歌ヘタの奇跡
皆さん、こんにちは。藤波辰爾を師匠と呼べ。木賃ふくよし(芸名)です。なお、反町隆史は兄さんと呼べ。
さて。世の中には、音痴と呼ばれる人たちがいます。
方向音痴とか味音痴じゃありません。
まごう事なき生粋の音痴です。
そう。音痴。歌ヘタです。どう考えても方向音痴やら運動音痴の方が生物的には致命的なのに、〇〇音痴と、それらを差し置いて、できない奴の代表格にされた音痴。
ワタクシはどちらかと言うと音痴ですが、残念ながら、単に歌が下手なだけ。基本的に自分がちゃんと歌えていない自覚がある。そして、普通に練習を重ねれば、それなりに改善するタイプのようです。
だが、ホンモノの音痴は違う。
どうやら練習を重ねるぐらいでは、簡単に改善しないのである。
そもそも、音痴にもかなり色んな種類があり、単に歌が下手なのは、ただの歌ヘタであり、こんなのは仮性音痴である。ワタクシはどうやらこの部類。
自分の歌を録音し、何処がおかしいのか把握する。歌が苦手という意識を払拭する。何度も繰り返して曲を聴き、歌詞やメロディを記憶する。カラオケの採点などで音程のズレを修正しながら、歌の練習を重ねる。
基礎体力と肺活量を鍛え、高音域と低音域を伸ばせるように訓練する。
コレだけやれば、それなりの改善は見られるだろう。カラオケ機械の採点が正しいとは思わないが、高得点を取れてれば、やはり聴き苦しさは減っているのだ。
だが、真性音痴は違う。
彼らには、そうそう越えられない、高くてぶあつい壁がある模様。
専門家ではないので、その原因が耳なのか鼻なのか舌なのか喉なのか心因性なのか脳なのか、細かい分析は出来ない。
例えば喉。コレは致命的。日常会話にはあまり必要ではないが、歌には高音と低音を使い分ける必要がある。しかし、そもそも高音や低音、あるいはその両方が出ない喉なのだ。
カラオケで「こんな音域出せないよ」って言葉をよく耳にするが、要するに出せる音域が一般人のそれより、更に狭いのだ。
確かに、ある程度は喉も鍛えられる。だが、出ない声を出せと言うのは無理がある。
続いて、舌。誰だって突然、母国語以外の言葉の発音を真似ろと言われても難しい。いきなりApproximatelyって発音しろって言われても無理。方言だって簡単には消せない。要するに、舌だの口の動かし方だのと言う操作が一般人のそれに劣っているケース。
で、耳と鼻。風邪を引くと、音の聴こえ方がおかしくなる事がある。トンネルの中に入ると耳の調子が狂う。自分の耳に聴こえる自分の声と、録音物の自分の声では聴こえ方が違う。
つまり、彼らにはどうやら、違う音が聴こえているらしいのだ。
鼻が耳かは不明だが、要するに、そもそも聴こえている音程にズレがある。あるいは、発声しているつもりの音程にズレがある。
コレを修正するのは非常に困難であろう。例えば「雑誌の記事」が「ざっしのきじ」ではなく「じっすなくず」と聴こえていたとしよう。脳内でそれを変換して出力しなければならない訳で、これは相当な苦労が必要となる。
あるいは脳。耳や鼻ではなく、音を司る神経や脳に何らかの欠損があり、音を正しく認識できないケース。これも相当な苦労となるだろう。
そして、心因性。歌に強烈な劣等感があったり、あがり症だとか、そういう種類だ。
上記のものに比べると、心因性なので一番修正しやすそうではあるが、実のところ、性格は簡単には直らない。まだ、物理的に修正する方が楽かも知れない。
ワタクシは自分が歌ヘタな自覚があるので、あまり好んでカラオケには行かないが、それでも長く生きてりゃ、それなりの回数は行った経験がある。
これまで生きてきて、ざっと20人。
どのタイプかはわからないが、
20人ほどの音痴に
会った事がある。
だが、その半数ほどは、どうやら歌が下手な自覚がある。舌か発声系、心因系あたりの真性か、強烈な仮性という事になるだろう。
しかし、残る10人ほどは確実に真性だ。
歌が下手なのは、ワタクシも人の事は言えないのでアレですが、なかなか凄い現象が起きる。
知ってるはずの曲なのに、
知らないメロディで歌われる。
繰り返されると、どっちが正しいメロディなのかわからなくなってくるのが怖いところだ。
知ってる曲ならまだいい。
知らない曲なんて、その人の歌でインプリンティングされるのだから困りものだ。
歌はともかく、
「伴奏を聴く限り、良い曲だな」と思って、後で調べて聴いてみたら、
なんか、
全然違うメロディが
聴こえて来たとか。
※ 思い込みなのか、そう聴こえているのか何なのか、割とメロディを勝手に作ってしまう系の音痴が存在する。
正しいメロディを覚え直すのに苦労するの、コレ。
音痴の作り出すメロディは謎のインパクトがあり、脳内から払拭するのに大変な苦労が必要となる。
なお、たった一曲だけ、
音痴の作り出したメロディが、
原曲を超えた名曲になってた。
(´・Д・)」 コレを編曲し直したら、割と売れるんじゃないかとも思うんだけど、別の曲だと言い張れるほど似てない訳じゃないので断念した。
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(´・Д・)」 文字を書いて生きていく事が、子供の頃からの夢でした。 コロナの影響で自分の店を失う事になり、妙な形で、今更になって文字を飯の種の足しにするとは思いませんでしたが、応援よろしくお願いします。