見出し画像

ジャッリカットゥ 牛の怒り 儂の怒り


 皆さん、こんにちは。インド映画大好き。木賃もくちんふくよし(芸名)です。
 さて。昨日は映画「ドクター・ストレンジ マルチバース オブ マッドネス」を観てきた話をお送りした訳なんですが、実はこの日、ドクター・ストレンジを含め、映画を8時間ぐらい観てまして。ええ。

 ドクター・ストレンジMoM(2時間)と、これに続くMCUのドラマ「ワンダヴィジョン」を4時間半ほど。
 そして、「ジャッリカットゥ 牛の怒り」というインド映画が1時間半である。

 ちなみに、「ワンダヴィジョン」はかなり面白い上に、ドクター・ストレンジMoMに深く密接している。
 これからMoMをご覧になる方で、ワンダヴィジョンを観ていない人は先に観ておくことをオススメするが、ディズニープラスに加入する必要があるので、そーゆー点はオススメできない。

 PEッ (´°Д°)、 ディズニーのそーゆートコ、ホント嫌い。


 なお、ワタクシは履修済みだったが、同席したおくの君が未履修だったので、せっかくの機会というコトでワタクシも2度目の視聴。
 2度目の4時間半だが、全く苦痛にならずに楽しく観られた。

 そして、これは映画に直接関係ないけど、実は、映画の公開時間に寝過ごして遅刻しないよう、漫画「ゴールデンカムイ」を読破して、

 (´・Д・)」 徹夜明けだったのよね。


 前日の放送(23:00~2:00)→ゴールデンカムイ読破(2:00~10:00)→移動→ドクター・ストレンジ鑑賞(11:00~13:00)→インド人から出勤命令(間違い)→昼飯と移動(13:30~15:30)→ワンダヴィジョン視聴(15:30~21:00)→ジョージ合流で試飲&試食会(21:00~23:00)→おくの君離脱→当日の放送開始(23:00~2:00)という24時間以上のノンストップだったのである。

 なので、黒板と記事の更新が1日遅れなのはコレが理由。なので、頑張って1日で2日分の記事を書くべきか、一回休みにするか悩んでいる最中だったりもする。
 まあ、そんな訳でまったく睡眠を取らず、24時間後に突入した頃合いに、ジョージが持ってきた、

 「ジャッリカットゥ 牛の怒り」


 というインド映画を観たのである。
 そう。ワタクシ、上司のインド人は嫌いだが、インド映画は大好きなのである。
 先日も「ダルバール 復讐人」を観て大興奮したばかり。

 今度の「ジャッリカットゥ 牛の怒り」はどんな映画だろう?

 基本的にジョージの持ってくる映画はアタリが多い。ハズレのクソ映画も、クソ映画として大当たりだったりするので、今回はタイトルだけで選んで来たと言う「ジャッリカットゥ」 どう転んでも外れない予感がある。

 ※ ちなみに最終選考まで残った映画は「キラー・ジーンズ」という、ジーンズ👖が人を襲うホラー映画だ。

 話題的にもおいしいキラージーンズを押し退けてまで選ばれた「ジャッリカットゥ」を観た感想を述べますと、、、





 ( ;∀;)ノ 寝なかった
 ワタクシを褒めて欲しい。




 類を見ないレベルの
 立派なクソ映画でした。




 びっくりするぐらいのハズレ映画。「観る価値なし」の太鼓判を押してあげたい。同じクソ映画でも「酷いから観て♪」とオススメするワタクシが、「観なくていいよ」と太鼓判を押すクソ映画「ジャッリカットゥ」とは一体どんな映画なのか!?

 解説しよう!



 村をあげて
 逃げた水牛を
 捕まえるだけ。


 マジでコレだけで90分。しかも、逃げ回り、暴れ回る脅威の水牛の出番は、

 たぶん10分以下。


 下手したら5分ぐらい。
 しかも、迫力がない。
 特に被害者も出ない。(畑が荒らされたりはする)

 他はひたすら、

 村人が喧嘩してるだけ。


 そのほとんどが口喧嘩なので、喧嘩のアクションが面白いなんて事はない。ただ、なんで牛を逃したとか、お前は引っ込んでろとか、おまえ犯罪者だろとか、冤罪だっつってんだろ!とか、お前の責任だとか、畑が荒らされたとか、牛が見つからねえとか、誰に口きいてるんだとか、そーゆー些細な事で登場人物がとにかく罵り合うだけの映画なのである。
 思い出したように水牛捜索のための山狩りが始まるが、全然、肝心の水牛と出くわさない。

 わかりやすく言えば、村上春樹の小説を、300倍口汚くして、含蓄を300倍まで水で薄めた感じ。

 すなわち、特に何も起きないのに、深みがないのである。


 観るべきところは、1000人もの村人が懐中電灯を持って山狩りをするシーンが綺麗って事ぐらいだろうか。あとは、インドの風習を知る事が出来るって点とか?
 とにかく、誰が主役かもわからない。たぶんアントニかクッタッチャンのどちらか(たぶんアントニ)なのだろうが、それさえもどうでもいいぐらいに話の内容がない。
 映像に迫力もない。音楽は悪くないけど、退屈なシーンだらけで同じ曲が流れるから余計に退屈。

