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自分から逃げてばかりいる

わたしは、ずっと、自分から逃げている。
自分のことを、孤独で、寂しくて、可哀想な人間だと思っている。
そして、孤独なのも、寂しいのも、可哀想なのも、
自分が悪いんじゃなく「人のせい」にしている。

「人」というか、「母」や「父」のせいにし続けている。

私が何かをしたわけじゃなくて、
「母」が人の気持ちがわからない人だったから、とか
「父」が甘ったれで自分のことばかりだったから、とか。

その「気持ち」を持ち続けていて、ずっと「人のせい」にし続けていて、
何も自分で、自分に向き合ってこなかった。

こんなにいい年になっても、「自分は悪くない」「あの人が悪い」
「制度が悪い」「仕組みが悪い」と、根本の原因に向き合わなかった。

私の家は、家族は、確かにおかしかった。
電気も止まり、水道も止まり、誰も、家族を思い遣らず、自分の都合ばかりを押し付け合った。

小さいながらに、愛想を振りまいても、勉強を頑張っても、どんなに言うことを聞いても、その環境は変わらなくて、いつの間にか力が尽きて、諦めることを覚えてしまった。

こんなのは、家族じゃない
こんなのは、家庭じゃない
こんなのは、現実じゃない

そう思わないと、生きられなかった。

だから、学校は、よかった。
勉強すれば「いい点」が取れて、「いい点」が取れれば、褒められて。

心が置いていかれているから、何も面白くないし、
誰かと心を通わせることも全然できていなくて、
人間的な魅力は何もないのに、「良い」ように見せかけることができた。

そのまま、何も成長せず、こんな年になってしまった。

何もなくて、空っぽで、誰にも、何も渡すことができない。

大切な人に迷惑をかけるばかりで、何の、役にも立たない。

どうしたら、前に進めるんだろうか。

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