見出し画像

虐待サバイバーが最初にした仕事


家を出て行ったのは中2の冬
それは以前のブログに書いたことがある


中2で何をして生きていくのか?
そんな事可能なの??って事が、人からすると一番気になることだと思う


その頃、うちの家族のこども連中はどんな年齢であろうと働いていた
新聞配達やお弁当屋さんにあっせんされて働いていた
わたしはサンドウィッチの具を作る工程に朝の4時から行っていて


そんな年端もいかない子が働けるわけないだろうと思うだろうけど
安い労働力はどこででも使われていた
子どもは素直で寒さ暑さに強いし、わたし以外の知らない地域の小学生でさえバイトに来ていた
正規のアルバイトではない、今はどうなのだろう?と思うけど
わたしが小・中学生の時は普通にいた
今考えると、事情のあった子なのだろうけど


そんなわけで「働く」という事が他人事ではなかった
お金を稼ぐのにこのぐらい必要なんだな、とか目星がついていた


わたしの環境は友達がたくさんいて
悪い子も良い子もいたんだけど
どの子も親に隠れて少しずつ自分の部屋に置いてくれたりした


一週間もそんな事をしていると、勉強もろくにできないし
人の援助には限りがあるなあ、、っていうのが見えてきて
その当時の彼のお母さんに家出中だと打ち明けてみた


わたしの彼はゴリゴリヤンキーだった人なんだけど
もう15才にしてそういう事は卒業して落ち着いていて働いていた
今考えるとどうなの笑と思うけど
彼のお母さんが連帯保証人となってアパートを借りてくれたのだ


シャワーだけついてる小屋みたいな木造のアパート笑
その頃は事故物件とか知らないし笑
なんかあったんじゃないかってぐらい家賃も安かった


そこに、やはり虐待サバイバーの親友のたかみちゃん(女子)と二人で暮らし始める


とりあえず翌月の家賃を払わないといけないし
アパートを借りてもらったお金の返済が始まるから
とりま学校が終わったらすぐに働きに行こう ! となった
そんな状態でも学校だけは楽しくて毎日行っていた
学校の方にも何の連絡も来ていないらしく、まったく問題なく通っていた
たかみちゃんは、お母さんの具合が悪くてたまに帰っていたけど、学校も同じ家もたかみちゃんといつも一緒だった


日曜の昼は回転寿司チェーンで
平日の夜は新宿でキャバ嬢でもするか ! って早速面接に行く


わたしは今は若く見られるけど、学生の頃はとても老けてみられていて
余裕で面接も通るだろうと思ったけど
回転寿司チェーンではバイトできても
なぜかキャバ嬢の面接は通らなかった笑


途方にくれて新宿歌舞伎町のド真ん中をたかみちゃんとウロウロ歩いていたらスカウトにあった
でもキャバ嬢ではなかった
品の良さげなスーツ姿の男性に、クラブの面接を受けてみないかとスカウトされたのだ
じゃあキャバ嬢の面接が通らなかったのは老けてみられすぎていたのか??と驚く


後で年齢の事とかバレると結局面倒なことになるし
もうこの際、自分の身の上に起きている事を話してみる事にした


品の良さげなスーツ姿の男性は「黒服」と通称で呼ばれているのをその時初めて知った


男性は電話をしていて、何やら敬語でいろいろ話していて
じゃあ面接受けてみなよ、というので歌舞伎町の区役所通りにあるクラブばかりが入っているビルに面接に行った


そこには太っているんだけど、年齢でいうとJKが無理して厚化粧しているのでは?というぐらい若くて博多人形のような白くて美しいママがいた
母は銀座でやとわれママをやってたので
夜の㊛を見るのはこれで二人目だった
でも遙かに若くて美しい


すべてを話したのに、何を思ってか使ってもらえた
でもホステスではなかった
バニーガールとして


わたしは今と同じ身長がすでにあったので
168cmにヒールを履くとかなり背が高くなりそれなりになった
ただ痩せていて足の隙間がみっともないからと、網タイツはライン無しのを履くようにとキッパリ言われた笑


たかみちゃんはなぜか同じお店ではなく、もっと小ぶりだけどもっと高級クラブの類のお店のほうでホステスとして雇用された
たかみちゃんはオパーイが大きくてとても色気がある中2だったのでそうなったのかな??と今では思う


未成年を雇用したお店の名前を書くのは申し訳なくて気が退けるので仮に「姫」という名前のクラブだったとしよう


「姫」にはそんなに大きくないお店なのに、たくさんのホステスがいて
その人たちに勉強はしてるのかとか、ご飯ちゃんと食べなさいとか言われて可愛がられた


よく厨二病とか言うけど
中学2年生ってとても多感な時ですよね
今までの環境と打って変わって、自分でお金を稼ぐ
自分で家賃を払う、自分の意思で勉強をするって


中2の子がやっちゃったら、やれちゃったら
学校にも通う一方で、夜はゴリゴリホステスにまみれて過ごしていたら
それはもう吸収しまくって、酸いも甘いもそこで勉強してしまう


多感な年ごろに、男性はネギをしょってわざわざ高いお金を出して通ってくる鴨


わたしの好きなように、好きな時に好きなように
言わせたい言葉を相手に言わせるのが夜の㊛なのだと学んだ


誰でもそうだと思うけど、例えばゲームとかスプラトゥーンとか
若ければ若いほど吸収が速いし反応速度もいいと思う
年を取っていても、同じことができても時間はかかるのだと今身をもって知っている最中


その若い頃に、男性を目線だけで右から左へと転がすテクニックなどを学んでしまうから
未だに、ゲーム垢の女性FFなどに恋愛相談をされるのだろうな、、と思ったりする


ただ仕事でのスキルだから
男性が騙されたがってわざわざ通ってくるところだからそのようなスキルでいいと思うけど
そして一つ年上の彼はとても焼きもち焼きで、わたしは清廉潔白でなおかつお客様に何も提供しないのにお金を落とさせなければならなかった
それはもう精神的争闘


そのスキルは「色気」とか「すぐ寝れる」とかそんな簡単なものではなく
この㊛欲しいな、というのに「お金」を出させるテクニックなので
人を見抜く観察眼や、その人のバックボーンなどを調査したり、「ヒト科として、この人には何が刺さるのか」というのを初見1秒でわかるようなスキルだ


そのような事を中2にして学んでしまったので
それはもうその後ふてぶてしく生きていく事になる


虐待サバイバーが水商売へというと不健康な意味合いにしか聞こえないかもしれないけど
まったく健康的に人生を送り始めていた


女性はそういう働き口があっていいなとか良く聞くけど
自分だから、わたしの話し方でわたしの魂だから引き当てた運だと思ってる


虐待サバイバーとして家を出てすぐに食うに困らなかったのはこんな環境だった


なおこの時に培ったスキルは、今の仕事で
どんな利益がお客様にあり、どんな事でお客様が困っているのかを調査し瞬時に見抜き、その際のデメリットを正直に話し、刺さる言葉を添えて「ヒトとして信用される」スキルとしてIT関連の仕事で応用させてもらっている


スイッチが入っていない時は、忘れっぽい普通のおばさん
として生きてます笑


「姫」のホステスとの会話や、仕事の仕方をみてきて
ほとんどの人生の縮図をみたと思っている
ここのホステスの当時の金言は、面白くて、個性的で
㊛は目がパッチリして二重なだけが魅力じゃないのだというのを嫌というほど知った


その時のホステスがあまりに個性的で面白かったので
今度昼間に寝すぎて夜中に起きちゃった時とか書いてみようかな

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?