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映画『ハクソー・リッジ』の感想文

こんばんは。先日沖縄に行きヒメユリの塔を参拝させていただいたことで、戦争映画ブーム再びって感じのぱむさんです。

実は昨日は昼過ぎまでねてしまいまして、仕事をするのを諦めて、アマプラとU-NEXTのお試しプランで1日中映画三昧していました。

その数計4本。笑

①ダークナイト( 2時間 32分)
②ハクソー・リッジ(2時間 19分)
③戦場のピアニスト( 2時間 30分)
④シンドラーのリスト(3時間 15分)

いや、、みすぎでしょ。笑

我ながらよく集中力続くなって感じです。ただ思ったより苦痛なく見れたので、やっぱ全名作だったなと思いますね!

(強いていえばシンドラーのリストが少し長くて、朝方だったからしんどかったかなーって感じでした^^;)

さて、、!ということで、せっかくなのでこのみた映画に対しての感想文を書いていこうと思います♪

今日は2番目に見たハクソー・リッジについて!

ハクソー・リッジとは?

ハクソー・リッジは、第二次世界大戦の末期、沖縄戦での前田高知の戦いアメリカ軍の1人の衛生兵の目線で書かれた実話の映画です。

前田高知での戦闘は沖縄戦の中でも、特に激戦地となった場所として有名ですね。アメリカ軍はこの前田高知の事を「ハクソー・リッジ(Hacksaw Ridge)」と呼んでいたようです。

「ハクソー」とは、日本で弓ノコと言われるノコギリの事らしいのだけれど、この戦場の場所となった「前田高知」という場所は、北側が150mほどの急な断崖絶壁になっているので、それを見たアメリカ軍が<ノコギリで切られたようなとても険しい崖>という意味を込めてこう呼ばれていたんだとか。

150mの断崖絶壁ってなんだかすごそうですよねー。

ただ、あんまりイメージ湧かなかったので、どれぐらいのもんなのか調べてみたんですけど、高層マンションで言うとなんと42階ぐらいに相当するらしいです・・!

いや、思ったより高い。ちなみにYouTubeで150mの高さを歩いているパフォーマーの人の動画でみると、、、

スクリーンショット 0004-04-10 15.27.40

ひぇぇ・・汗 恐怖しかない・・・。こんな高い崖をアメリカ兵は潜伏していつ攻めてくるかもわからない日本兵がいる崖の上目がけて登っていくわけですね。

映画を見たきっかけ。そしてみて思ったこと

この映画はあるユーチューバーさんが沖縄戦のことをまとめてくれた動画を見て知ったんですが、結構な高評価がついている映画でした。(映画評価アプリフィルマークスでは、★4つでした!)

私はそのユーチューバーさんの動画を見て、前田高知の戦いを知ったのですが、この戦いは相当壮絶な戦いだったらしいんですよね。

崖の上で待機している日本兵に対して、アメリカ軍は海からは大砲空からは空爆という状態で何度も崖の上を攻めていきます。それでもなお崖の上からアメリカ軍を奇襲する日本兵。アメリカ軍としてはかなりここで苦戦したようですね。

海からも空からもの攻撃って普通にヤバすぎじゃないですか?^^;私だったら心折れますよ。。。

そんな過酷な状態でもなお戦い続けたという話を聞いてどれだけの戦いだったのか映像で見てみたいという興味が湧いた、というのがこの映画を見たきっかけです。

実際に見てみて思ったのは、ストーリーがシンプルだったからだと思うんだけど、戦争映画としてはとても見やすくわかりやすい内容で、勉強になるかつ、どちらかというとヒューマンドラマ的な要素が強いので、すれ違っていた人との思いがつながっていく描写とか私は個人的にとても好きで、面白かったです^^

私って戦争映画をみると大抵み終わった後に気持ちが沈みがちになるんですよねー。。ただ、ハクソー・リッジの場合は、大丈夫でしたね。

きっとこの映画が戦争そのものにフォーカスしている、というよりもデズモンド(主人公)が自らの「人を殺さず守りに尽くす」という信念を貫いたことで、戦争で心が疲弊していた上官や同期の心を動かしたという部分にフォーカスして描かれているので、気持ちが落ち込みすぎるような作りではなかったのかなと思います。

ただ、戦争での描写が生々しく描かれていて、足の吹っ飛び方とか結構思ったよりグロく描かれています。。悲惨だった戦地の状況が映像として入ってくるのでよりリアルではあるのですが、グロが苦手な人は注意ですね。

では、ここからはハクソー・リッジのあらすじや、私が好きだったシーンをお話しするので少しネタバレ入ります。まだみてないひとは注意してくださいね!

ハクソー・リッジのあらすじ

キリスト信仰の深い青年デズモンド・ドスは、衛生兵として戦地へ行くことを志願するも、銃などの武器を持つことを拒否。「人を殺すため」ではなく「人を守るため」に戦地へ行かせてくれというのです。

戦争は人を殺して戦う場だ、と考えている軍の上官は、もちろんそれを受け入れるわけがありません。

デズモンドは人を殺せない臆病もの。そんなやつを戦地に連れて行ったら味方も助けられない邪魔者になる。と考えた上官はデズモンドを除隊させようと執拗に追い込みをかけていきます。

そこに連隊責任として巻き込まれ訓練が厳しくなる訓練兵たちは徐々に不満を抱きます。そして兵士たちはデズモンドに集団で暴力を振るってしまうのです。

それでも信念も曲げず、暴力を振るった隊員たちのことをチクることもしなかったデズモンド。他にもいろんな問題が起こりながらも、自分の信念を曲げることなく貫き、戦地へ行けることになりました。

