シェア
mizuki | 目端に映る短編小説
2024年1月31日 04:03
ふたりが君の親友になるのに、時間はそうかからなかった。きっかけはドラマサークルでの作業だった。 ふたりは個性的で、魅力的だった。 拓太は派手な見た目とは裏腹に、他人の懐にすぐに入り込めるやつだった。入学1ヶ月にして、キャンパス内を真っ直ぐ歩けないくらい友人がいた。彼に話しかける人間は、みんなタイプが違って、色々なグループに属しているように見えた。とにかく彼を嫌う人間はひとりもいないように思え