2022.6.29.「資本論」に関する記事(之哲)の注5

このような対語的翻訳は二葉亭四迷の下記のような言葉を想起させる。

例えばツルゲーネフが其の作をする時の心持は、非常に神聖なものであるから、これを翻訳するにも同様に神聖でなければならぬ、就ては、一字一句と雖、大切にせなければならぬとように信じたのである。

「余が翻訳の標準」二葉亭四迷

「資本論」を翻訳する事を神聖なものと思う気持ちが、翻訳者にあったのかもしれない。

「余が翻訳の標準」二葉亭四迷
青空文庫 200054日公開、2006327日修正底本:「平凡・私は懐疑派だ」講談社文芸文庫、
講談社 1997(平成9)年1210日第1刷発行
底本の親本:「二葉亭四迷全集 第一、二、三、四、七巻」筑摩書房 1984(昭和59)年11月~1991(平成3)年11
初出:明治39(1906)1月「成功」


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