#108 NR・サプリメントアドバイザーの勉強方法

少し前からこのnoteでもつぶやいていたNR・サプリメントアドバイザーの試験に合格しました!

合格基準は公開されておらず、受験申込者に対する合格率は毎年60%くらいのようですが、2022年は53%ととやや低めでした。

初めての受験なので今年が難しかったのかどうかは分かりませんが、試験終了直後は「合格水準が8割だと厳しいか、7割くらいでOKなら大丈夫かもな~」という感覚だったので、合格できてよかった。


そもそもこの受験は大塚製薬さんが全費用を負担してくれる受験企画への応募がきっかけだったので、自分でいうのもなんですが、むっちゃ勉強しました。
企画の当選連絡を受けた時点で試験日まで3ケ月半しかなかったし、「ヒトのお金で受験」というのが、妙にやる気を掻き立てられました。

なお、学生のときは理科は苦手、経歴も商業高校→経済学部なので学生時代に生物基礎の勉強をしていません。
トレーナー資格(CSCS)の受験で多少覚えたものがあるにせよ、下地はゼロです。
なので、ゼロスタートからの勉強で工夫したことを5つご紹介しますので、ご自身に合いそうなものを参考いただけたらと思います。

どれもそれなりに時間はかかります、どれか一つをお勧めするなら④です。

ちなみに勉強時間は、試験3ヶ月半〜2ヶ月前までは平均すると毎日1.5〜2.5時間、試験2ヶ月前から直前までは毎日1時間ちょいくらいです。
仕事の見込みとして、試験直前の方が時間を取れない想定だったので当選連絡を受けた夏〜秋にかけて集中的に勉強しました。


①入門書で生化学分野に慣れる

◎おすすめ対象者:生物基礎を全く勉強したことがない人、試験日まで3ケ月以上ある人

NR・サプリメントアドバイザーの専門テキストはありますが、生化学分野に明るくない人は一度入門書を読まれることをお勧めします。

専門テキストで理解できたと思った部分もありましたが、読んだ直後に自分で解説しようするとまるで何も説明できませんでした。
まぎれもなく「分かった風」で終わってしまっていたので、入門書を読むことにしました。

参考までにわたしが読んだのは次の2つです。

『好きになる生化学』は8割くらいは読みましたが、マンガのほうは、理解が難しい部分だけをピックアップしたので、読んだのは半分くらいかな。
理解しづらい部分だけでも入門書にあたったほうが断然、そのあとの理解がラクです。


②講座の動画を聴いても分からないところはテキストを読む

◎おすすめ対象者:テキストを読むのが苦じゃない人、試験日まで3ケ月以上ある人

講座の専門動画は基本的にわかりやすく解説されていますが、基礎的な部分の理解が無いと、説明されている内容のつながりが分からないこともありました。
動画はテキストに比べて説明が端折られているので、基礎の基礎があやしい人は一度テキストに目を通すほうがいいです。

私は動画聴講は基本1.5倍速で1回に留め、テキストを読むほうに比重を置きました。


③ノートを書くなら横断的理解を意識して整理する(メモアプリがおすすめ)

◎おすすめ対象者:勉強しながらタブレットノートで整理したい人

書くことが苦じゃない人でタブレットをお持ちの方はぜひメモアプリを活用して整理してみてください。

整理するときは章立てごとにまとめてるのももちろんいいのですが、横断的に理解できるように工夫すると、なお良しです。

たとえば、縦方向に栄養素、横方向に章立てというイメージで糖質についてまとめるとするとこんな感じ。(誤ってる部分もあるかもなのでイメージだけ参考にしてね)

横断的理解の例①(糖質)
横断的理解の例②(糖質)

生理学における吸収過程、生化学としての代謝サイクル、栄養面の特色、関わる生活習慣病などを一目でわかるようにまとめます。

横断的理解の例③(ビタミン・ミネラル)

全栄養素についてきっちりマトリックスにあてはめるような整理はできませんが、そこはあまりこだわらずに。

無限大なメモになる機能のほうが使いやすいのでわたしはiPadでneboというアプリを使いました。マイクロソフトのOneNoteも似たような感じなのでおすすめです。


