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涙のKISS


 皆さん、こんにちは。ジーン・シモンズが泣いてもメイクは落ちないんだろうか。木賃ふくよし(芸名)です。
 そーいや、20年ぐらい前に偉大なるロックバンド・KISSの

 さよならコンサートに
 行ったはずなんですけど、

 まだ解散してないよね。


 いや、正確には、さすがに解散しているはずだったんですが、コ ロ ナ騒ぎでフェアウェルツアーが延期になってるだけ。

 だと信じたい。

 いや、別に解散してもしなくてもいいんだけど、どんな状態であれ、変わらずにファンですから。ええ。まあ、メンバーが高齢化してるから、爺さん連中にあの衣装はキツイと思うわ。

 それに、音楽ファンとプロレスファンなら肝に銘じておくべき事があります。


 ミュージシャンと
 プロレスラーの
 引退だけは信用するな。


 血文字で書いて枕の下に敷いておいてください。信用しちゃいけません。嘘ですから。ええ。
 ただし、これも覚えておいてください。


 ミュージシャンと
 プロレスラーの引退は
 信用に足りないが、
 その度に何度でも
 盛り上がる事を怠るな。


 皆さんだって、安いドラマを観て、人が死ぬシーンで、「死なないでくれ、、、!」って涙するんでしょう?
 知ってますか? それ、実際に人なんか死んでませんよ?
 俳優さんが演じてるんです。演技です。脚本があるんです。嘘なんです。

 そもそも、その場でそんな事を言いだす奴は寒い野郎だし、そんな事は誰でもわかってる。知ってるんだ。
 でもそれで感情移入して泣く。それでいい。丁寧においしく調理された一皿を、美味いと味わって食う。それと同じだ。


 ミュージシャンと
 プロレスラーの引退は、
 嘘でいいんだ。
 むしろ、
 引退を撤回してくれて、
 ありがとうと思いたい。


 「ええっ!?引退しちゃうなんて!!」「引退しないでくれー!!」「えっ!?復帰してくれるの!?」のループを楽しんでるのさ。
 別に迷惑を被った訳じゃない。わかった上で楽しむ。嘘か本当かなんて問題じゃない。どれだけ楽しめたか、だ。

 ところで近頃、フォロワーさんからオススメいただいた作品を色々と観ている。
 フォロワーさんの傾向なのか、アニメ作品が比較的多い。中にはラブストーリーなんかもある。
 普段ならアニメもラブストーリーも観ないワタクシですが、自分では好んで観ないからこそ、新発見があったりして、作品自体が性に合わなくても、それはそれで楽しめている感じ。

 まあ、「コレつまんない」「性に合わない」という感想を出しても、その作品のファンの人たちからテキトーに笑って許してもらえてるお陰は大きい。
 真剣に「何故これの良さがわからないんだ!!」とか言い出す人がいたら、おそらくすぐにやめていた事だろう。

 あと、若い頃と違って、性に合わない作品だからと毛嫌いする事が減ったのも大きい。
 つまらないならつまらないなりに楽しみ方もあるし、いちいち腹が立つポイント(どうせ目立つ)を探さなくても、面白い点、良かった点を探す面白さがわかってきたのも大きいだろう。

 妙なものである。
 感性も時間もあったはずの若い頃には受け容れられず、感性も鈍り、老い先が見えてきた今になって許容範囲が広がるというのも、皮肉なものだ。

 いや、むしろ感性が鈍ったから受け容れられるようになったのかも知れない。

 そりゃ経験しないとわからない事はあるだろうが、ワタクシは経験者以外は語るな、という空気は嫌いだ。それを許せば、関係者以外は知りもしないのに意見するな、という事に繋がっていくからだ。
 しかし、残念ながら、経験しないとわからない事はある。
 どれだけ説明を受けてても、経験しないと理解できない事はあるのだ。

 特に、経年劣化。


 腰痛だの老眼だの肥満だの体力減退だの白髪だのハゲだのちんちん勃たないだの。


 体力が無尽蔵の若者に言っても
 理解してもらえるはずがない。


 そして、散々先達から聞かされていたにも関わらず、やはりショックだったりする。

 あと、なんて言いますか。

 ありがちな
 べったべたの
 三文芝居を観ても、

 目頭が熱くなるように
 なっちゃったわ。


 はいはい。病気のお母さんが死ぬのね。わかったわかった。娘が最期を看取るんだよね。そうそう。んで、母親がこう言い残すんだろ?

 「お父さんを、許してあげて…」
 『お父さんを、許してあげて…』


 ほーら当たった。よくもまあ、こんな使い古されたくっさい脚本を…


 …アレ? (´・ω・、;)



 なんでちょっと泣きそうになってんの?


 ううむ。流石に長く生きると、その分だけ色んな経験をしてしまう。50年近く生きてりゃ、流石に死別も両手の指ほどは経験してきた。
 人の死、というだけで色々と想起してしまうのは仕方ない事なのだろう。

 それで、つい泣きそうになるのは仕方のない事なのか。堪えるほど、余計に泣きそうになる。涙もろくなったと言うか、涙腺が弱くなったと言うか、これではまるで幼児だ。流石にまだ涙をこぼすには至っていないが、これでは時間の問題だろう、、、。
 三文芝居を観て泣くなんて、プライドがブチ折れてしまいそうだわ、、、。

 そんな話をしていたら、知人に言われたんですよね。




 (◉_◉) 「経年が原因
 …って事は、
 老人の失禁
 みたいな
 モンですよね」





 (´・Д・)」 いや、さすがにそれは違うだr…


 (´°Д°)」 いや、違わないな。



 自分の意志に関わらず漏れるのが、尿か涙かの差でしかない。
 残念だが、一緒だ。
 いや、何ならいずれ尿漏れを起こした時のデモンストレーションかも知れない。うむ。いきなり尿だとショックが大きすぎる。涙で慣らしておいてくれた方が、「覚悟はしてたが、とうとう来たか、、、」という気持ちになれる。



 (´・Д・)」 そーいや以前、某宝塚女優が退団の時に、「入学した時は『箸が転げてもおかしい年頃』でしたが、今では『訳もないのに涙が出る年頃』になりました」って言ってたなあ、、、。



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 なお、この先には20年前のKISSのライブの雑な感想しか書かれてません。


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(´・Д・)」 文字を書いて生きていく事が、子供の頃からの夢でした。 コロナの影響で自分の店を失う事になり、妙な形で、今更になって文字を飯の種の足しにするとは思いませんでしたが、応援よろしくお願いします。