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言葉の焚き火から考える、対話のスタンス

素晴らしい本に出会いました。
人生の5本指に入るくらいの本だったので、その本との出会いからnoteに綴りたいと思います。

その本の存在を知ったのは、1ヶ月前。

ご縁をいただき、武蔵野大学ウェルビーイング学部の学生を囲んだ対話会に社会人サポーターとして参加することが決まり、その説明会の中でこちらの本を知りました。

たまたまその説明会に編集者の方がいらっしゃって、さらに知り合いの出版社の方も絶賛されていて、その時から本のことがとても気になっていました。

直接その本を読むきっかけになったのが、学生と対話をした当日に編集者の方とお話ししたとき。
余談ですがその編集者のご夫婦の空気感もとても素敵でした。

SNSの投稿で著者ご自身が言葉の焚き火を実践するイベントを開催していることを知り、そのイベントに合わせて本を手に取りました。

そもそも、その対話を企画したかずさんから醸し出される対話の場での包容力、自由な対話のあり方、その教えを受けた学生たちのしなやかさ、それに触れた時点で、対話をもっと経験してみたいと思うようになったのも大きいです。

そして、この本を読んだのが昨日、これまでの対話に対する既成概念が変わりすぎて、そのままの勢いで当日開催された対話会に参加しました。  

まず、行きしなの電車で読んだその本の素晴らしかったところは、書ききれないのですが

・まみーたの章の 
 利己的に生きることが利他になる考え方

・かずさんの章の
 話しても話さなくてもいい 
 という自由さ 
 そして、対話における時間軸

この辺りの考え方に肩の力がふっと抜けました。

これまで、話はちゃんと聴かないといけない、相手にわかるように話さないといけないという強迫観念がずっとあり(ビジネスのシーンでは恐らく大事)特に対話、と言われるとすごく研ぎ澄まして聞く、話す、をやっていた自身。

対話会でまみーたが
ちゃんと傾聴されてしまうとむしろ話せない(笑)
といっていたこともとても印象深く。笑 

この本で書かれる対話の理想。

それは
人に投げるキャッチボール型のものではなく
真ん中にある焚き火に放るようなもの。

誰に話すでもなく、自分の中から自然と出てくるもの。
それを出したければ出す。
出したくなければ出さない。

この発想は、衝撃でした。

対話会は、1.5時間繰り広げられて
その時間の中では本当に様々な話が交わされました。

例えば
多様性という言葉への違和感。
無意識に食いしばった歯の神経が傷み果てるくらいずっと緩まらないという話。
相手の為にならない会話なんて人生でしたことがない。
とか
無駄、に関する考え方。
フラットに言葉と生活音を同じ濃度で受け入れること。

対話は練習、と書籍に書かれていたので、勇み参加した手前なにか言わねばと思い少し焦りつつ(結局)

周囲に感覚を向けると、鳥の音が聞こえました。
スピーカーから聞こえた鳥のさえずり。

その時、半月前にハワイで鳥の声が夜中、うるさいくらいに朝までずっと聞こえていたことを思い出し、ぽつりとその言葉を漏らしました。

話ている間に、何が話したいのか考える。
思考がそのまま言葉になっている感覚は久しぶりでした。

その結果、ぽつりと放られた言葉は、
鳥の声が3日間の滞在中、途中で全く意識にのぼらなくなったのは残念だった。

と言う形で着陸しました。

話し始めた時は何も決めてなかったゴールがそこだったことに、そんなこと感じたんだ、と思うと共に、誰の視線も意識せず、真ん中に向かって話すことの、少しの不安と脱力を味わいました。

少し話し足りない気持ちもありながら、何も考えずに話すこと、それを許されている緩やかさは、なんだか不思議な心地よさでした。

そうすると、その話に乗ってくれる方がいて
沖縄に住んでたら飛行機の音が当たり前で、それは東京にこないとわからなかった。
なくなって初めて気づいた。
という話に繋がり。

その話はその後繋がることはなかったのですが、合間合間にまみーたが言った言葉もまた印象的でした。

・誰かの言葉は、人生の圧縮ファイルでありその言葉そのもの以上に込められたもの、人生を思わせるものであるが故に魅力がある。

・ここで話されたことが、自身を作っている感覚が毎回の対話である。それは後になってからわかることも多い。いづれにしても全てが自身を形成している。

まみーたの時折り挟む、詩のような哲学のような言葉もとても素敵な対話会でした

チェックアウトでは
放る感覚がわからなすぎて一言も発せなかったという方も。
でもだから居心地が良くないことは全くなく、むしろすごく満たされたとお話ししていました。

その感覚も共感でした。

先週参加した、武蔵野大学の学生との対話の時から、対話や話すことに対する価値観がすごく揺さぶられています。

学生の純粋な質問であったり、その年でなぜと思うくらいの包容力、と同時に若さとこれからの可能性に満ちたフレッシュさ。

自分の中まで一緒にフレッシュになったような感覚。

学生の目線に立つこと。
すごく素直だったり
好奇心から投げかけられる問いがあったり

やりたいことがたくさんあって、でも全部やる!という学生がいたり。

どんなところにいても全く変わらない自己を貫いて生きてる学生がいたり。
ウェルビーイングをデザインしたい子がいたり。

みんな芯があって、なにかをやり遂げそうな、周囲を気遣える優しい子たちがたくさんいました。

書き始めたらとても長くなってしまったし、まとまりが全くないですが、これからも対話の場を探していきたい、その時間を作っていきたいと思う、二週間でした。

貴重な出会いをくれる皆さまにはいつもながら並々ならぬ感謝の気持ちでいっぱいです。

それでは、今日も最後までお読みいただきありがとうございました!

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