 隣にジョージがいて、あまりのつまらなさにツッコミを入れてたから寝ずに済んだけど、一人なら確実に寝てた。インド映画でこんなに退屈な映画があろうとは。

 ちなみに、インド映画は大きく分けて2種類に分類される。
 娯楽映画と社会派映画だ。
 娯楽映画の方はご存知の通り、泣きあり笑いあり、アクションあり、歌と踊りもある、通称「マサラ・ムービー」である。
 こちらには基本的にシリアスなムードの作品が少ない。つまり、話の大筋がシリアスでも、コメディ要素やアクション、歌や踊りが盛り込まれる。歌がないとかギャグがない作品はあれども、歌もギャグも何もないシリアスな作品はないと言っても過言ではない。

 そこで、逆に歌や踊り、コメディやアクションなどの娯楽要素をスポイルしたシリアスな作品は、一気に社会派映画となる。
 「ガンジー」(英・印合作)や「女盗賊プーラン」「カーマ・スートラ 愛の教科書」などがそれに当たるだろうか。ちなみに、もっと暗い社会派ドラマの作品もあるようだが、全然日本に入って来ないのでわからない。
 この「ジャッリカットゥ」はこちら側なのだろうが、どうにも中途半端だ。

 何と言うか、社会派を気取りたいだけで、中身がすっからかんなのである。
 平たく言えば、邦画で粗製乱造されてる「意識高い系日本映画」だ。
 ちょっとだけ売れた純文学系の新人作家の原作を、新進気鋭の監督が映画化!とか銘打って、話も盛り上がりも何もないのに、それを「深い」とか、日常会話しかしてねえのに「みずみずしい演技」とか言っちゃうアレ。
 話が繋がってないとか、無理矢理な展開を「奇想天外」とか「前人未到」とか言って業界人だけが褒めてるアレ。
 特に、よくわからない心理描写を、突如風景のカットにして入れたがる系。

 そう。
 ジャッリカットゥは、南インド版「意識高い系日本映画」なのである。

 (´°Д°)」マジでつまんねぇ。


 パレアナみたいに「良かった探し」をするなら、牛の迫力のなさがダメなサメ映画みたいで良かったとか、牛の出番のなさがダメなサメ映画みたいで面白かったとか、イライラでグダグダな人間ドラマがダメなサメ映画みたいでいいとか、言えなくもないんですが、コレもジョージの「サメ映画かよ」ってツッコミがないと笑えないレベルだった。

 いや、インドと言えば牛は神聖な生き物なので殺しちゃダメ! 食べるなんて言語道断!ってのは有名だが、水牛は食べるらしい。
 これもインドの都市部では「水牛も食べない」ってのが普通らしいし、一方、この映画(南インド)では普通に食うかのように話されていた。
 それでも法的に「牛は殺せない」から、警察は手出しできないらしいとか、そーゆー勉強にはなった。
 あと、その舞台となる村がキリスト教圏らしいのも「ほほう?」と考えさせられる部分ではあったのだが。

 ※ キリスト教の教会がチラホラ出てくるだけでなく、オープニングとエンディングに黙示録の引用がある。

 製作者がキリスト教信者なのか、キリスト教布教のための道徳映画なのか、むしろキリスト教なんか信じるとこうなるって言うアンチ映画なのかもわからない。

 あと、演出上そうなのかわからないが、小さな村の設定だと思われるのに、1000人もの村人がゾロゾロ出てくるのは訳がわからない。
 日本で言えば限界集落よりはるかに多い人数だ。山狩りに出る男衆だけで1000人って事は、女子供老人を合わせたら3000人ぐらいいる事になる。いや、人口爆発を起こしてるインドだからそれがフツーなのか?
 しかも、1000人が雁首揃えて山狩りして水牛を見つけられないし、見つけても捕まえられないし、何度も何度も取り逃がす。

 (´・Д・)」 いや、インドの森の広さもわからんけどね?


 そーゆーところはそれなりに勉強になったけど、とにかく面白くない。

 てか、捕まえに行ってるのに、見つけたら村人が逃げ出すのは意味不明。

 ちなみに、ラスト2分ぐらいで突然、





 謎のゾンビ組体操

 ※ ワールドウォーZを参照。


 が始まった時は、流石にちょっと笑ったけど。

 てな訳で、90分とレンタル代が惜しくない人にさえオススメ出来ない映画「ジャッリカットゥ」ですので、このレビューを読んで興味を持っても、近付かないコトをオススメする。

 ※ この記事はすべて無料で読めますが、この映画を観るくらいだったら、ワタクシに投げ銭(¥100)した方がいいと思う。
 なお、この先には「ジャッリカットゥ」のレビューに対するレビューが書かれている。


ここから先は

451字

¥ 100

期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

(´・Д・)」 文字を書いて生きていく事が、子供の頃からの夢でした。 コロナの影響で自分の店を失う事になり、妙な形で、今更になって文字を飯の種の足しにするとは思いませんでしたが、応援よろしくお願いします。