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短編集「きみはポラリス」の中で、個人的に好きな話の紹介

今回は、最近読んだ本のあらすじ紹介と感想のnoteです。


読んだのは、三浦しをんの短編集「きみはポラリス」。

あらすじ紹介は、自分が好きな話だけにさせていただきます。


kaiって人間はこういう話が好きなんだな〜程度に思いながら読んでいただけると嬉しいです。


私たちがしたこと

小さなカフェの料理人が主人公のお話。カフェの常連のお客さんに好意を抱きつつも、積極的に仲良くなろうとはしない主人公。

その理由は、高校生の時の、恋人とのある出来事が原因だった。


この話で一番心に響いたフレーズを載せておきます。


恋人を永遠に自分に縛りつけたいと願うとき、一番有効な方法はなんだろう。
(中略)
恋人のために、恋人の目の前でひとを殺すのだ。それほどまでの深い思いを見せつけられたら、もう二度とほかのだれも愛せない。


(名前付きの)登場人物たち、全員好き。そして、終盤の主人公とあの人との会話が最高……!


この話に限らずほとんどそうなんだけど、話の進め方・魅せ方がめちゃくちゃ上手い。


読んでみてほしいなー。



冬の一等星

主人公は、車の後部座席で眠るのが好きな女の子。でも、そんな癖(?)のせいで誘拐事件に巻き込まれて……


女の子と、誘拐犯(文蔵って名前)との奇妙な絆がいいなぁって思いながら読んでた。


この話の面白いポイントは、文蔵は誘拐するつもりなんて毛頭なくて、色んな偶然が重なってそうなったっていうところ。


この話もお気に入りのフレーズを載せておきますね。


文蔵はたぶん、とても昏い場所へ行こうとしていた。でも、突然まぎれこんだ私を、そこへつれていこうは決してしなかった。

春太の毎日


ちょっと自意識過剰気味な、主人公春太と麻子の生活の話。とてもほんわかとしてて、春っぽい空気感で進んでいくお話。(伝われ!)でも麻子にはもう一人男がいて…!?


ちょっとしたトリックが使われてる話。これは、単純に好き(笑)これ系の小説は問答無用で好きかもしれない。

他にも色々と好きな話がありますけど、その中で特にいいなーと思った話を3つだけ紹介しました。


三浦しをんさんの短編集「きみはポラリス」。基本的に恋愛がテーマなんだけど、王道の恋愛小説のような展開ではなくて。


王道じゃない恋愛小説を読みたい方や、上で紹介したフレーズをいいなーと感じた方。よかったら読んでみてください。

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