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非認知能力ってなに?NO.2

2.なぜ?注目されるのか- 「非認知能力」が
    流行っているワケ

こんにちは!わたあめせんべいです。
今回も読んでいただき,ありがとうございます!


「非認知能力」ってなに?の2回目です。
1から順に読んでもらえると,嬉しいです。

「非認知能力」ってなに?NO.1


~目次~

1,あたまから結論- 「非認知能力」ってなに?
  ↑(前回はここまで)
  ↓(今日はここから)
2.なぜ?注目されるのか- 「非認知能力」が流行っているワケ

3.で,どうすれば育つの?- 育てる方法
↑(今回はここの途中まで)

4.もう全部書いたけど,もう一度書く- まとめ


さて,「非認知能力」についてある程度,理解したところで,疑問がわいてくるのではないでしょうか。


1,で「非認知能力」は,昔から日本で「この力を幼児期から育てよう!」とされていた,とお伝えしました。
だとしたら,なぜ今さら,注目されるようになったのでしょうか。


どうして今になって流行しだしたの?と思いますよね。
これにはもちろん,理由があります。


ちょっと経済学の話にジャンプします。
ノーベル経済学賞を受賞したジェームス・J・ヘックマンという経済学者がいます。
このヘックマンが行った研究の結果が,幼児教育界で「非認知能力」が注目されるようになったきっかけ,といえるでしょう。

ではどんな研究だったのか,簡単に説明します。


この実験は,「ペリー就学前プロジェクト」と呼ばれていて,アメリカのミシガン州に住む低所得者層の幼児を対象にして実施されました。

まずは幼児を2つのグループに分けたんです。

1つは,幼児教育を受ける子のグループ。
もう1つは幼児教育を受けない子のグループ。

この2つのグループを比較した研究なんですが,この研究のすごいところが,なんとその子どもたちを約40年間にわたって調査しつづけたってとこです。

40年って,4歳の少年が44歳の中年オッサンになるまで追跡して調査するって,ものすごい根気ですね(笑)

まあそれは置いといても,簡単にいうと,幼児教育を受けたグループの子の方が,オッサンになったときに収入が高かった,っていう結果になったんです。

そして面白いのは,幼児教育を受けたことによって,IQすなわち「認知能力」が高くなったとしてもそれは一時的だったのに対して,
幼児教育で獲得した「非認知能力」に関しては,その後も長期的に持続されたとのことです。

ヘックマンは,子どもの教育に国がお金を使うなら、乳幼児期が効果的だと言っています。

この時期に「非認知能力」を身につけておくことが、大人になって人生を幸せに感じたり,経済的に安定することにつながるとのことです。

興味がわいた方,詳細はご自身でご覧ください。ベネッセさんにとびます。
https://berd.benesse.jp/berd/center/open/berd/backnumber/2008_16/fea_ootake_02.html


このような近年の研究結果から「非認知能力」の獲得が,子どもの将来に良い影響を与える,ということが明らかになりました。

このことが「非認知能力」の獲得が注目されるようになったきっかけです。


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3.で,どうすれば育つの?- 育てる方法


 じゃあ具体的にどうすれば我が子の「非認知能力」を育てることができるのか。
問題はここですよね。これを順にお話しますね。


まず大前提として,「非認知能力」は “遊び” で育ちます。
遊びで育つって,具体的にどういうことか,わかりますか?

僕は正直,この部分が一番理解しにくいと思っています。


“遊び“
 っていう言葉を知らない人はいないでしょう。

でも,幼児教育でいう ”遊び“ が一般的にきちんと理解されているかというと,あまり正しい理解が共有されていないように思います。

これは “遊び” という言葉の持つイメージが原因だと思います。


皆さんは,子どもが遊んでいる,と聞いたときにどんなイメージを持ちますか。

好きなことをしてるだけ,ってイメージじゃないですか?
そこには学びは含まれないイメージじゃないですか?


