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大人の読書感想文:クラウド誕生

えー、正直申しますと、自分で購入した本ではありません。中の人からの頂き物です。読書感想文を続けていると、こんなこともあるんですね~。皆様、献本お待ちしております。(ウソ)

さて、いつものように概要は伝えません。ご興味出た方はAmazonの星評価だったり、ググってあらすじを確認してくださいね。

まずは、この本、なんと2010年です。SalesForceの設立が1999年なんで、創立10年で書かれた本、ということですよね。その更に約10年後の2021年の現在、いわゆるクラウド上のサービス(以下SaaS)の浸透ぶりのなんという事か!

ほんと、恐ろしいくらいにクラウド環境の進化の速度に驚くばかりです。

で、本の内容の方では、その創業期のSalesForceの苦難の歴史が書いてあるんですが、どうしても時間軸が短すぎるんで、感情移入は出来ないんですよね。(そもそも感情移入するような本じゃないけど)

とりあえず分かったことは、創業者マークベニオフの柔軟性がスゴイって事。そもそも顧客管理をクラウド上で実施しようとしたのもスゴイ発想力だけど、それだけではなく「自分たちで出来ないことを無理しない」というマインドセットですね。

こういう創業者って、「なんでも自分で、なんでも自社で」となりがちなイメージがありますが、マークは出来ないことは出来ない。頼るところは頼るというスタンスを崩していない事。

たしかにスーパーベンチャーな気風のまま、ニューヨーク証券取引所に上場したら、企業風土が変わりすぎて、離脱者も出るし、創業者が「なんだよ、この細かいルール、やってらんねぇよ!」となるところでしょう。

でも、実際はそんなことはなく、成長はうなぎのぼり、昨年にはダウ銘柄にまで入っちゃうんですもの。。。

で、私がこの本から学んだことは、次の時代のビジネスは他人に任せることが前提で考える。ですね。

そもそもSalesForce自体がビジネスの根幹であるCRMを標準化し、オンプレサーバの呪縛から解き放ったわけですが、そのSalesForce自体もすべてを自社完結しているのではなく、うまくオラクルなどの商品を使って、ユーザーの要望を満たしている。

今後はそうやって、BtoBなんだか、CtoCなんだか市場の区分けがわからないくらいに融合していくような気がします。

そうなると、どんなビジネスでも『繋がる』は重要なキーワードになる気がします。もう、繋がらないシステム、ビジネスは潮流からはじき出されることでしょう。

ユーザー側からすると、いろんなものが繋がることで、世界中のサービスの中から自分に合ったものをチョイスすることが出来るのでハッピーだけど、提供する企業側からすると、全世界が競合相手になるのだからタマッたもんじゃない。

でも、そこを無視してクローズドな世界にとどまったら、それこそSalesForceが駆逐したといっても過言ではない、SFAの巨大企業(だった)シーベルと同じような道を歩むことになるんでしょうね。。。


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