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SNS運用をやるメリットってあるの? 広告出稿との違い

自社の商品やサービスを宣伝するために、SNSを活用する企業が増えつつあります。しかし、いざSNS運用をするにあたって「どのSNSを運用すべきか」「どのように運用すべきか」など、悩みを持つこともあるのではないでしょうか。

また、SNS運用ではなく広告出稿を検討する企業もあると思います。そこで、今回はSNS運用と広告出稿を比較し、SNS運用のメリットや注意点と、各SNSの特徴について紹介します。

そもそも、SNS運用とは何か

SNS運用とは、企業や団体が、自社製品の認知度アップ・好感度アップなどを狙って、顧客とのコミュニケーションなどをSNS上で行うことを指します。SNSを通したコミュニケーションが主流となる今、企業のマーケティング活動の一環としても注目されている運用方法です。

最も有名なのは、PanasonicのXによる事例でしょう。

このように、SNSで自社製品を活用するコツを発信することで広くファンを獲得しておけば「そういえばエアコン買い替え時だな……そうだ、パナソニックにするか」と自社を想起するきっかけにもなるのです。

SNS運用と広告出稿の違い

SNS運用とは、個人のかわりに企業がSNSで情報発信や交流を行うことを意味します。それに対して広告出稿とは、自社の商品やサービスに関する広告をマスメディアやWebサイト、アプリ、SNSなどに配信することです。

テレビCMはわかりやすい広告の例ですが、SNSでまぎらわしいのは「SNS広告」と「SNS運用」の両方があることです。

たとえばこれは、私のXに流れてきた広告です。

よく見ると、画面の左下に「プロモーション」と書かれているため、これが広告であることがわかります。

SNSで広告として出稿する場合は、お金をSNSへ払う代わりに「見る人間の性別・年齢・居住地・興味」などを絞り込むことができます。たとえば私のアカウントは、フリーランスだと分類されているために、さきほどの個人事業主向け保険の広告が掲載されたのでしょう。

SNS運用がコツコツ関係を築くものと考えるなら、広告は単発の投稿で一気に届けたい相手へメッセージを伝える手段と言えます。

広告出稿よりSNS運用を選ぶメリットはあるのか

「商品を売りたいなら、さっさと広告を打った方が楽ではないか」
「コツコツとSNSを運用するのだって、人件費はタダじゃないんだから……」
と、お思いになった方もいらっしゃると思います。

実際、私もそう思います。SNS運用は地道な顧客獲得手段であり、かつ楽ではありません。弊社はSNSの運用代行を請け負う会社ですが、「その商材なら、広告出稿の方がいいですよ」と、案件を辞退させていただくことも珍しくありません。

それなのに、SNSを運用する方がいいケースがあると言えるのでしょうか?

SNS運用は、広告で獲得しづらい「信頼」を得られる

私たちは日々、多数の広告を見聞きします。しかし、その企業を信頼できると判断するには、どの広告も見る時間が短すぎます。

「あなたが今日見た広告で、覚えているものはあるでしょうか? それはどんな広告だったか、口に出して説明できますか?」

と質問して、答えられる方はほとんどいません。それくらい、広告は忘れられやすいのです。また、広告は「あんな有名な芸能人を起用できたのか」という信頼は獲得しやすいのですが、製品そのものへの信頼や、カスタマーサポートへの信頼は獲得しづらいものです。

そこを補えるのが、SNS運用です。人と人とのやりとりを通じ、SNSでは「この製品・サービスは信頼できる」と感じてくれます。

また、SNS運用は血の通ったコミュニケーションですから、信頼の上で「次回買い替えるときは、この製品にしよう」といった決意を抱いていただけるほど、強い購買意欲を起こすことすら可能です。

認知や好感度アップには広告が勝りますが、信頼の形成や強い購買意欲を起こすには、コツコツと発信し続けるSNS運用に軍配があがるのです。

SNS運用は、広告出稿よりも低コスト

SNSへの広告出稿は、月100万円スタートです。もっと正確にいえば、5,000円でも、3,000円でも開始することは可能なのですが、そうなると表示回数はたったの数回と、ほとんど意味を成しません。売上にインパクトを起こせるレベルの変化を期待するなら、やはり月100万円は最低ラインと言わざるをえません。

