シイナ

黒いタートルネックばかり着てしまう冬。 28歳の大人です。致命的に絵を書くこと、写真を…

シイナ

黒いタートルネックばかり着てしまう冬。 28歳の大人です。致命的に絵を書くこと、写真を撮ることが下手なので、どちらかというと個性が出る絵を全面に出そうと思います。ポップと見せかけてハード。どうぞよろしくお願いします

最近の記事

「時間軸を自分の中から取り去る」生き方について

カーテンが風で揺れている。私の部屋のレースカーテンは、小さい緑の葉っぱが刺繍されている。冬は窓を開けて過ごすことができず、ここ最近になってようやく空気を循環させられる暖かさになり、寒さが苦手な私の喜びだけでなく、小さい葉っぱ達もユラユラかわいらしく動くものだから、私はこの季節の変わり目が好きだ。 開けた窓の隙間から子供達の声が聞こえる。最近の子供達は時代の変化と相まって外遊びが減ったらしい。それでも自然が残るこの辺りでは、まるで自分が子供だった頃と同じように、縄跳びや丸ふみ

    • 全てを共有する必要はない~「真珠の耳飾りの少女」への憧憬

      私には「恋人・友人と一緒に行かない」と決めている場所がある。ディズニーランドではなく、上野恩賜公園・不忍池のボートでもなく。 それは「美術館」だ。 まず、私の母の話をさせてほしい。母はとても好奇心が強い人だ。東洋・西洋文化、美術、建築といったあらゆる芸術に対しての感度が異常に高く、テレビや雑誌の特集から日々その目を養い続けている(最近は技術力に感銘を受け「魔改造の夜」に夢中だ)。ただ一人で電車を乗り継ぎ都内へ行くことに抵抗があるため、私=娘が中学生になって以降、娘の部活休

      • 「雪」に喜べる私でいたい

        週明け、東京でも雪が降るらしい。 どうやら、本当に。 「雪」で思い出すのは13年前の2月。田舎特有のマイルドヤンキー感漂う中学生活からとにかく抜け出したくて、次のステージに思いを馳せていた私の高校受験日は大雪だった。雪とはほぼ無縁の地元、上手く寝付けなかった寝不足の朝に見たのは、テレビ越しでしか見たことがなかった雪国そのものの景色だった。 勿論前日には「明日の天気は雪。長靴・ブーツを履いて暖かくしてお出掛けください」と4Chのお天気お姉さんが柔らかい笑顔で忠告してくれてい

        • 大人になりきれなかった私達へ

          「死ぬかもしれない。」 ふと、そう思った。 毎朝働くために乗る7時台の快速電車。早々と流れる代り映えしない景色をただぼーっと眺めていた時に、私は確かに、そう思ってしまった。 「大人になってみて、自分が想像していた大人は、思ったほど大人じゃないって分かりました。」と人気タレントが言っていたその言葉は、小説でもドラマでも、酔っぱらった現実世界でもリサイクル品のように使いまわされているけれど、一体誰が初めてその想いを口にし、言葉に残したのだろうか。 「大人になりきれないのは貴方

        「時間軸を自分の中から取り去る」生き方について