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イギリスのDA PUMP・1990年代に大ブレイクしたボーイ・バンド『EAST17』について。

EAST17』は、1992年にデビューしたイギリスの男性アイドルグループ(ボーイ・バンド)である。1991年に結成され、グループ名はメンバーの出身地であるウォルサムストウ地区(ロンドン)の郵便番号「E17」に由来する。主に1990年代前半に人気を博した。当時、日本ではTAKE THATをSMAPに例えることがあったが、それならばEAST17はSMAPの対抗馬である同じ4人組のDA PUMPのような男性アイドルグループに近いと言えるだろう。

代表曲「House of Love」のミュージックビデオ

1991年にトニー・モルティマーが条件付きでロンドンレコードとレーベル契約を結ぶことから始まる。その条件というのは、グループを結成することで歌唱力、ダンス技術が共にあったブライアン・ハーヴェイを筆頭に、ジョン・ヘンディ、そしてテリー・コールドウェルがメンバーに合流し、4人組となった。同時期にデビューした5人組のTAKE THATのライバルとして登場した。テイク・ザットは「かっこいい&面白いお兄さん」的なイメージのグループでダンスポップやバラードの楽曲が多かったのに対し、イースト17は「やんちゃ、不良少年」・「ヒップホップ系コンセプト」的な雰囲気のグループでラップとポップ・ミュージックを組み合わせた歌が主流であった。

現役当時のEAST17のメンバー4人

このグループは、ライバル構図だったボーイ・バンドであるTAKE THATよりも荒々しく頭を剃っていたり、タトゥーを入れていたり、不良的なヒップホップ・ラップ系のグループとして見られていた。彼らの音楽はよりシャープでストリート感があり、そこにヒップホップの要素が加わってヨーロッパ中で約1,800万枚を売り上げた。この記録はテイク・ザットの1,700万枚を上回っている。

■影響

イギリスの女性アイドルデュオ「Shampoo」/ SMAPのメンバー「香取慎吾」

デビューアルバムからのヒット曲である「 House of Love」は、1995年にデビューした女性アイドルデュオ・Shampooがカバーした。メンバーの2人がEAST17の大ファンだったことから彼女たちもヤンチャな女の子&不良的なコンセプトでデビューし、歌もカバーしたという。

TAKE THATやEAST17に影響を受けた日本の国民的アイドルグループ「SMAP」

一方で日本側ではジャニーズ事務所所属の国民的アイドルグループSMAPがTAKE THATとEAST17から影響を受けた。「親しみやすいキャラクター」・「隣のお兄さん」的なイメージを打ち出し、バラエティなどで人気を博したところはTAKE THATをベンチマークしたものでコンサートでは実際にTAKE THATの代表曲「It Only Takes A Minute」をカバーしたこともある。そして「ストリート的な要素」を取り入れた部分ではEAST17をベンチマークしたものでメンバーの香取慎吾がテレビ番組やコンサートで「House of Love」・「Let It All Go」といった曲を日本語でカバーしたことがある。

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