ストップモーションアクション時代劇「HIDARI」|パイロットフィルム完成のお話
こんにちは、ジャガーです。
以前から制作に関わっていた、ストップモーション時代劇「HIDARI」のパイロット版がついに完成いたしました!
何よりもまず、こちらの動画をごらんください!
5分くらいあるけど、体感1分なのでお時間ある方もない方も見てほしいです!(結局5分かかるけど)
めまぐるしく動くカメラワーク。
どこを切り取っても一枚絵として成立する素敵な構図。
木彫人形が醸し出す渋い世界観。
渋い世界観と激しいアニメーションのコントラスト。
むちゃくちゃかっこいいし、むちゃくちゃスキです。
はぁ、うっとり。
何回何回も繰り返し見ました。
昔から、気に入ったアニメや漫画は擦り切れるほど見るタイプでして、何回見たか が自分の中での分かりやすいスキバロメーターだったりします。
こう言うと手前味噌に聞こえるかもですが、ぼく自身はロゴ・グラフィック・甚五郎の服にプリントされている家紋や角字などを中心にデザインしており、メインである映像はほぼノータッチ(ラストのHIDARIロゴとかエンドロールくらい)なので、手前味噌でもなんでもなく、ただただ視聴者としての感想なのです。
※ぼくのデザイン範囲については以前の記事をご覧ください。
一人でも多くの方にこの素晴らしい映像を好きになってもらえればと思い、イチ視聴者のぼくが、この映像の「スキ」ポイントをまとめてみました!
スキポイント1 : ストップモーションならではの構図
この映像を見て、まずはじめにその「構図」にトキメキました。
一枚一枚を撮影していくからこその構図なのでしょうか。
どのカットで切り取っても絵になる。。
耳をすましてみてください。
「これが撮りたいんだっ!!」
というアニメーターの声が聞こえてきやしませんか?
そんな渾身の一枚一枚の連続がひとつの映像になっていると思うだけでため息でちゃいます。
ふぅ。
スキポイント2 : 動く木彫人形という驚き
ストップモーションといえば、粘土をベースにしたクレイアニメーションや、最近では3Dプリンタを使って大量にパペットを作成したりなどもあったりしますが、木彫人形のストップモーションは世界的にも類を見ないのではないでしょうか?(知らんけど)
木彫人形のクオリティも半端じゃないです。
映像の主人公で伝説的な彫刻職人である「左甚五郎」の作品には「命が宿って動き出した」という逸話があるのですが、今回の人形製作者であるTECARAT八代健志さんの彫ったこの甚五郎人形もまた命が宿ったようでした。渋すぎ。
そして、木彫りならではの演出のひとつである「血しぶき」=「おがくず」というのがたまらない!
大好きな演出のひとつです。
う、美しい。。これがほんとの血しぶきだったら、こんなに美しいシーンになったでしょうか。
このおがくずが前編を通してとてもいいアクセントになっている気がしていて、血しぶきだけじゃなく、こういうドーーンみたいな登場演出にも使われていたりなどなど。おがくずってこんなに便利アイテムでしたっけ?
スキポイント3 : 細部に宿るこだわりの数々
こだわりこだわりうるさい気もしますが、仕方ない。
こだわってるんだもの。
だってですね、手がですね、動くんですよ。
チェーンソーがですね、動くんですよ。
ミニチュアのこぎりがですね、ほんとに切れるんですよ。
はじめて現場で生の義手の動く様を見た時、精巧さはもちろんのこと、そのこだわりに身が引き締まった記憶があります。
こうやって命が宿っていくんですねえ。
でも変態ですよねえ。
控えめに言って。
控えずに言うとど変態。
最高です。
スキポイント4 : 見る度に発見がある
何度も見ていると、細かい演出が随所にありまして。
隠れミッキーみたいな。
いくつか挙げてみましたが、コマ送りしてそういうのを探してみるのも楽しみ方の一つかもしれません。
0:43 甚五郎の背負っている道具箱から猫がジャンプしたシーンをよく見ると、猫が伸びてる!
伸びてる猫も木彫りで作られています。ほんとに一瞬のシーンだけど、CGとかエフェクトとかでごまかしたりしないところに本気度が垣間見えます。
伸びる猫、萌える。
1:04 真っ二つになる敵役の頭の中に脳みそっぽいのがある!
切られることから逆算して作られたのでしょうか。脳みそっぽいのがあるのとないのとでは、切られた感が全然違う!気がする。ナイス脳みそ。
2:05 敵の首をもぎとる手首が、少し逆回転して勢いをつけてから回り始めてる!
細かい!!こういう演出大好き。
からくり義手だけど、首をもぎとるくらいのパワーを得ようとすると、一回逆回転しないとなのかな?とか色々想像。
みなさまにもスキになってもらえるように
さて、ここまでは僕のスキポイントを紹介してきましたが、この作品の裏側を知ってもらえたらみなさまにももっとスキになってもらえるのではないかと思ったり。
木暮の努力を知ってるからこそ、陵南戦のシュートに感動するあの感じです。
ということで、制作秘話をまとめた公式noteもぜひぜひ見ていただけると嬉しいです!どんどん更新されていきますので!
まとめ
プロジェクトスタートから今日まで、2年近くが経ちました。
ぼく個人としては、筆文字を描いたり家紋を考えたりと、今までやったことのない領域のデザインに関われたのは楽しかったですし、何よりも最高峰のチームの近くでその技術や熱意に触れることができたのは最高の経験でした。
しかし、このプロジェクトはまだまだ始まりなのです!
このパイロットフォルムを皮切りに、さらなる展開をお見せできるようクラウドファンディングも開始しました。
これからもチーム一同頑張っていきますので、ぜひ応援のほどよろしくおねがいします!
ジャガーでした。
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