戦場でデズモンドは”武器を一切持つ事なく”負傷している兵士に励ましの声をかけ、軍が撤退してからも危険を顧みず1人ハクソー・リッジの上で負傷兵たちを助け、崖の下に下ろし多くの兵士を助け続けます。

「主よ、あと1人助けさせてください・・・」そう神に祈りながら。

そのデズモンドの活躍を知り、今まで反発をしていた軍の上官や同期たちもデズモンドに尊敬の念を抱くようになります。

結果デズモンドは、75人もの兵士を激戦の中で武器を持たずに救ったんですね。武器を持たずとも勇敢に仲間を救いつづけた衛生兵として表彰され、映画化されたわけですね。

ぱむof印象的だったシーン

●デズモンドとスミティの夜の会話。
「銃はもたず戦場にいく」と言っていたデズモンドを訓練兵時代に馬鹿にしていた同期兵のスミティが、身を呈して自分や仲間を助けるデズモンドを見て敬意を示し、夜には心を開いて自分の過去を話しをしていく場面。明日には死ぬかもしれない。そんな中2人の心が通ったタイミングが美しかった。

●デズモンドと上官たち
デズモンドのことをトウモロコシ兵と呼んでいた上官、負傷してデズモンドが助けに来るタイミングで日本兵に撃たれそうになる。それを2人で乗り切っていくシーン。

軍部で聖書を読んでいたデズモンドに、歩み寄る上官。
「痩せっぽちのガキだと思っていたが誰にもできないことをやり遂げたな。人生最悪の勘違いだった。俺を許してほしい。」と語る。

●「まだ戦場を見ていない兵士たち」と、そこと交代するために船に戻る「すでに戦場を目の当たりにした兵士たち」との対比描写。

デズモンドたち訓練兵は沖縄に上陸した時は陽気に歌を歌っていた。しかしそこですれ違ったのは、すでに戦地で戦ってきて、亡くなった兵士たちの亡骸と、負傷し、恐怖と疲弊と絶望で死んだ目をしている兵士たち。

自分達はこれからここにいくんだ、、と思わされてしまいますよねー・・。実際に戦場にたった数分後にはもう死んでいるかもしれないという恐怖、やらなきゃやられるという戦争の緊張感は想像を絶する。

●日本兵の「どうせ死ぬなら巻き込んで」という特攻精神に狂気を感じた
白旗で降伏したと見せかけて、爆弾を持ち自らアメリカ兵士に張り付き自爆をする日本兵。。第二次世界大戦下での日本の特攻教育が強調して描かれていたと思う。

対比して、アメリカ軍は決して自分の命を軽く見て自爆に走る行為をする人はいなかったと感じた。「あいつらは決して諦めないんだ」と言っていた先輩衛生兵の言葉がまさにこれ。

自分の命を投げ打ってでも特攻してくる日本兵はさぞかし怖かっただろうしそれの相手をするアメリカ兵は精神を疲弊しただろうな。。

沖縄戦で日本兵が課されていたのは、アメリカ軍が本土に上陸するまでの時間稼ぎ。つまり負け覚悟の時間を引き伸ばすための戦だった。だから日本兵は隠れに隠れ、岩の中、茂みの中から攻撃をしてきたんだそう。

アメリカ軍はのちに沖縄戦での日本兵との戦いを「岩と戦っているみたいだった」と言っていたんですよね。それぐらい隠れて隠れて、影から狙い打ちをするというのをやっていたんだろうと思わされますね。。

ハクソー・リッジの戦いもなんどもなんどもとてつもない砲撃をくらいつつも日本兵は諦めず前田高地の崖を登ってくるアメリカ軍を上から撃ち、撤退させるわけなんです。この繰り返し。

初めてハクソー・リッジに行ったアメリカ兵が海と空からの砲撃を見て「こんなのもう生き残っているはずがない」と言っていたけど、ハクソー・リッジを戦ってきた先輩兵は「普通だったらな。でもあいつらは違う」と。

6回挑んで6回追い返されたと劇中でも言っていて、自分の身を顧みずに突っ込んでくる日本兵がとてつもない脅威だったことがうかがえますよねー。。

この映画を見て私が感じたこと

この映画から私が学んだのは、「歴史」と「信念」

戦争って怖いし嫌だ。大切な人が明日には死んでいるかもしれない。考えただけでもゾッとする。

このような悲惨な状況は、今もウクライナとロシアの間で起こっているという事実。もちろんそこ以外でも起こっているんだろう。

というぐらい、恥ずかしながら世界のこと、今まで起こったことを私は知らない。今までは自分のことでいっぱいいっぱいで、関係がないことだと思っていたし、狭い世界で生きていければいいと思っていた。

でも、そうじゃない。

私は戦争は良くないと思っている。でも私はあまりにも知らなすぎる。どうして戦争が起こってしまうのか。どんな思惑や人間心理があるのか。自分の意見を言うにはまずは知らないと。

周囲にどう言われても、自分の信じる「信念」を貫くデズモンドの生き様に私は心が動かされたし、そうやって信じられるのがうらやましいと感じた。

人からの情報だけではなくて自分の意見や考え、信念を持って、自分はこのことについてこう考える、これを大事にしているというふうに胸を張って言える大人を意識して生きていく。

何より自分が今普通に生活していることはこの悲惨な歴史の上に成り立っている。と、忘れずに生活をしていきたいものですね。


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