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辞意の影任


 皆さん、こんにちは。スポーツ観戦は嫌いじゃないんだけど、オリンピック自体には興味がない、木賃ふくよし(芸名)です。
 さて。先日、小山田圭吾のオリンピック役職辞任についての話を書きましたが、

 この話。


 開会式直前になって、今度はユダヤ人虐殺ネタをやった過去を掘り起こされ、小林賢太郎が役職辞任。役職じゃなかったから、片桐仁はセーフなのか、、、。
 もはや血で血を拭う仁義なき戦いの様相を呈してきた東京オリンピックだが、小林賢太郎という新しい生贄が供されたにも関わらず、小山田圭吾を援護しているのか友軍誤射しているのかイマイチわからない人間が出てきた。


 田辺晋太郎 「正義を振りかざす皆さん、良かったですね」

 古市憲寿 「子どもの頃のいじめは大人になったら時効。ちゃんと広めていかないと復讐社会になってキモイ」


 ワタクシはこの2人が誰なのかも知らないのだが、ニュースになるぐらいだからおそらく有名人なのだろう。だが、有名人としては余りにも軽率すぎる発言だとは思わないのだろうか。正直な話、火事場に薪をくべに来たのかと問いたくなる。
 ちなみに、本人のツイートは本人の発言で間違いないのだろうが、小山田にしろ古市にしろ、この手のインタビューを、ワタクシは今ひとつ信用していない。
 ワタクシもこれまで幾つかの雑誌から取材を受けた事がある。
 だいたい30分ほど話しても、せいぜい1,000文字ぐらいしか誌面に載らない。要はライターさんが必要な部分だけを切り取るのだ。
 なので、言いたい事や伝えたい事はライターさんの匙加減ひとつで大きく変わる。
 ここで重要なのは、原稿チェックがあるかどうかだ。正確に数えた事はないが、30ほどの取材を受けた中で、ワタクシに原稿チェックさせるという工程がなかったケースが5つほど存在している。
 幸い、悪く書かれたり、意図を大幅に歪められた事はなかったが、インタビューなんてそんなモンだ。
 インタビュー自体をあまり信用していないのである。知人はTVでインタビューの発言を切り取られて非難された経験もあり、TVの場合はチェック工程そのものがないケースがほとんど。ちなみにワタクシも3度ほどTVと、ラジオに1度出た事があるのだが、どちらもすべて事前チェックはなかった。
 そーゆー意味では、小山田圭吾のインタビューはイマイチ信用していない。色んな意味で。

 古市のそれも、「復讐社会になって行く事を望まない」という点では同意する。
 無論、前回述べた通り、小山田圭吾を庇うつもりはないし、個人的に、被害者が復讐したいなら復讐すればいいと思う。被害者には時効なんてないのだから。
 ただ、見落としがちな話で、加害者が「庇護下の未成年」であった場合の責任が誰にあるかを忘れてる人が多いと思う。

 そりゃ中学生・高校生にもなってりゃ分別が付いていて当然という考え方はできる。しかし、法が定めた未成年は、基本的に未成熟であり、分別は付いていないと言うのが法の判断。
 被害者でも加害者でも、子供には輝ける未来を用意しなければならない。それが社会の務めである。、、、らしい。

 じゃ、子供の不始末は誰がやるのかと言うと、大人である。まず加害者のなのである。
 就学児童が誤った行動で他人を傷付ける事はあって当然なのだ。だから未成年なのだ。その場合の責任が親、学校、教師にある事を忘れてる人が多い。
 法的に未成熟と認められているから未成年。ただし、民事は別の話。
 感情的な話は置いといて、責められるべきは加害者の親であり、見過ごした学校であり、止められなかった教師のはずなのである。しかし、何故か加害者児童が叩かれる。叩いてるのは大人たちだ。ワケがわからない。

 んで、恨みがあるだろうし、被害者による加害者への復讐も好きにすりゃいいと思うけど、それも法の範囲内でないと、被害者も加害者になる。加害者は断罪されねばならない。そりゃ、情状酌量の余地はあるかも知れないけど。

 そして、前述のように小山田の話が全て事実だとは思ってないが、彼は「いじめを武勇伝のように語った」という別の罪状が新たに突きつけられてるだけだ。ここに直接、過去のいじめそのものは関係ないのである。

 それに、罪そのものに時効はない。都合よく忘れる事を時効とは言わない。よしんば時効があったとしても「いじめを武勇伝」にした時点で時効が延長されただけだ。
 加えて、時効を言い渡せるのは被害者である。加害者が口にすべき言葉ではない。

