喜怒哀楽-喜-

喜の感情とは何なのか。
私なりに考えてみることにする。

まず喜とは喜びである。喜びとは願いが叶ったときに起きる感情であると私は考える。願望ありきのもの、それが喜びである。

喜びとは基本的にポジティブな感情である。
胸が弾み脳内物質がドバドバ出る、気分が爽快になりこの世の天国を味わう事ができる。
何せ願望が叶ったのだ。大なり小なりそれはとても大きな感情になるだろう。

しかし、大きな感情ほど慣れてしまいやすくまた中毒になりやすいという側面もある。

例えばこんな覚えはないだろうか?
仕事を始めたばかりの頃、見事に役割を果たすことができたときの喜び。この時は達成感に満たされ喜びの感情が溢れ出ていたはずだ。しかしいつしか【できて当たり前】になり仕事が上手く行くことに何の感情も抱かなくなってしまう。ミスした時だけ落ち込み仕事に対してプラスのイメージが無くなっていく。

本来享受できるはずの喜びに慣れてしまったことによる弊害である。
ここで声を大にして言いたいことがある。
それは「当たり前の成功など存在しない」という事だ。
入念に準備を重ね、失敗がないように予行演習も行い万全の体制で臨んだとしても失敗することが無いわけではない。成功とはその時点である種の奇跡なのだ。有り難いことなのだ。
この事を忘れなければ喜の感情を得続けることができることだろう。少なくとも成功することが当たり前だと錯覚してしまっている今よりは。

これはあらゆる物事に言えることだ。
赤ん坊の頃歩くことができて褒められたことがあるはずだ。一人でトイレに行けるようになって褒められたことがあるはずだ。部屋の片付けができるようになったり、テストで赤点を取らなくなったり料理ができるようになったり、収入を得ることができるようになったり…。

どんな小さな成功でも有り難いことなのだ。
何事も当たり前にしないでしっかり受け止めること、一分一秒を噛み締めて生きること。それが喜の感情と上手く付き合うコツなのだと私は考える。

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