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なぜみんなRC住宅を建てないのか?

 いつも木材を買っているホームセンターでカナメが大きな声を出した。

カナメ「えっ、なにこれ。こんなに高かったっけ?バンリちゃん、ちょっとちょっと。」

なんやねん。

カナメ「うちの屋上(のガーデニング用の台)に使ってる木って、これだったよね。」

私「そうちゃう?(防虫防腐)加工してるヤツだよね。厚さは、こんなもんやったかな。」

カナメ「こんなに高かったっけ……?」

私「そりゃぁもう、ウッドショックやからねぇ。」

カナメ「ウッドショックは落ち着いたって株クラ(株式投資クラスタ)が….。」

株クラって時々、ものっすごい近視眼的なモノの見方をする時あるよね。株価を見てるからなんだけど。世界のこの状況で、ウッドショックが落ち着く理由がどこにあるのだ。教えてくれよ、おい。

先日もカナメくんと「もしかすると住友林業が国産木材関係でイケるのでは……」などと議論しつつIR資料を見たりしていたのだが、カナメに「林業なんて利益のうちの何パーやねん。住宅と不動産メインやろ」などとバカにされたところだ(汗)。

とにかく木材が高い。

これから一戸建ての家を新築される方は、ちょっと大変そうだなぁと思っていたところで、ふと気になったことがあった。

私「建築家の方の家って、世界中どこを見ても(鉄筋)コンクリート建てのものが多いんだけど、それはやはりプロから見てその素材が優秀だってことだよね。なのに日本では木造建築が主流だというのは、それはひとえにコストの問題ってこと?」

カナメ「まぁ、そうだろうね。普通に考えてもね。」

私「坪単価でどのくらい違うの?例えば2倍違ったら選択肢に入らないとは思うけど、ウッドショックでこれだけ資材高騰してるなら、コンクリートとの価格差が縮まるというか、耐久性で言えば圧倒的にコンクリが勝つんだから、コンクリで建てようと考える人がいてもおかしくないよね。」

カナメ「それ、グッドポイント。RC建築の耐用年数ってどれくらいだと思う?」

私「木造だと30年位かな?だとすると、まぁ40年くらいは……いやもっとか。」

タブレットの画面を見ながらカナメが言う。

カナメ「まずRCの耐用(たいよう)年数は47年だって。でも実際の耐久(たいきゅう)年数はもっとじゃない?この家もちょうど築40年くらいだけどビクともしてないし。メンテすれば100年位いくらしいで。それに比べて木造は30年位らしい。」

私「えええええええ。それって親が建てた家に子供が引き続き住もうと思っても、アウトやん!」

カナメ「せやねん。だから子供の代まで二代で住むことが予想されるなら、最初からRCにしとけって話だよね。しかも、RCの坪単価は100万円位で、木造建築だとだいたい50万円から、安いハウスメーカーのだと30万円位からあるらしいけど。でもウッドショックで木材価格が上がれば上がるほど、RCの方が耐久年数を考えればお得感が出るよな。」

っていうか、価格以前に「モノがない」っていうのもあるよね。資材の入荷が遅れて工期が伸びているという話はあちこちで聞くし。それが6ヶ月伸びたとすれば、(契約時価格が維持されるなら施主側の経済的負担はないにしても)色々な予定がグシャグシャになってきてメンタルやられちゃいそうだ。その間に目をつけていた資材が入手困難になったりして、変更を強いられるのは必至。

私「RC建築の資材って、輸入......じゃないよね。」

カナメ「よく知らへんけど、コンクリートと鉄やろ。そんなの国内でなんとかなるやつちゃうん。」

私「なんか....一時ネジ不足とかあったよね。今はもう安定してるのか。」

カナメ「それよりも鉄筋工不足の方がクリティカルちゃうん。知らんけど。」

確かに。

この辺りの事情はよくわからないので、ご存じの方教えて頂けると嬉しいです(現況で、木造建築の価格上昇率や工期の遅れ、それに対してRC建築の資材や工期について)。

結果によっては、ハウスメーカーさんも戦略としてRC建築のプロモーションをしていってもいいんじゃないかと思うので。

カナメが何度も何度も見ている、彼にとっての最高にステキな家がこちら。

私が好きなのは、この二つ。そんなに大きくなくてもステキな家はいっぱいあるのよね。

設備とか家電とか家具はいくらでも替えられる。でもベースになる空間は変えられない。そこが豊かに造られていると何十年も楽しんでいける。

まさに。

そして天井が高いのは、実にいい。マンションのリノベで天井を抜くのはオススメ。

ということで一からRC建築をするのが難しいなら、古い低層ビルを購入してリノベするのもいいかも。

カナメくんが4K大画面で好んで読んでいる(というか見ている)のがML BOOKSシリーズ。kindle unlimitedで読めるので、リノベを考えている方は参考になるはず!


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