 ただ、先ほども言ったように、ワタクシだってキリのない復讐社会は望まない。怨嗟は何処かで誰かが勇気を持って諦めなければならない。誰かが殴られ損にならなければ、環状線を恨みの感情という列車が回り続ける。
 誰かがババを引いて下車しなければならないのだ。

 だがそれでも、ワタクシは罪に罰がないとは言っていない。

 ワタクシは法による裁きを全面的に正しいと認める方だが、法が間違っていないなんて思っちゃいない。だからこそ、法に基づいて法を改正していく必要があると思う。
 だから、 如何に正しくとも私刑は認めてはいけないと思うのだ。

 リンチもイジメも同罪だと、ネットリンチに考えもなく参加する連中に言いたい。
 ちなみにワタクシは、考えずに行動する奴も、他人の考えに引っ張られて考えたつもりになってる奴も、考えに考え抜いて馬鹿な行動をとる奴もいなくならないと思ってるが、せめて考える事は必要だと思うのだ。

 それに、いじめ加害者に昔の事だからと言う理由で「時効」と言うのなら、時効は事件発生からじゃなく、立件からだよと言いたいし、謎の時効が発生するなら、謎のリンチも発生しちゃうのが道理なのである。

 だから謎の時効なんて認めちゃいけないし、ネットリンチも認めちゃいけない。

 ただ残念ながら今回も、ネットリンチによる制裁が、本当の被害者不在のまま、加害者を裁いた。
 だが、イジメがいずれこうして社会的制裁に塗り替えられると知れたら抑止効果を生むだろうし、現行法で間に合わない罰を、リンチが穴埋めした事実もある。
 リンチを認めてはいけないが、残念ながら、リンチにも正しい部分もある事を認めなれげなならない。

 ただどうしても、小山田にイジメられた訳でもない連中が、地面に落ちた飴に群がる蟻みたいに湧いて出てくる事を正義とは認められない。
 そこに痰壷みたいな壺を見つけたから、「痰壷があるぞ!」って騒いで、こぞってわざわざ痰を吐きに行ってる連中は、イジメの標的を見つけ、嬉々としてイジメしてる連中と変わりゃしないと思うのである。

 いつか自分が痰壷にされる
 という可能性を考えもせず、だ。


 生まれてこのかた、いや、物心をついた頃からでもいい。
 後ろめたい行動を取った事がない、なんて奴はいないだろう。大きかれ小さかれ、多かれ少なかれ、世間に責められるだろう事をして来ている。
 してないって奴は記憶できてないぐらいに脳みそがプリンなのか、嘘をついてるか、だ。人間は聖人君子じゃない。
 過去に向かって鉄砲を撃ち続けていたら、いずれ未来から大砲を撃ち込まれる。

 言い出せば海老蔵だって灰皿テキーラなのだ。


 何をしていれば罪が赦されるのか。それを決めるのが素人で良いはずもない。集団の一時的な感情で良いはずもないのだ。
 罪は赦されればいいというものでも、赦されてはいけないというものでもない。

 わかりやすく言えば、人の行い全てには執行猶予が付いているのだ。いつ取り消されるかもわからない執行猶予である。
 間違わないで欲しい。取り消されるのは罪ではない。執行猶予だ。
 自分に罪の意識がないかも知れない。それでも突然、断罪されるかも知れない。死ぬまで刑は執行されないかも知れない。小さな罪ほどそうなるだろう。
 だが、自分が覚えていない罪も、小さいと思っている罪でも、被害者には大きいかも知れない。それは明日、1年先、10年先に執行を言い渡されるやも知れぬのだ。


 加害者ならば震えて過ごさなければならないし、被害者なら赦して行かねばならない。そして、おそらくその両方であらねばならない。


 と、まあ、真面目に長々と話してしまったが、なんでかってそりゃ、ワタクシのハンドルネームである、

 木賃ふくよしって検索しようとしたら、



 「木賃ふくよし」  「炎上」

 って検索候補が出てくるぐらいには、



 (´・Д・)」 過去に色々やらかしているからである。



 そりゃ火種がいくらでもあるんだから、保身にも走るわ。



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 なお、この先にはオリンピック開会式の感想がチョロっと書かれてます。


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(´・Д・)」 文字を書いて生きていく事が、子供の頃からの夢でした。 コロナの影響で自分の店を失う事になり、妙な形で、今更になって文字を飯の種の足しにするとは思いませんでしたが、応援よろしくお願いします。