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小説について、あるいは、物語の言葉たちについて

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小説について。小説という言葉たちが放つその美しさと残酷さ。物語をなぜ人間が求めてやまないのか? その理由。小説でしか辿り着くことのできない場所の光と音についての文章。
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記事一覧

千葉雅也『センスの哲学』//、アポリアからのエクソダス、//孤独なる魂の痕跡として、…

2024/10/02/19:02:    .  /.    //.                               …

『オッペンハイマー/OPPENHEIMER』は〈映画〉ではない。///、、あるいは、〈饗宴〉、…

2024/05/17/19:03 //2024の春の記憶//..否定と肯定の『オッペンハイマー/OPPENHEIMER』//その…

21世紀の言葉のルネサンス/Renaissance生の形式としての、色彩としての言葉 /.失われ…

/2024/02/11/18:17//生の断片を保存する魔術として、そこに、それが//招喚される、〈そこにあ…

燃焼する垂直の言葉/音楽。螺旋形の階梯を、生成する白い光の言葉、あるいは、四方田…

/2023/8/24/19:17/ /書かれてはいけないこと、書いてはいけないこと/燃焼する螺旋形の階梯と…

深呼吸のための余白に。//遠い向こう側の場所に辿り着く準備として。///8つの名前の人…

/2023/6/21/19:02/ /8つの名前/ジャン=リュック・ゴダール、蓮實重彦、アンリ・マティス、安…

恥辱、それ以外の何ものでもない。川上未映子「黄色い家/SISTERS IN YELLOW」音楽の失…

/巨大な洪水のような言葉たちに飲み込まれる前、今の時刻を外すことなく、今の時刻の瞬間の時…

千葉雅也「エレクトリック/〈電子感覚〉の氾濫する電気仕掛けの宇宙/ 非存在と存在が重ね合わされ波が誕生する。//、あるいは悪魔祓い、そして、レクイエム

/革命前夜、その光景について/ /あるいは、現在の時間の中で哲学を行うこと、哲学者であることの意味/ 哲学者が観念と格闘/闘争し科学者が物質を解剖/解体し芸術家がイメージ/像と遊戯/舞踏する。宇宙のマテリアルとしての物質と観念とイメージ/像。 言葉がその格闘/闘争と解剖/解体と遊戯/舞踏を貫通して行く。物質と観念とイメージ/像の祝祭のプロモーターにしてディレクターである言葉。言語こそが物質と観念とイメージ/像の手配師だ。世界は言語によって物質と観念とイメージ/像に腑分けされ

目をあけてごらん、離陸するから/Open Your Eyes, We're About to Take Off//大崎清夏…

2022が終わろうとしている。最後の月、12番目の月が始まり、それもまた終わろうとしている。誰…

「われら闇より天を見る(We Begin at the End)」/13歳/聖なる無法者にして守護者の…

涙よ、邪魔をするな、涙よ、止まれ、涙よ、わたしが小説を前に進めることをさまたげないでおく…

怪物に食べられてしまわないようにわたしは音楽/MUSICを抱いて眠る。/あいみょん 4th …

「瞳へ落ちるよレコード」Falling into your eyes Recordのための物語/わたしと怪物と音楽/M…

完璧な文章/「風の歌を聴け」村上春樹/あるいは、手作りの散文図鑑://引用の餛飩(ワ…

No.1:真ん中に一本の線が引かれたノートの右側と左側/ノートの上に昼と夜の時間が流れ、音楽/…

古川日出男「曼陀羅華X」自家製の雑草図鑑を盾として、あるいは、歌え!長編小説の形…

自家製の雑草図鑑を盾としてレインコート派の父子と犬が静かなる東京で、戦う/父と母と子の…

「春のこわいもの」幻視者・川上未映子〈迷路的なるもの〉の終末のヴィジョン

No.1: 川上未映子の短編小説集は、短編小説が集められたものという意味での短編小説集ではな…

「クララとお日さま」カズオ・イシグロ わたしたちは〈クララ〉を見つけ出し、救出しなければならない

No1:それは悲しみではない。それは痛みだ。 それは悲しみではない。それは痛みだ。 カズオ・イシグロのその小説がそれを読み終えた者へもたらすもの。それを仮に、美しさと呼ぶならば、その美しさを、言い表し形容し物語る言葉は、どのような言葉が最も相応しいのだろうか。そのことに思いを巡らせる度に、私は深い沈黙の中に溶けるように揺蕩うことになる。そして、私が辿り着く場所には、いつも、この言葉が残されている。 〈それは悲しみではない。それは痛みだ。〉 透明な悲しみに彩られた繊細な