お祖母ちゃんと僕の夏越し
◇◇ショートショートストーリー
僕は小さい頃からお祖母ちゃん子で、お祖母ちゃんと色々な所に行きました。初詣も夏祭りも、秋の宮出しもお祖母ちゃんに手を引かれて、昔話を聞きながら目的の場所に向かうのが楽しみでした。
僕は5歳の時に行った夏越し(なごし)のことが忘れられません。
夏越しの前の日の夜には、枕の下に自分の名前と年齢を書いた白い人形(ひとがた)の紙を敷いて寝ました。翌日、お祖母ちゃんが、「洋二、ここに息を吹き掛けるんぞね」と言というので、僕は人形に息をふーと吹きかけ