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これも、何かの縁、ということで。【後編】

前編の中学3年から3年後、私は高校3年生になっていた。

県内では知られた進学校。
国公立受験を控えた最終学年。
時々赤点を取りながら、私も必死に自分と向き合う、そんな時期だった。

4月。その時はやってきた。

クラス替えのあった4月はじめ。
学級委員やその他の各委員を決める時でもあった。

勉強も忙しくなるから、できれば大変なことはしたくない…。
みんな、そんな思いを胸に抱えつつ、それぞれの役割を決めていった。

主要な委員はすべて決まり、ほっとしていたのもつかの間、最後にひとつ、残ったのが「しらうお」委員だった。

「しらうお」とは、学校全体で1年に1回発行する学校文集だ。
クラスそれぞれでB5だったか、見開き1ページの文集を書かねばならない。

しかし、なぜ「しらうお」なのだろう?
今になって思うが、なんとも気の抜けた名前だ。
地域で冬になると獲れるから、しらうおなのだろう、多分。

いやな予感、今は幸せだと思う。

しらうお委員は年度末1~3月くらいまでに文をまとめる、それほど時間がかからないことから、クラス全員、他の委員になっている人でもできる、委員だった。

なので、40人でくじ引きをした。
いやな予感は的中、私はしらうお委員に当選した。

どんな文集を書いたのかまでは、文章が長くなってしまうので割愛するが、
きっと神様から、文章を書く、まとめる役割をいただけたのだと。

今思えば、かけがえのない素敵なギフトをいただけた。
そう思っている。

今日も文章と向き合う日々。
苦労もあるけれど、とても幸せだ。

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