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小説について、あるいは、物語の言葉たちについて

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小説について。小説という言葉たちが放つその美しさと残酷さ。物語をなぜ人間が求めてやまないのか? その理由。小説でしか辿り着くことのできない場所の光と音についての文章。
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#読書感想文

21世紀の言葉のルネサンス/Renaissance生の形式としての、色彩としての言葉 /.失われ…

/2024/02/11/18:17//生の断片を保存する魔術として、そこに、それが//招喚される、〈そこにあ…

燃焼する垂直の言葉/音楽。螺旋形の階梯を、生成する白い光の言葉、あるいは、四方田…

/2023/8/24/19:17/ /書かれてはいけないこと、書いてはいけないこと/燃焼する螺旋形の階梯と…

恥辱、それ以外の何ものでもない。川上未映子「黄色い家/SISTERS IN YELLOW」音楽の失…

/巨大な洪水のような言葉たちに飲み込まれる前、今の時刻を外すことなく、今の時刻の瞬間の時…

千葉雅也「エレクトリック/〈電子感覚〉の氾濫する電気仕掛けの宇宙/ 非存在と存在が…

/革命前夜、その光景について/ /あるいは、現在の時間の中で哲学を行うこと、哲学者であること…

目をあけてごらん、離陸するから/Open Your Eyes, We're About to Take Off//大崎清夏…

2022が終わろうとしている。最後の月、12番目の月が始まり、それもまた終わろうとしている。誰…

「われら闇より天を見る(We Begin at the End)」/13歳/聖なる無法者にして守護者の…

涙よ、邪魔をするな、涙よ、止まれ、涙よ、わたしが小説を前に進めることをさまたげないでおく…

完璧な文章/「風の歌を聴け」村上春樹/あるいは、手作りの散文図鑑://引用の餛飩(ワンタン:hun-tun)

No.1:真ん中に一本の線が引かれたノートの右側と左側/ノートの上に昼と夜の時間が流れ、音楽/言葉が燃え上がる。「それが落とし穴だと気づいたのは、不幸なことにずっと後だった。僕はノートのまん中に一本の線を引き、左側にその間に得たものを書き出し、右側に失ったものを書いた。失ったもの、踏みにじったもの、とっくに見捨ててしまったもの、犠牲にしたもの、裏切ったもの、裏切ったもの・・・僕はそれらを最後まで書き通すことはできなかった。」          (「風の歌を聴け」村上春樹 P1

古川日出男「曼陀羅華X」自家製の雑草図鑑を盾として、あるいは、歌え!長編小説の形…

自家製の雑草図鑑を盾としてレインコート派の父子と犬が静かなる東京で、戦う/父と母と子の…

「春のこわいもの」幻視者・川上未映子〈迷路的なるもの〉の終末のヴィジョン

No.1: 川上未映子の短編小説集は、短編小説が集められたものという意味での短編小説集ではな…

「クララとお日さま」カズオ・イシグロ わたしたちは〈クララ〉を見つけ出し、救出し…

No1:それは悲しみではない。それは痛みだ。 それは悲しみではない。それは痛みだ。 カズオ…

村上春樹さんの言葉たちと、その小説、あるいは、記憶について

No1:非現実を内包する現実を描き出す村上春樹さんの小説、あるいは、フィクションではない、…

「テスカトリポカ」、善人が眠り暴力が美しさを放つ時

前置きも能書きも断わりもサジェスチョンも予告編も全部いらない。下らない理屈と理由と言い訳…

「夜が明ける」西加奈子 想像力の敗北 夜が始まり殺戮が開始される

No1:夜が始まり、殺戮が開始される。夜の闇の中で夜が始まり、殺戮が開始される。夜の闇の中…

〈ポール・オースター(Paul Auster)×柴田元幸×タダジュン〉によるクリスマス・ストーリー絵本

〈ポール・オースター(Paul Auster)×柴田元幸×タダジュン〉が生み出した、小さな、でも、とてつもなく美しい作品「オーギー・レンのクリスマス・ストーリー」 但し、 「「クリスマス・ストーリー」という言葉そのものが不快な連想を伴っている。お涙頂戴の、甘ったるい、嘘でかためた代物があふれ出てくる感じ。どんなによくできた作品でも、クリスマス・ストーリーとはしょせん、願望充足の絵空事、大人のためのおとぎ話にすぎない。」(「オーギー・レンのクリスマス・ストーリー」P26より