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#104 頭のなかの整理は手書きのほうがなぜか整理しやすい

コンサルティング会社に勤めていたとき、当時の上司から
「いきなりパワーポイント開いても、おそらく良い提案書は書けませんよ」
と指摘を受けたことがある。

当時、まだ転職したばかりの新人で、クライアント先への提案書を毎週書かされていた。
書いた提案書は上司から「軸が明確になっていない」だの「これはMECEなの?(*)」だのと、コンサル会社特有のねちっこいレビューを受けながら何度も書き直すことになるのだけど、冒頭の指摘は「そもそも頭の中が整理されてませんね」という意図で言われたものだ。
(*ミーシー:思考する際の軸や視点について、漏れなくダブりなくという意味の略語)

その上司は「骨子(こっし:提案書の骨組み、流れの意)を考えるときは、まずは手書きでノートに書いたほうがいい。いきなりパワポに向かっても骨子は書けない」というのが口癖だった。

なにかとロジカル、ロジカルと小うるさいコンサル会社の空気に辟易していたけれど、その上司の口癖には「なるほど」と思ったし、いまも実践している。


何かのアイデアをまとめたり、ホームページの投稿記事を考えたりするときに、たしかにいきなりパソコンに向かっても「スッ」とは書けない、まとまらない。このnoteもそう。

一度、タブレットに手書きでキーワードや仮の流れを書くことで、何を言いたい記事なのか?何を提供するサービスなのか?ということが整理されてくる。

ちなみに「ペンシルで書く」よりもパソコンからキーボードで打つほうが当然速いので、何度かキーボード入力でやってみたこともある。だけど、上手くいかなかった。全くもって不思議。なぜなのか。

あくまでわたしの感覚だけど、手書きで文字を書いてるときのほうが、書いているキーワードや内容について具体的なものが浮かびやすいなという感覚がある。
キーボード入力だと速すぎてそれ以上の思考が引き出されないというか。
文字を書いている最中に、具体性が出てくるような感覚だ。

なお、すでに何度か思考を繰り返したことのあるテーマだったりトピックについては、その繰り返しの中ですでに要点が整理されているせいか、いきなり記事を書きだせることも、たまーにあったりする。でも、基本的には手書きを経ないとアウトプットできない。


このnoteも、ホームページの管理画面にも、要点がまとまらずに最後まで書ききれなかった記事がたくさん下書きモードに収まっている。
それを眺めながら、ふと当時の上司の口癖を思い出した話でした。

最後までお読みいただきありがとうございました。


もし気に入っていただけましたら、次回の更新もぜひ楽しみにお待ちいただけたら嬉しいです。