不発キャラメルポップコーン

映画館の香りがふわりと漂う
失恋ソングが主題歌だから結末はわかってる
弾けさせたら終わりさ
だから涼しい顔した脇役でいるんだ

キャラメルのような僕の心はべとついていて嫉妬心ばかりで
君の姿を見かける度に煮詰まって焦がしそうで
だから気づいていないふり
見た目だけは塩味でいるために

不発のキャラメルポップコーンが熱を嫌がって逃げていく
これ以上目を合わせられたら弾けてしまうよ
弾けたくないから君が嫌い
どぎまぎさせる君が嫌い
僕を虜にさせる君が嫌いだ
本当は……

一目惚れなんて信じていなかった
どうせ顔だけなんだから結末はわかってる
悪い性格を知って終わりさ
だけど知れば知るほどのめりこんでいった

キャラメルのような君の声はべとついていて僕の耳にまとわりついて
君の優しさに触れる度に煮詰まって焦がされそうで
だから気づいていないふり
君のことなんとも思ってないよ

不発のキャラメルポップコーンが熱を嫌がって逃げていく
君のせいでもう今さら引き返せないよ
可愛い声の君が嫌い
優しすぎる君が嫌い
僕の拍動早める君が嫌いだ
ごめん、そんなの嘘

本当は君のせいなんかじゃないんだ
僕が勝手に……
あーあ、言えない
自分の気持ちに素直になれなくて君を嫌いになろうとしてた僕って最低。

不発のキャラメルポップコーンが熱を嫌がって逃げていく
だけどこんな距離で見つめられたら我慢できないよ
弾けたくないから君が嫌い
どぎまぎさせる君が嫌い
僕を虜にさせる君が嫌いだ
本当は「好き」

不発のキャラメルポップコーンが熱を帯びて弾けてく
これ以上自分に嘘つけないから弾けさせてしまったよ
にこっと微笑む君が好き
たまに寂しそうな君が好き
僕を好きでいてくれる君が好きだ
大好きだ