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それ、勝手な決めつけかもよ?

2021年5月28日、阿部広太郎さんの「それ、勝手な決めつけかもよ?」が発売になる。
書籍に先んじて電子版が公開となった。
すぐにドキドキしながら読んだ。
読みながら、私は去年の出来事を思い出していた。


2020年4月7日の緊急事態宣言とともに、私たちの生活は一変した。
急に始まった在宅勤務、店という店が閉まり、イベントは軒並み中止になった。
連日不安なニュースしか流れず、テレビを見るのが嫌になった。

ヘアカラーメーカーの研究所に勤めている私たちにも大きな動揺が走った。
「外出やイベントが制限されたら、ヘアカラーをする人が減るかもしれない。」
「美容院に行く人も減るよ、きっと。」
「コロナっていつまで続くんだ。」
「こんな状況が続くと、10年後、うちの会社無いかも……。」
所内に充満する閉塞感。不安の渦に飲み込まれていく自分。息がうまくできないような苦しい日々。
「中堅社員として会社を支えていかなくては……。」
でも、何をどうしたらいいか、何をしたらいいか分からない。
途方に暮れていた私の目に飛び込んできたのが「言葉の企画2020」の募集ページだった。
「なにか突破口が見つかるかもしれない。」
すぐに応募した。

「言葉の企画2020」では、全国100人の仲間と「企画」について様々な角度から学んだ。
その中心で、阿部さんから繰り返し語られた「解釈の仕方」。
私たちが「こうだ」と決めつけている、決めつけられている事柄は、解釈し直して、見方やとらえ方を変えれば、新たな発見があることを知った。
「それ、勝手な決めつけかもよ?」の中でも、私たちが講義で学んだ「解釈の仕方」が力強く語られている。
P139には、私が出した解釈も掲載されている。
「未来を、その結果を前向きに想像して解釈する」という課題に、私は「10年後、私の会社ないかも……」という未来に対する不安を、「今は会社の新しい未来創世記」である、と解釈し直した。この解釈が自分から生まれたとき、なんだか肩の力が抜けて、急に前が開けたような気がした。
「そうだよ。今だからこそ、新しいことに挑戦できるかもしれない。」
「新しいヘアカラーの在り方を、私たちがつくっていくんだ。」
急に息がしやすくなった。


「それ、勝手な決めつけかもよ?」は私のお守りだ。
上司や同僚と仕事でぶつかる時も、後輩指導で悩む時も、心の中で「それ、勝手な決めつけかもよ?」とつぶやく。
「なんであの人は〇〇だって言うのか。」
「そうか、△△という考え方もあるよね。」
相手に寄り添い、新しい見方を発見させ、心を柔らかくしてくれる魔法の言葉だ。

解釈の仕方を変えるだけで、世界が広がる。
解釈の仕方を変えるだけで、仕事の仕方が変わる。
解釈の仕方を変えるだけで、人との繋がりが強くなる。

私たちが半年間で得た学びを、沢山の人に知ってほしい。
息苦しい時、行き詰った時の、あなたのお守りが見つけられるはずだから。


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