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大人の読書感想文:大企業ハック大全

私の大好きな団体「ONE JAPAN」の書籍です。大企業の中にいる人には是非とも読んで欲しい本ですね。そして、中小企業に働く若人にも読んで欲しいですが、正直まったく真似られる部分がありません。(それをいっちゃオシマイよ~ですが、、、最終的な私の意見は最後に書きます。)

で、ONE JAPANってなによ?という方は以下のリンクを参照ください。大企業に所属する若手中堅が「会社の風土を変えたい!」と悪戦苦闘しつつ、社外の仲間とともに活動している自主団体です。


で、毎度のように本の概要は他に任せるとして、いわゆる「大企業」と言われるほどではない企業に属している私が、日本の労働人口の約7割を占めているという中小企業に勤める従業員へのアドバイスとして、自分の感想をまとめたいと思います。

↓本の概要や関係するものはコチラ


この本は出来れば、下記リンクの「仕事はもっと楽しくできる」を読んでからの方が良いかな?と感じました。なぜならば、今回の書籍はONE JAPANメンバーの「本当に実践してきた話」なので、抽象化されてない、具体例そのままだからです。

サイモン・シネックのゴールデンサークル風にいうと「How」の部分が書かれているのが今回の書籍。そして「Why」の部分が↓のリンクに当たる書籍のような感じです。(ゴールデンサークルがわからない人は検索してみてくださいね。敢えてリンクは貼りませんので)

この本を読むうえで忘れちゃいけないのが、ONE JAPANの精神でもある【会社を「辞める」か「染まる」か「変える」か?】のメッセージ。まさに会社に不満があって辞めるのか、その不満も含めて風土の染まっていくのか、それとも会社自体を変えていく覚悟があるのか?という最初の「why」の部分ですね。


その「会社を変える!」という覚悟が出来た人には是非とも読んで欲しいのがコチラの「大企業ハック大全」です。

もう、色々な「大企業をハックする手法」が盛り沢山です。しかも、ONE JAPANのメンバーが実際に行ってきた「生の声」ですから、成功体験だけでなく失敗体験も赤裸々に記載されています。

これは、今までありそうでなかった「大きな組織を攻略するハウツー本」と言っても過言ではないでしょう。まさに会社の中の諸先輩方が「俺も若いときは苦労して、こんな風に切り抜けてきたんだよ~」と飲み屋でコッソリ教えてもらったノウハウが系統だって詰まっているような書籍です。

でも!正直言いますと、この手法、「従業員2,000人以上、会社創業30年以上」の会社で通用する手法だと思ってください。(上の数値は原田の完全なる肌感覚です。)

なぜならば、こういった会社の変革って、いわゆる普通の社員ではなく、イノベーター理論でいうところの、イノベーター層が自分以外にもいることが重要(全体の2.5%)。つまり、2,000人の従業員で50名、つまり軍隊に例えると、一個小隊クラス(15名~20名程度のミッションを行う最小単位)ができるのが、2,000人規模の会社という感じです。

小隊以下の人数で事を成そうと思ったら、おそらく企画だけしてもつぶされるだけでしょう。それだったら、あなたはその会社の「改革者」ではなく「異端児」でしょう。むしろその会社にはいない方がよい人材なのかもしれません。(除く経営者)

また、創業30年未満の会社の場合だと、まだ「組織の新陳代謝」が終わっていない状態。つまり、創業と同時に若者だった人が抜けずに、そのまま経営層として蔓延っている状態です。

良くも悪くも創業から会社がつぶれずに残っているという事は「成功パターン」が根強く残っている証拠。その成功パターンを変えることが出来るような社風であれば、まずは若手が「会社の風土を変えなければ!」という危機感を抱くような会社でもないので、この本も、このnoteも見ることはないでしょう。


と、いう事で、この本、素晴らしいんですが、日本の大部分が所属する中小企業には対応するのが難しいハック術かもしれません。なぜならば世の中の大半の人(就業人口の約7割)は中小企業に所属しているんです。

この数はいわゆる中小企業(業種によっても異なるが、従業員300人~100人以下)なので、上記に書いた2,000人以下の企業となると、さらに少なることは間違いないでしょう。

そんな、大部分の悩める若者がどうすればいいのか?私の導き出した答えは単純明快です。あなたがダメだこりゃ、と思った会社なら「直ちに辞めましょう!」です。でもダメと思わないの程の魅力がある会社であるのならば「前例を恐れずに会社を変えていきましょう!」です。

どっちにしたって正解もないどころか、前例もありません。おそらく会社のバックグラウンドも何もかも同じものはないでしょう。でしたら、変えると決めたら、とりあえずやってみる。しかないでしょう。

で、失敗しても大丈夫!今の時代は何度だってやり直せますから。

逆に悪しき慣習が残っていて、その企業が倒産せずに人的リソースを囲い込むのは、人類にとって良いことではありません。申し訳ないですが、そろそろ事業の表舞台から去っていただきましょう。このくらいの気概をもって、突き進んでいただければと思います。

ただ、最後にこれだけは書かせてください。
根っからの悪人なんていません。誰もが所属する企業や日本、はたまた人類社会を良くしたいと思っているはずです。なので、組織の壁を感じても、それを構成する人に悪意はなく、単純にあなたと考え方が違うだけです。

なので、古い組織と対立を大前提に立つのではなく、まずは、対話をしてみてください。行動に起こすのは、そのあとからでも構わないはずですから。。。


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