対して、SNS運用は平均月30万円ほどと、低コストでスタートできます。平均価格で30万円ですから、(インパクトが減ってもいいのなら)さらに下げることも不可能ではありません。基本的にSNSアカウントは無料で開設できますから、自社内にSNS発信が得意なスタッフさえいれば、その方が担える業務でもあります。

企業によっては個人的なつぶやきなど、あえて「中の人」が見えるような内容を投稿することで、バズを狙っているところもあります。

こういった企業による一般向けの情報発信を「コンテンツマーケティング」と言います。企業が実施しているコンテンツマーケティングの成功事例は以下の記事をご覧ください。

集客・売り上げにつながる

SNSは、企業の発信を見た個人や企業が自社のサービスやコンテンツの存在に興味を持ってくれたり、拡散してくれたりするアクションが発生しやすい媒体です。

認知度が高くなればなるほど、ECサイトへのアクセスや商品の購入、「いいね」ボタンのクリックといったアクションにつながりやすくなります。まだ商品やサービスに触れたことのないユーザーに向けても、アクションに至るまでの導線を作りやすいのがメリットです。

顧客とコミュニケーションが取れる

SNSは、ユーザーのリアルな声を知る絶好の場所です。投稿に対して「いいね」やコメント、シェアなど、直にユーザーの反応が届くため、どのような商品、サービスが受けがいいかを見える化できます。

CMは一度出稿が決まれば一部例外を除き「流しっぱなし」にするしかありませんが、SNS運用なら途中でどんどん変えていくことができます。途中に審査などの手順がいる広告よりも、ユーザーの反応を見ながら分析、改善を重ねやすいのです。

また、コメントに対して「いいね」を返すなど、企業から何かしらのアクションを行うことで、ポジティブな印象を与えることができます。

SNS運用を始める前に押さえたい注意点

とはいえ、SNS運用はメリットだけを持つツールではありません。注意点を知ったうえで、運用を始めてください。

広告と比べて「うっかり」の炎上リスクがある

SNSは拡散されやすい分、炎上リスクがあることも忘れてはなりません。広告と比べて投稿数が多くなりがちなSNS運用は、そのぶん炎上するリスクも増します。いい噂が広がるSNSだからこそ、悪い噂も広がるのです。投稿が炎上すると、企業自体の印象も悪くなります。

特に下記の内容は炎上しやすいため、注意が必要です。

  • サービス残業など違法な行為の掲載

  • 商品・サービスのミスや損害

  • 誤報の掲載

  • 企業のミスをユーザーの過失と思わせる内容

  • 社員へのセクハラ、パワハラを示唆する内容

  • 男女、容姿、人種、宗教、働き方などを差別する内容

炎上リスクを軽減するためには、ポリコレ(Political Correctness)のトレーニング、SNS運用ルールやガイドラインの策定が求められます。また、炎上を過度に避けるのではなく「炎上してしまった場合」に取るべき対応も、あらかじめマニュアル化しておきましょう。

また、大手企業では特に「ひとつでも批判があれば、炎上とみなす」風潮があります。批判ゼロを目指すとあっという間に、あたりさわりのない新製品情報だけを発信する、つまらないSNSアカウントが完成します。どこまでが賛否両論の状態で、どこからが炎上なのかを線引きするルールも、事前に合意しておきましょう。(例:最新10件の自社に言及された投稿のうち、8件が批判的な投稿だったら、炎上とみなす)

最もよくあるミスは「うっかりミスで投稿した内容が炎上し、それを鎮火しようとしてさらに墓穴を掘る投稿をする」ことです。過去の炎上から学び、自社の対応ルールを決めておいてください。

まずは、「SNSを続ける」ことを目標に始める

SNS運用ではすぐに効果が出ると期待せず、長期的に向き合うことが求められます。日々の発信の中で、ユーザーの流行や興味関心を分析し、それに応えられるようなコンテンツを作り、検討を続けることが大切です。

SNSのフォロワー0人から運用を始めるため、たくさんのファンを獲得するには時間がかかることでしょう。しかし、人間関係でも同じように信頼を築くには長い時間を要するものです。すぐに効果が得られなかったからと断念するのではなく、長い目で見て続けてみてください。

初心者はSNS運営代行業者に任せよう

SNS運用に自信がない方は、SNS運用代行も検討してみてください。プロのライター集団 WERITE(ウィライト)は、100以上もの媒体を担当した実績を持つWebディレクターが在籍し、企業に合った提案をいたします。

まだ、SNS運用か広告出稿かで迷っている方も相談が可能です。
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