「1つ1000円のものを1000個買ったら100万円」 桁を数えず、間違えずに即答する方法

　けっこういい大人になるまで、大きな数の算数が苦手だった。

　ときどき会議の中で登場する暗算シーン。1つ1000円のライセンスの1000ユーザに配ったらいくらだから、実現性があるとかないとかざっくり知りたいというスピード感のとき、一人だけ計算が遅くてついていけない。えーっと、1000円が1000個でゼロが6個だから、いち、じゅう、ひゃく、せん…えーっと。

　そう言っている間にもう会議は次の話題に進んでいる。みんなどうやってこのスピード感で暗算しているんだろう、と漠然と思っていた。　1000 x 1000 = 1000000 円 つまり100万円だ。ゼロ1つ間違えたら全然話しが変わってしまう。

「100百万円」のことは学校で習わなかった

　会社に入ったころ、Qごとの売上や半期の売上などを上層部から説明されるイベントがあった。この手のデータはたいてい単位が[千円]や[百万円]になっていて、100百万円という表現なども登場する。でもこんな表現の仕方は学校では習わなかった。

　あえて説明するようなことではないが、100百万円は、100万円が100個なので、100000000円であり、1億円のことを指している。まあ、大きな数字を扱うのに有効数字3桁くらいで扱ったほうが楽なんだな、どうせ1億円の話をするときの1円や2円なんか無視しても良いもんな。これくらいのことはわかる。

　ただ、なぜわざわざ[百万円]という単位で表現しているのか当時はよくわかっていなかった。