④模擬問題はすべての選択肢について正誤理由を言えるようになるまで繰り返す

◎おすすめ対象者:絶対に合格したい人

この試験の過去問は出回っていないようです。力試しをするなら、専門テキストの後ろについている模擬問題と、試験対策動画の中でそれぞれ紹介される問題のみです。

これを解くのは言うまでもないですが、復習のやり方がポイント。

試験問題は全問5択の選択肢が提示され、その9割は「正しいものを選べ」という問題です。

これは試験本番になると「誤っているものを選べ」より時間がかかります。
なぜなら、確信を持って「正しいものを選ぶ」には、選ばなかった選択肢は「なぜ誤りなのか」を判断できることが必要だからです。

もちろん「誤っているものを選べ」であっても、選択しなかった選択肢はなぜ正しいのかを判断するので、どちらも同じだけの時間を要するのでは?と思われるかもしれません。
ですが、実際にやってみると「誤っているものを選べ」が4つあるとかなり時間がかかる、1つのほうが断然ラク。

おそらく、なぜ誤りかを判断するには正しい答えを記憶から引っ張り出さなければならないのでエネルギーも使うし、確信が持てないと迷ってしまうので時間がかかるのだと思います。

ということで、模擬問題の復習は、正誤理由まで明確に言えるようになるまで何度も繰り返してみてください。

「正解してたからOK」で終わりにしてしまわないようにしたほうがいいですよ!


⑤栄養記録をつける、トクホ食品を手に取ってみる、他の情報チャネルを取り入れるなど

◎おすすめ対象者:記憶力に自信がない人、時間に余裕がある人、勉強に多少費用をかけてもOKな人

栄養素の機能や、過剰摂取・欠乏症状、推奨量などについて覚えるのがちょっと苦手だったので、栄養記録を付けることで記憶に定着させました。

記録をつけたのはせいぜい2週間くらいですが、それくらいで定着するので最初はちょっと手間でもお勧めの方法です。ついでに、自分の摂取栄養素の偏りにも気づくし。

「ビタミンB1はあまり取れてないから糖代謝に影響あるかな。でもナイアシンはわりと取れているから電子伝達系の代謝はOKか」みたいな感じで、ぶつぶつ言いながら記録していました。


また、食品機能の表現は紛らわしいものが多く、一つひとつOKかNGかを覚えるのは大変ですが、商品表示に関する問題は必ず出ます。
なので、ふだんからコンビニやスーパーなどで機能性表示食品を手に取って見ておくと記憶の定着につながるのでこまめにチェックしておくことをおすすめします。

わたしは、ウーロン茶重合ポリフェノール、茶カテキン、燕龍茶フラボノイド、杜仲茶配糖体の機能についてどうしてもごちゃごちゃになってしまって覚えられなかったので、最終的にはそれぞれのお茶を購入して、毎日成分表を眺めて記憶しました。


あとは、ちょっと変わった(?)方法ですが、これまで勉強してきたことのブラッシュアップを兼ねて2022年10月から放送大学の修士選科生に入学しまして、履修科目もこの試験とオーバーラップするものを選択しました。

◎健康・スポーツ科学
こちらは、放送大学に入学しなくてもBS放送やラジオ放送などで視聴・聴講が可能です。


◎食健康科学
こちらは放送大学大学院に入学登録しないと受講できません。(放送大学の学生専用サイトでのみ受講可)

どちらの講義も試験に必要な基礎知識について、試験の専門テキストとはアプローチを変えて講義されているので記憶の定着につながりやすかったです。

他にも薬理学分野やスポーツ医学分野の講座もあるので興味ある人はぜひチェックしてみてください。

なお、食健康科学の授業は放送大学に入学しないと視聴できませんが、試験のために勉強したことを今後しっかり活かしていきたい人にはぜひおすすめです。
単位認定のためのレポートや毎回授業後にある小テストを通じてさらにブラッシュアップできると思います。


限られた時間のなかで勉強するのは大変ですが、ぜひご自身に合ったやり方を見つけてがんばっていただけたらなと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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