例えば,子どもが紙を使ってなにか作っています。
夢中になって作っていて,1時間続けたとしたらどう思います?

「そろそろ遊ぶのやめて,違うこともやってほしい」って思いませんか?


では次。

子どもがピアノを弾いています。
夢中になって弾いていて,1時間続けたとしたらどうでしょう。

「すごく頑張ってる。そっと見守ろう」と思いませんか?


同じ1時間の活動,この2つにはどこに違いがあるのでしょうか。
これは “遊び” の捉え方が,2つの活動を別物として見せているのです。

言い換えると,紙で作る製作は “遊び” ,ピアノは “練習” って思いませんでした?

これ実は,幼児教育ではどちらも “遊び” と捉えます。
夢中になって自ら進んで取り組んでいる活動,それは “遊び“ なんです。


“遊び”
って辞書を引くと,
「仕事がないこと。暇なこと」って意味がでてきます。


このような解釈で “遊び” を捉えていることが一般的だと思います。
でも,この “遊び” の意味は,大人が使うときの “遊び” です。
仕事や学びに対して “遊び” があるっていうイメージですよね。


でも子どもにとっては,“遊び” の中に仕事も学びも含まれているといえます。

要は,“遊び"  は、学びであり仕事なんです。

なので我が子に「非認知能力」の獲得を考えるとき,まずは親が “遊び” の捉え方を変えていく必要があります

この “遊び” の捉え方を変えることが,我が子の「非認知能力」獲得のための1番の方法と言えるかもしれません。ここ大事です。

製作を集中して1時間もやり続けているとすれば,それはかなり集中力を使っています。

また,その場面の中には,きっと「思ったようにできない」「こんなのできた」などの葛藤や満足がたくさん含まれていると思います。
それらの経験が探求心だったり,忍耐力だったり,自信につながったり……と,「非認知能力」の獲得に繋がっていくのです。


製作での1時間は,ピアノを弾いていた1時間と変わりなく,多くの学びがあるのです。


もし,どうしても「でもピアノの方が,実際に弾けるようになるじゃん」という「認知能力」の獲得にに気持ちが傾いてしまうのなら,
製作も,手先の器用さが向上しますし,工夫することで,考える力が身についているといえます。


ここで問題となってくるのは,我が子が何に興味をもっているか,ということです。


“遊び” は子どもの「やりたい,やってみたい」が出発点となります。

誰かから強要された製作やピアノであれば,それは “遊び” ではなく,“作業” です。

例えば「ピアノを弾きなさい」と言われて,いやいや弾いている,“作業”している状態だったとしたら,誰かに言われなくては弾くことはないでしょう。

それでは,多少の「認知能力」が身についたとしても,結局はやめてしまって,それ以上向上することはないはずです。

ヘックマンの研究結果からも明らかだったように,子どもの頃に獲得してほしいものは「認知能力」よりも「非認知能力」でしたね。

もう少しいうと,「認知能力」は「非認知能力」が獲得できていれば,あとからでも獲得できるものです。
「ピアノを弾いてみたい」という興味や関心,目標への情熱のような「非認知能力」が備わっていれば,自ら練習して“弾く力”という「認知能力」を獲得できるのです。


だから「非認知能力」の獲得が優先なんですね。
そしてその力を具体的にはどうやって育てるのか,ということが問題ですよね。


さあ,しかし,ちょっと疲れましたね。僕が(笑)

具体的な方法を伝えようと思って,まずは “遊ぶ” の捉え方から見直してみました。

長くなったので,続きはまた次回にしたいと思います。

次回は,例えばどんな “遊び” が「非認知能力」の獲得につながるのかを,記していこうと思います。
読んでいただけたら,嬉しいです。

ではまたお会いしましょう!
ありがとうございました!



非認知能力って何?NO.3

https://note.com/wataame_senbei/n/nae8222691456

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