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Q.人とどうやって話せばいいですか僕は人見知りです

A.私も重症な人見知りで、これから話すことは私も含んだ戒めの教えです。

机の棚にある『新明解国語辞典』で「人見知り」を調べたら、以下の解説が出てきました。

【人見知り】……(子供などが)見なれない人を見て嫌う(はにかむ)こと。〔初対面の人に対して極端にはじらう成人の性質についても言う〕

この解説の通り、本来「人見知り」とは子どもに対して使う言葉でした。

それが後記のように、現代では大人になっても人見知りを引きずる傾向があります(もちろんあなたも私も)。

この感情について、同じ辞典を使ってさらに掘り下げてみましょう。

【嫌う】……そのもの(状態・行為)をすんなりと受け入れることが出来ず、避けようとする。

【はにかむ】……(若い女の人・子供などが)他人を意識しすぎてうつむき恥ずかしそうにする。

【恥ずかしい】……(世間慣れがしていなかったり強い劣等感をいだいていたり差し障りがあったりして)人前に出るのを避けたい気持。

辞典の意味だけで見てみると、人見知りという精神ハンデは幼少期に過ごした体験に何かしら原因があるのかもしれません。

自分でも鮮明に覚えているか分からない、それぐらい小さい頃に家族や友達に何か伝えようとした(さっき見たアニメとか大好きな物の感想を大好きな人に言いたかったとか、お友達が怪我とかして周りの大人に助けを呼ぼうとしたとか)、その時にその相手が自身の都合で自分にぞんざいな扱いで接してきた(たとえば軽く怒られたとか)。

大人社会じゃ日常茶飯事で簡単に受け流せますけど、それは「そういうもの」という漠然な経験の積み重ねで大人は受け流せるだけで、小さい子どもには地盤もなければ概念もない。空気社会で生きていくために少々理不尽な目に遭うことも必要ですが、小さい子どもに「空気読め」と求めるのは明らかに間違っているんですよね。

でも、この大人のことを本当に責める人って、たぶんいません。

きっと大人ならばみんな「察してほしい」と思っているから、結局みんなで共有してる「空気」に甘えてしまっているんです。

子どもの成長って20年かけて膨らむ風船みたいなもので、幼少期に付いた傷は大人になるにつれて傷痕が膨張するんですよ。破裂までには至らなくても、一種の欠損として生涯残り続ける。子どもって大人が信じられないほど簡単に傷付いて、信じられないほど傷を残して、そのまま50年以上かけて生涯を萎ませます(歴史上に残る猟奇殺人事件の多くは幼少期のトラウマ(破裂)が原因です)。

相手にとっては有益性もなければオチもない話。

だけど、子どもが夢中になって伝えようとしてる大切な話。

あなたも誰かに必死に伝えようとして、そして失敗しちゃったのではないですか?

私はこのように大人よりも子どもに共感することが多いのは、父親が私の伝えたい話を汲み取れなかったことも原因のひとつかもしれません(今でも趣味が違う父親と話すとき緊張します)。

まあ、その共感も自分が勝手に思い込んでいる可能性も否めなくて、少なからず大人の傲慢のひとつに違いありません。

最終的な目標は「傷痕の修復」ですが、そのためには訓練とリハビリが必要です。

素の自分ではまだ難しいから、自分の思う「コミュ力の高い人物(キャラクターでも良い)」になりきるのも有効な手段です。

つまり他人格ほどではないけど他人を演じてみる。

今自分のいる職場・教室・レストランが巨大セットで組まれたコント舞台だと思うと、あなたも相手も起こるハプニングも愉快な喜劇にすぎません。

ドアを開ける前に一呼吸入れて、「コント『会社員』」と小さく言う。

そのドアの先は観客のいない愉快なコント劇場ですよ!

でも、その前に、まずは私とお友達になってください。

※対面時の隠しテクニック……目線は相手の鼻先に合わせるとちょうどいい

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