一周まわって「集客力」が最強の離職防止策
美容室の空洞化がとまりません。
いろんな正社員雇用の美容室の幹部に話を聞いても、共通して中間層が退社していく話を聞きます。
ベテランはサロンに残り、新卒は技術を学びに入社してくる。
ある程度、実力をつけた中間層の美容師が退社をしていく状況が色こく見えます。
美容師にとって次のキャリアアップが、本当の意味でキャリアアップになっているか甚だ疑問です。
今の環境に不満足だから、別のところに行く。縦跳びのキャリアアップではなく、横跳びの不満解消が多いと感じます。
今回は「1周まわって集客力が最強の離職防止策」という内容です。
【結論から】
集客力が一番の離職防止策になる。
なぜならば、仕事に打ち込むことがきる。
また、お客様が離職を躊躇う決定的な「理由」になるからである。
店舗に集客力がなければ、それは「スタッフを繋ぎ止めることができない」と理解するほかない。
離職の本質を見ると「不満より不安」であることがわかる。
ここに気がつかないと、中間層の離職は止まらない。
【美容室の空洞化が止まらない】
いろんな美容室の幹部クラスの人と話す機会があります。
キャリアや立場から見る知見はとても学びになります。
そのような人たちと話すと「中間層の美容師の退職」が多いと聞きます。
それは、特定地域ではなくどこも同じです。美容業界自体がそのような状況にあるように感じます。
業務委託サロン・シェアサロンなどが増加して、お客様が獲得できれば、さらに条件のいいところを選べるようになったのが一因だと考えています。
【では、なぜ別のところに??】
他のサロンが「青く見える」のは当たり前ですし、普通だと感じています。
しかし、どこも共通して「中間層の離職」はなぜ起きているのでしょうか。
この答えは「若手スタイリスト」と話したときにみつけています。
それは「スタイリストデビューしたのに、先輩スタイリストの手伝い」だと感じます。
これをやっちゃうと、、、
デビューしたスタイリストの売り上げが上がらない
↓↓
アシスタントの時と変わらない、仕事内容とお給料
今までいろんなものを我慢して技術鍛錬をしてデビューしたのにも関わらず、全く変わらない日常。。。
自分だったら絶望です。
この回答も特定の地域ではなく、どこも同じでした。
ボク自身も同様に「スタイリストデビューしたら、、、」という日常の憧れのようなものを持っていました。
これが「今までと一緒」となったら「絶望」や「裏切り」と感じてしまう人は多いと感じます。
【構造的な問題に対策ができていない】
そもそも、デビュー組をアシスタントのまま仕事させているサロンは「構造的な問題」に対策が取れていないと感じます。
自分たちではコントロールできない問題(不可避)なので、あらかじめ準備をしておくか、柔軟に対応策を講じる組織文化が試されます。
構造的な問題といえば、、、
1、若者減少。会社の存続を脅かすほどの求人難。アシスタントの数が急激に減るのはわかっています。その不可避な問題に対してどこまで準備しているか。人事を含め会社組織の体制に変化がつけられるか。ここが1つです。
2、過剰供給の美容室市場。コンビニ・郵便ポスト・信号機、どこを取っても美容室の方が圧倒的に多いです。また、誰でも出店できる「ハードルの低い業種」ですから、ひたすら多い産業です。
そうなると、、、
お金に手をつける経営者が出るのは当然です。
競合が増えれば「価格を下げる」どんな経営者も考えつく施策です。
つまり、給料や報酬をちらつかせて従業員を獲得するわけです。
ボクは肯定派です。リスクをとった選択ですから。
そのような経営者との一線を画すための施策が打てていない。ここが2つ目です。
これらの「構造的」な問題に対策が打てていないのが病の原因だと思います。
マンツーマンになるなら給与体制を抜本的に変える。
アシスタントを配属できないなら、教育にコストが生まれるので「教育者」への評価制度。
お金の領域で戦わないなら「会社を好きになるための理念共有」や「やりがいの明確化」「社会的意義の見え方」などを「共通言語」になるまでやりきることが重要です。
【ごちゃごちゃ言ったけど、最後は集客】
いろんな御託を並べましたが、逆に現場の美容師からしたら「お客様をたくさん仕上げたい」だと思います。
美容師は良いも悪いも「職人」です。
言葉を選ばずにいえば、、、黙ってカットさせておけば「万事OK!」です。
重要なのは「手が開かないほど集客できているのか」です。
お客様が絶えないサロンにいて、自分自身が担当できていれば不満なんか消し飛びます。
そうなると、退職するときは「本当の意味での独立」になります。
辞める時にサロンと争わなくて済みます。
経営者も独立するスタッフも「前向きな」最後を迎えられるはずです。
現状、そこまでいかないから「不満」があって、隣のサロンに移ることが起きています。
【おい、若手スタイリスト。甘えてんじゃねーぞ】
最後は「サロンの集客力」と言いました。しかし「自己集客力」も持たないで不満ばっかり言ってんじゃねーぞ。。。です。
美容師になってどのくらい「自分のファンづくり」をしましたか?
