【Interview】グラビティ――“終わり”を“チャンス”へ。「終わっちゃんちゃん!」で示したバンドの理想像
9月5日にリリースされた、14th SINGLE「終わっちゃんちゃん!」。タイトルから感じられるファニーさとは裏腹、ここに込められているのはさらに磨きがかかったロックサウンドと、深いメッセージ。それは本来グラビティが持っている魅力であったが、バンドの理想像を意識したからこそ、より強くそれを感じられるシングルに仕上がった。そして、いよいよ9月25日には、6 ANNIVERSARY TOUR「NecRomance -REVIVE-」のツアーファイナル公演をZepp Hanedaにて開催。「Want to Taste of GRAVITY」と題して行われる、現在の集大成に表れるはずの5人の生き様をしかと目に焼き付けていただきたい!
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【グラビティに求められているものにやりたいことを重ねて、ちゃんと考えて出せた曲なんじゃないかな】
――前作「キュートアディクション」の取材の時に、すでに次のリリースも見えている様子だったのを記憶していて。それが、今回の「終わっちゃんちゃん!」だと思うんですけれど。
六 うん。ツアー中に「次のシングル、どうする?」ってなった時に、グラビティのパブリックイメージを大事にしようっていうのがあって。「キュートアディクション」って、 “グラビティっぽい”曲ではなかった……というか、グラビティの曲を想像した時に思いつくような曲たちではなかったんですよ、3曲とも。
――どちらかと言うと、ヴィジュアル系を意識した“今やりたいこと”に重きを置いたシングルでしたよね。
六 そう、その時の俺らはそれが必要だと思ってやったし、実際にそういう音楽も好きだし、自分たちの幅も広がるしっていういろんな意味で“やりたいこと”としてやった。でも、今回はそうじゃなくて、パブリックイメージというかグラビティに求められているものにやりたいことを重ねて、ちゃんと考えて出せた曲なんじゃないかなって。
――ひいては、今回の軸になっているのは“グラビティらしさ”というか。
六 そうかな。あと、これから見せていきたいグラビティの理想像でもある。“自分たちはどういうバンドになっていきたいか”っていうのを、ツアー中に話合う機会があって。また、“推しの曲”でバズらせようか?みたいなことも考えたんだけど、それを続けちゃったら俺ら、ずっと“推しの曲”しか求められなくなっちゃう。
――定着した強みって大事だけれど、「グラビティと言えば“推し”がテーマの曲」というのがある意味縛りにもなりかねない。
六 そうそう。バズりを狙ってばかりいて、自分たちがやりたいことと乖離しちゃうのはダメなんじゃない?って。いろんな人に見てもらうっていうことを考えたら、「ちゃんと自分たちのイメージは大事にしたいね」っていう話になったんだよね。そういうことを考えて作ったのが「終わっちゃんちゃん!」で、自分たちも「終わっちゃんちゃん!」みたいな曲をやっていたいし、自分たちが納得する売れて欲しいと思える曲になった。
――これから先も自分たちがやっていたい曲っていうのも、大事なポイントですね。
六 自分たちが見せたいものって、結局自分たちが憧れを抱いた2010年代くらいのキラキラしたバンドが持っているかっこよさなんだよね。あの憧れた形を、しっかりと自分たちが後の世代に残していきたい。俺らが頑張らないと、後の世代も出て来ないじゃないですか。
――そうですね。しかし、それが納得なほどメチャクチャかっこいい部分が際立っていると思います、今回のシングルは。
六 そういう部分を曲にちゃんと出せた。あと、みんなが求めているグラビティも、ちゃんとね。
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