艦これ名刺入れ

オタクが三越でお買い物をする理由【連載1・オタク視点で見るアニメ】

今、オタク民の間で話題になっているのは高額商品のお買い物です。三越であつらえる9万円のオーダースーツが即完売。30万円近いニューヨークツアーが即完売! どちらの商品も追加分が出ましたが、その予約もあっという間に満了でした。物が売れない時代に高額商品が売れるオタク業界、一体どうなってるの?

煽り気味の始まりですみません、今回からCOMEMOマガジンに参加することになったアニメライターの渡辺由美子です。好きなジャンルはアニメを中心に、ゲーム、マンガなど。3DCGやVRなどの新しいジャンルを追うことも好きです。でも基本キャラクターへの萌えで生きてます。よろしくお願いします。

近年のオタク界隈で流行しているのは「お買い物」です。
アニメやマンガ等の作品と、異業種のメーカーがコラボして作品のモチーフを使うことで、バッグや靴、アクセサリーから、ロードバイク(『弱虫ペダル』)まで(!)様々な商品が販売されるようになりました。
異業種のメーカーは商品の売り上げを伸ばすことができるし、公式はライセンス料を得ながら作品宣伝ができる。ファンは、生活用品として作品グッズが使えるようになるということで、いいことづくめです。

先ほどの9万円のオーダースーツは、「艦これ」×「三越」コラボ 第五次作戦【後段作戦】の商品のひとつです。
https://mitsukoshi.mistore.jp/onlinestore/shops/kancolle/index.html

うちでも夫が名刺入れを買いました。ふだん夫の身の回りの小物について、私が「外に持っていく物はいい感じのものを買ったほうがいいよ~」とあれこれ言っても、「今持っているものがまだ使えるし、高い物はいらないなあ」と答える夫が“三越でお買い物”をしたのです!『艦これ』強いなあー。

そして先月、2019年2月のオタク商品ハイライトはこちらでした!
『BANANA FISH オフィシャルツアー in NY』
http://www.knt-kt.co.jp/ec/BANANA_FISH/

『BANANA FISH』は原作コミックが1985年から1994年まで「別冊少女コミック」で連載。原作終了からまさか20年以上経ってから2018年アニメ化! そして公式からNYオフィシャルツアーが出るとは! 当時少女だった女子たちも大人になり、ツアー予約に走ったのもわかりみが過ぎる!

と、景気のいいお話をお伝えしてきましたが、オタクは作品のものなら何にでもお金をつっこむわけではありません。当然ながらお金には限りがある。ならば、好きな作品の好きな商品だけにお金をつっこみたい! 給料日まで食費や生活費をケチってもあのグッズだけは! と行きすぎた「選択と集中」をしてしまうのがオタクの性分なのです。

近年では、コラボ商品人気が知られてきたこともあり、知名度のある作品には、様々なメーカーからコラボのリクエストが届くようになりました。

多数展開される商品と、選択と集中を繰り返す顧客。同じメーカーから出た同じ作品のコラボ商品でありながら、売れるものと売れないものに分かれてしまうことさえあります。

オタクはどんな基準で商品を選ぶのか?

次回はそんな考察を書かせていただければと思います。

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