SNSをルーティンで投稿して、デビュー初日から予約表を埋める努力を続けましたか??
カットモデルから、仕上がりの投稿して「発信・集客」にどのくらいコストを費やしましたか???
これをやってもいないのに不満ばかり言ってても何もなりません。
それならば「どうぞ別のサロンに」です。貴著な新規やフリーは、他のスタイリストに担当してもらいます。
デビューしても予約が空いているのは、自分自身が積み重ねた「時間の延長線上」です。
今からでも遅くないので、さっさと取り組んでください。
【サロンの集客と体制の変化】
話を戻して、中間層の離職防止策は「集客力」だと感じています。
デビュー直後から「新規」や「フリー」を担当できるように、店長や管理者は対応しておくべきです。
デビュー後のスタイリストを「無料の手伝い」と勘違いしてませんか。
若手の貴重な時間を無料だと勘違いしてませんか??
自分の売り上げが上がれば問題ないと、そのポジションで考えてませんか??
サロンに集客力がないから、ベテランが延々と人を使って売り上げる。自分の売上・給料は安泰!みたいな仕事を続けているので空洞化は起きているのだと思います。
マンツーマンでも売り上げられて、マンツーマンになるから歩合の調整を会社はして。
若手はサロンと自分の集客で、ファンを積み重ねてほしいなと感じます。
最初からそのサロンが嫌ならデビューまでの苦しい道のりは、我慢しません。
中間層もできることなら、お世話になった先輩や気にかけてくれるお客様と別れたいとは考えません。
持続可能な働き方ではないから離職していくのです。
不満よりも「不安」なのです。
だから業務委託サロンやシェアサロンに流れていきます。
会社が社員に与えるものは「仕事と労働に対しての対価」です。
労働者が会社に与えるものは「労働力と時間」です。
ここにミスマッチが起きた時点でうまくいきません。
会社側は、労働者(スタイリスト)に仕事をきちんと与えているのでしょうか。
お客様を仕上げてようやくお給料を手にできます。そもそもそこができなければ「不安」しかありません。至極「当たり前」の話です。
中間層の離職を「業務委託サロンやシェアサロンのせいにしてませんか??」
物事の本質は「不満よりも不安」です。
【まとめると】
集客力が一番の離職防止策になる。
なぜならば、仕事に打ち込むことがきる。
また、お客様が離職を躊躇う決定的な「理由」になるからである。
店舗に集客力がなければ、それは「スタッフを繋ぎ止めることができない」と理解するほかない。
離職の本質を見ると「不満より不安」であることがわかる。
ここに気がつかないと、中間層の離職は止まらない。
みんなの日常のヒントになれば。
小学校入学の頃からなりたかった職業=美容師✄
高校生で美容業界に入り浸り。店長・スーパーバイザー・取締役を経て、美容業界を俯瞰して見ています🌈
夢を叶えたからこそ美容師を良くしたい❗
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