私の魂の成長の話 ⑦
あぁ、もう逃げられないな。
そんな出来事が起きたのは家を出て2年、38歳の春だった。
「お姉ちゃんあのさ〜、お母さん癌かもしれない…。」
※書いていてある事に気付いてしまった😳
ちょっと、余談。
うちの母は私の事をお姉ちゃんて呼ぶ。
子供が小さい内は、兄弟の1番下の子の二人称を家族で使うのはあるあるかな。とは思う。
でも、未だにそう。
因みに、
すぐ下の弟の事はおにいちゃん。
私もつられて、お兄ちゃんって呼んじゃう。
(本人に対しては名前使うけど。)
父は私達姉弟の事を、そんな風に呼ぶことはない。名前で呼ぶ。
しかし、母の事はお母さん。
それが私達家族の全てを物語っているな。と思った。
産まれた順は、父•母•私•弟•弟
ではあるが、精神的な関わりは
父にとっては母はお母さん。
母にとっては私は姉、上の弟は兄
私にとっても上の弟は兄
誰からも名前で呼ばれているポジションに居るのは下の弟だけ。
そして、1番下の弟が実は1番自立していてしっかりしている。っていう(笑)
そう考えたら、今までの家族との関わりがすごく納得出来る。
あー、そういう事か。なんかそれなら仕方ないか…(笑)
話を戻そう。
「健康診断引っかかったの?」
「いや、血便止まらなくて病院行ったのよ。そしたら精密検査だって…。」
「そっか…。精密検査の結果、悪くないといいね。」
そう言って会話を終えた。
現代、2人に1人は癌になる時代。
両親共に健在なら、どちらかはそうなるだろうな。とは思っていた。というか、なるなら父だろうと思ってた。
なにせ、父方は癌家系。祖父も祖母も何なら伯父さん、伯母さん達も皆癌で逝ってる。
一方、母方はご長寿で、祖母も96でピンピンコロリだったし、100歳超えて今もお元気な大叔母さんとかもいる。
だから、母が癌になった。と聞いてもこの時はまださほど私は気にして居なかった。
今、癌は治る病気。まして、大腸癌の再発率は10〜30%程度。10人に7人は治る。
検査の結果はステージ3a
思っているよりかなり進んでいた。
70近い世代にとっては、【癌の=死】というイメージが強く刻まれているようで、母の精神状態はかなり悪くなっていった。
とはいえ、病気は自分で作り出している。
なにせ、本音を語り合ってこなかった家族なので。私が、想いを伝えようとするとブラックホールに吸い込まれそうになるように、母もまた自分の想いを伝えられず、抱え込んでいるんだろう。
これは、いよいよ肚を割って(だから大腸
)話をしなければならないなと。
病気を治すのは他でもない、自分自身。
どうして、その病気(もしくは、その身体のその状態)になったのか?を見つめ直す事が何よりの治療である。
そのことをどう伝えるか?
どう母と向き合うか?
向き合おうとすると襲ってくるあの恐怖に私は耐えられるのか?
私の心も重くなっていったのは言うまでもない。