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非認知能力ってなに? NO.3

こんにちは!わたあめせんべいです。


「非認知能力ってなに?」の3回目です。

1→2→3と順に読んでいただけますと,ありがたいです。


非認知能力ってなに?NO.1


非認知能力ってなに?NO.2

https://note.com/wataame_senbei/n/n748b6945095f


~目次~

1,あたまから結論- 「非認知能力」ってなに?
2.なぜ?注目されるのか- 「非認知能力」が流行っているワケ
3.で,どうすれば育つの?- 育てる方法
↑(今回は,ここの途中から)
4.もう全部書いたけど,もう一度書く- まとめ



3.で,どうすれば育つの?- 育てる方法


前回のつづきです。

「非認知能力」をどうやって,そだてるのか。そのための具体的な方法を学ぶために,前回は “遊び” の捉え方が大切である,とお伝えしました。

ではその上で,どのようにして「非認知能力」を育てていけばよいのでしょうか。

まずは,第一にお子さんの興味のあるものを考えてみてください。
どんなことをしているときに,夢中になっていると思いますか。

それらが思い浮かぶ場合,その最中に,かかわってあげることが「非認知能力」の獲得に繋がります。


例えばお子さんは,砂遊びが好きだったとします。
その場合,どうやって砂遊びで「非認知能力」を育てることへつなげられるのか,ということを考えていきましょう。


まずその前に一つ,知っておいてもらいたい考え方があります。

幼児教育には,「環境を通して行う教育」という言葉があります。


非認知能力ってなに?NO.2でも書いたように, “遊び” は子どもの「やりたい,やってみたい」が出発点となります。
そして “しっかり遊ぶ” ことで,成長していくものだとお伝えしました。

その遊びがスタートするとき,「やってみたい」という気持ちの他に必要なものがあります。

それは,子どもの周りにある “環境” です。
「砂遊びをしたい!」と思っても,砂遊びができる場所がなければ遊べません。当たり前ですよね。

多くは,公園や庭など,砂場のある所へ出かけて行くはずです。
ということは,子どもが “遊ぶ” ためには, “やってみたい” という気持ちと,自分の周りにそれを実現できる “環境” があることの2つが必要だ,ということになります。

やってみたい+環境にかかわる=学ぶ です。


学びにたどりつくには,この“やってみたい” と “環境” は,かかせないものなのです。

どちらかが無かったり,どちらかがとても小さかったりしたら,十分に学ぶことは難しいでしょう。

例えば,いろいろな質の砂や土がある砂場があったとします。
サラサラだったり,ネットリしていたり。いろいろなものが作れそうです。
掘ったり,固めたり,水を流したりすることができる道具もそろっていて,充実した ”環境“ があります。

でもその子は,砂遊びを ”やってみたい“ とは思っていなかったら,どうでしょう。

そこに学びは生まれにくいでしょう。

逆もそうです。
「砂遊びしたい!」と強く思っていたとしても,たった一握りの砂しかない環境だったら,その子はどのくらいの学びを得ることができるでしょうか。

幼稚園などの幼児教育施設の多くは,子どもの「やってみたい」という気持ちを大切して,子どもは環境を通して学んでいく,ということを意識して教育を行っています。 

なので “環境を整える“ ことに力をいれています。

さらにこの ”環境” をもう少し詳しく説明すると, “砂場” のような,場所や物のことだけを指すものではありません。

幼稚園教育要領で「子どもを取り巻く全ての環境」という言葉で示されているように,“子どものまわりにあるもの,全てを環境” としてとらえています。

具体的にいうと,時間であったり,人であったり,雰囲気であったりも, ”環境“ に含まれるのです。

ですから,幼稚園や保育園の先生も ”環境“ のひとつ,ということになります。

さっきの砂場遊びの例から “環境” をもう一度考えてみます。


どれだけ「やりたい!」という子どもの気持ちと,充実した砂場があっても,3分しか遊ぶ時間がなかったらどうでしょうか。

時間がたっぷりあったとしても,「これ作りなさい」「そっちは違うよ」「それはやっちゃダメ」と,大人が指示ばかりしていたら,どうでしょうか。

砂場は充実していても,木々や雑草がうっそうと茂り,日の光があまり当たらない,じめっとした空間で,近くの壁には落書きばかり,そんな場所に砂場があったらどうでしょうか。


