文法に囚われない、「てにをは」の使い方
『「てにをは」は正しく使おう。』
文章を書く上で基本的なことだとは思う。
ただ、必ずしも正しいことがよいことだろうか。
小説家などは、思い切った「てにをは」を使うことで表現の幅を広げ、ときに詩的な印象を与える。
たとえば、文法的な正解は
「千住で詩会があって」だが、実際はこのような使い方をしている。
本来とは違うものの、「間違いだ!」という雰囲気は醸し出していない。
いやむしろ、抒情的というか詩的な雰囲気すら漂っている。
本来なら「涙でぬれていた」だろうが、「涙にぬれていた」とすることでしっとりとした落ち着きを感じる。
「北陸に遊んだ」は正しくするなら「北陸で遊んだ」だろう。だが、「に」にすることで趣ある、詩的な印象を残す。
これらは一般的な校正だと直されてしまうかもしれない。
けれど、小説含め私的な文章ならより印象を強く残す「てにをは」だから、あえてそのままにするほうがよさそうだ。
使う場所によっては、誤りすれすれの「てにをは」も趣があってよい。
いいなと思ったら応援しよう!
よろしければサポートをお願いいたします!いただいたサポートは、クリエイターとしての活動費に………おいしいコーヒーを飲みたいと思います。(^^♪