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テックタッチSaaS7サービスの「無料トライアル」の調査で分かった7つのこと

こんにちは!ワタナベです。

業務の一環で「テックタッチSaaSサービスの無料トライアル」に関して7サービスを調査をしたので、共通点や傾向をnoteにまとめました。テックタッチSaaSの無料トライアルに関して日本語でまとめられているのは、このnoteが初めてだと思います。

そもそも日本語でテックタッチSaaSについてまとまっている情報が少なく、その中でも「無料トライアル」というニッチな内容についてはググっても出てきませんでした。

まず、テックタッチについて知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
ハイタッチ・ロータッチ・テックタッチとは? それぞれの意味と具体例を解説! | 起業tv

このnoteの構成は元同期のはっしー(@hashimoto_pres) の下記noteを完全にパク…参考にさせていただきました。はっしーありがとう!

調査したテックタッチSaaS7サービス

今回調査したサービスは下記の7つ、2020年3月時点での調査結果です。

・Confluence(社内用Wiki・🇦🇺)
・Box(クラウドストレージ・🇺🇸)
・Basecamp(タスク管理・🇺🇸)
・SocialDog(Twitter アカウント運用・🇯🇵)
・Gyazo(スクリーンショットの瞬間共有・🇯🇵)
・ジョブカン(勤怠管理・🇯🇵)
・SmartHR(人事労務管理・🇯🇵)

もちろん全てがテックタッチだけで完結しているサービスではないと思いますが、サービスサイトに「無料トライアル」の導線があり導入企業がハイタッチのサポートを受けなくとも導入できるという観点で選びました。

また、Notion(情報管理ツール・🇺🇸)やTayori(フォーム作成・🇯🇵)なども調査しましたが、無料トライアルプラン=FREEプランのサービスは今回の調査結果からは外しています。

それでは調査結果に GO!

①7割がプランごとにトライアルを設けている

1つのサービスあたり2〜4個の有料プランが存在する中で、どのプランにもトライアルを設けているサービスが7割でした。自分に合ったプランを、本契約前に試せるのはユーザーとしても嬉しいですよね。

特にSocialDogはトライアル中に「Basicプラン(780円)」と「Proプラン(3,980円)」を何度でも行ったり来たりすることができるのが印象的でした。

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出典:SocialDog

逆にSmartHRは「スモールプラン」だけをトライアルできるようになっていました。トライアルプランが1つだけというのは、ユーザーが無料トライアルを始めるにあたりプランに迷わないメリットにもなりそうです。

②トライアル期間は7・14・30日間の3パターン

トライアル期間に関しては、大きく3パターンに分けられます。7日間が1サービス、14〜15日間が3サービス、30日間が3サービスでした。

ユーザーに検討してもらう期間は短ければ短いほどよいですが、短すぎてサービスの魅力が伝わらないという懸念もあるため、サービスの特徴を踏まえてトライアル期間を定めるのが良さそうです。

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出典:Confluence

個人的には14日以内がおすすめです。実際にトライアルしてみて、30日間あるサービスのことは忘れてしまい、7〜14日間のサービスのことは「あれ料金いつ発生するんだっけ…早く使わなきゃ!」と常に気になっていたたからです。

③7割のサービスは、ユーザー登録時にクレカ登録が不要

サービスサイトからユーザー登録を行う際に、クレジットカード情報が不要なサービスは7社中5社でした。

個人的にはユーザー登録のタイミングでクレカ情報を求めれると、登録を少しためらってしまったので、クレカ登録は無料トライアル後がありがたいです。

↓BasecampのCTAボタン。安心感があってとってもよかった。

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出典:Basecamp

とはいえ、以下のようなデータも出ているため「ユーザー登録のハードルを下げる」「トライアルからの有料化」どちらを重視するかはトレードオフですね。

はじめにクレジットカード情報を必要とする場合の方が、新規有料ユーザ数が増えやすいのは事実です。トライアル開始数が減る数以上で、トライアルから有料へのコンバージョン率が増えます。
引用:https://stripe.com/jp/atlas/guides/business-of-saas

④ユーザーがトライアルに至るまでの質問は平均6.5問

サービスサイトからユーザーが無料トライアルを体験できるまでの流れは「サービスサイト→ユーザー登録→メール認証→(ユーザー認証後の質問→)無料トライアル開始」が主な流れです。

ユーザーは無料トライアルを開始するまでに「メールアドレス」や「会社名」など、いくつかの項目や質問に答えなければいけないのですが、その質問が平均6.5問でした。

面白かったのが、海外のテックタッチで有名なサービス(Confluence🇦🇺やBox🇺🇸)ほど多くの項目に答えなければサービス開始ができないことです。ここからは私の推測ですがその項目に応じて、ユーザーに最適なトライアル内容に変えているからなのかもしれません。

例えば、Box🇺🇸は「トライアル中に一番知りたいこと」を聞いてきました。きっとこの回答に応じて、ユーザーのオンボーディング体験を変えているはずです。

↓ Boxの質問項目「トライアル中に一番知りたいこと」画面

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出典:Box

⑤半数以上のサービスがトライアル前にチームメンバー招待を推奨

7社中4社のサービスが、無料トライアルを始める前の段階で「チームメンバー招待」を促してきました。

↓Confluenceのチームメンバー招待画面

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出典:Confluence

特徴としては、データや情報を共有する系のサービス(confluence🇦🇺,Box🇺🇸,Basecamp🇺🇸,Gyazo🇯🇵)では必ずチームメンバー招待機能が存在します。

1人でも使えるような分析ツール(SocialDog🇯🇵)や、管理者と使う側がはっきり分かれているツール(ジョブカン🇯🇵)はむやみに人を招待しても意味がないのか、そのような機能はありませんでした。

⑥殆どのサービスにチュートリアル"ツール"が入っている

無料トライアルをはじめるタイミングでほぼ全てのサービスが、チュートリアルツールを用いて、サービスの説明をしてくれました。長々としたチュートリアル動画ではなく、チュートリアル「ツール」なのがさすがテックタッチ!という感じ。

よくあるパターンは重要な機能を4つほど、ユーザーに試してもらいながら理解してもらうチュートリアルです。

特によかったのはBox🇺🇸。チュートリアルをクリアするとトライアル期間が伸ばせる仕組みがあり、利用していてとても楽しかったです!

↓Boxのチュートリアル

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出典:Box

⑦トライアル終了後に無料プランを使うことができる

トライアル期間終了後に無料プランを使うことができるサービスは、7社中5社でした。残りの2社はどうかというと、Box🇺🇸は企業プランから個人プランに変更すれば無料プランは選択でき、Basecamp🇺🇸はそもそも1プラン($99/month)しかないため無料プランという概念が存在しません。

なのでほとんどのテックタッチSaaSサービスは、トライアル後も無料プランを使い続けることが可能ということになります。

もちろん無料プランなので機能制限がかかります。ジョブカンは、無料トライアル期間終了までに有料プランの申し込みをしなかった場合、自動で無料プランへ移行され、5つの機能制限がかかる、という仕組みでした。

↓ジョブカンの無料プランと有料プラン

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出典:ジョブカン

以上です。今回の調査の対象はわたしが独断と偏見で選んだ7サービスですので、参考程度に見ていただければと思います。

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