そうです。学びには, “環境“,もう少し丁寧にいうなら ”環境の質“ が大事なんですよね。



さあ,ちょっと寄り道しましたが,最初の問いに戻っていきましょう。

『どうやって砂遊びから「非認知能力」を育てることへつながるのか』
でした。

これを答えるなら, “子どもにとって適切な環境を整えること” になります。

「ぜんぜん具体的じゃない!」
「せっかくここまで読んだのに,答えになってない!」と思わないでください。

具体的な “方法” を示すこともできます。

例えば,砂場用のおもちゃとして売られているものじゃなくて,家庭で使っているものと同じような調理道具を砂場のおもちゃにすると,子どものままごとへの想像力をかきたてて「非認知能力」を育てることにつながる可能性があります

泡だて器とか,ステンレス製のボール,コップや皿,など。
それを砂場用のおもちゃとして使えば,ままごと遊びがさらに充実するかもしれません。

でもこういう多くの子に有効かもしれない ”方法” を知ることは,必ずしも我が子にとって,ぴったり合うとは限りません。

それよりももっと適切なのは,お子さんの様子から,親である私たちがどんな “環境” を用意してあげたらいいかを考えて整えることです。



例えば,砂遊びの最中に作っているケーキ。どうも毎回,同じ砂型で固めて完成!となってしまい,いまいちままごとが盛り上がっていない様子。

そんな我が子の様子をみたとき,どんなかかわりができるでしょうか。

かわいいものが好きなお子さんなら,近くに咲いていたたんぽぽの花を1つ取って,花の存在に気付くように,そっと近くに置いてみるのはどうでしょう。

もしかしたら,たんぽぽに気づいて,その花をケーキに飾りつけたり,トッピングにしたりするかも。

そこまでくれば,あとはきっと自分で必要な分を取りにいって,さらにケーキ作りに力がはいるでしょう。



こんな感じで,我が子が何を求めていて,どんなことが適しているのかを考えて,自分から ”環境” とかかわれるように,遊びが盛り上がるように,さりげなく環境を整えてあげるのです。

お子さんによっては,花じゃなくて「水を使うことで遊びが盛り上がるんじゃないか?」とか,適切な ”環境” はそれぞれですよね。

だから,多くの子に有効そうな ”方法” を学ぶより,我が子に合った方法を考えてあげた方が,いいと思いませんか?


4.もう全部書いたけど,もう一度書く- まとめ


今回,ここまで読んでくださった方は,もう2つのことを学ばれています。


1つは,子どもを育てるときに大切なのは, “遊び” であるということ。

もう1つは,遊ぶためには “環境” が大切である,ということです。

この2つを,子育てをしているお母さんやお父さんが知っていることこそ,お子さんの「非認知能力」の獲得にもっとも有効で,子育てのベースになる考え方だと思うのです。

そしてお母さんやお父さんが,子どもの周りにある “環境の質” を高めようと工夫すること

それによって,お子さんにとって最適な “環境” が作られていくと思います。

ご家庭の中にある,子どもの周りにある全ての “環境” の中で,重要なものは,人という環境であるお母さん,お父さんだと思います。

決して,庭に充実した砂場があることではありません。

ひとりひとりに最適な環境は違うはずです。

なので「こんな方法がいいですよ!」が,いつも最適な答えとは限りません。
育児書に書いてあることが,いつも我が子にピッタリの方法とはかぎりませんよね。

我が子に合う ”環境” を,親である私たちが整えていくんです。

ですから,子どもを育てるためにはまず,私たち親が学び, ”子育ての力” を身に付ける必要があるのです。

今回,この3回の記事を通して,2つのベースになる考え方を学びました。
今日からそのことを意識して,お子さんとかかわってみてください。

もちろん,これで子育てが万事うまくいくなんてことはありません。
ですから,これからも一緒に,子育てについていろいろなことを少しずつ学んでみませんか。

その過程こそが,お子さんの「非認知能力」を育てることにつながるはずです。

僕自身,未熟者ですので,皆さんと共有できるものを学びながら,提供していきたいと思っています。
お付き合いいただけましたら嬉しいです。

ここまで読んでいただき,ありがとうございました!
また,お会いできることを楽しみにしています!

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