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【自由研究】美少女ボイスを合法化させる

東京都立巻爪小学校4年1組
わた辺わたあめ

【はじめに:突然ですが、】

皆さまは《児ポ》、これが何の略か分かりますか?

おそらく一部の創作関係者は嫌でも分かると思います。

《児ポ:児童ポルノ》
(日本において)18歳未満の少年少女を
被写体にした性的搾取の画像


【第1章:それを知る経緯と僕が今書く理由】

《1:それはまるで雪解けのように》

僕がこの言葉を知ったのは、風に流れる雪が桜の花びらに変わった1学期が始まる少し前、漫画家の伯父さんが雪解けのようにどこかに消えたという大人たちの会話を聞いたときでした。

電話もつながらない、突然といなくなった伯父さんのことを詳しく調べようと一緒に暮らしてたおじいちゃんたちは伯父さんの部屋に入って、押し入れの接着剤で固定されたふすまの裏に大きな段ボールが見つかってふたを開けると、僕よりも少しお姉さんの《児ポ》と呼ばれる外国の写真集らが出てきたらしいです。

その後おじいちゃんは警察に連絡して、それから今に至るまで伯父さんの行方を大人たちが探しています。

最初の連絡が来た日、お父さんのスマホがグループLINEからビデオ通話に変わって、お父さんは僕が言ったら怒ることを怒りながら言い、画面のおばあちゃんは反対に黙って泣いていました。

《2:許されない間違いの大人たち》

お父さんが言うように伯父さんは色んな人たちを泣かせました。

でも、それでも僕はおじさんのことが尊敬してるし大好きです。

毎年お正月におじいちゃん家に行くと、伯父さんは僕が生まれる前の面白い漫画や映画にゲームを見せてくれて、簡単なイラストの描き方も教えてくれて、物知りだから勉強も見てくれました。

「人間誰だって間違ってしまうもの」と歴史の偉い大人たちは言うけど、それこそ間違った嘘でどうしても許さない間違いは実際はあるんだと思います。

でも、それは「許されない間違い」の存在を「分かるだろ」と暗黙で済ませてしまったゆえの悲劇にも僕は見えます。

だから僕はこの自由研究で、いなくなっちゃった伯父さん、伯父さんのように「許されない間違い」を本当は知らされていない大人たちを救うべく、児ポを取り締まる《『児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及びに児童の保護等に関する法律(以下、児ポ法と記す)の法解釈》と《“間違い”を未然に防ぐ代替の工作品》を作っていきたいと思います。

【第2章:たったひとつのシンプルな対策案】

《1:法解釈の道は善意で舗装されている》

まず『児ポ法』について、法令の概要を確認しましょう。

【概要】児童に対する性的搾取及び性的虐待が児童の権利を著しく侵害することの重大性に鑑み、あわせて児童の権利の擁護に関する国際的動向を踏まえ、児童買春、児童ポルノに係る行為等を規制し、及びこれらの行為等を処罰するとともに、これらの行為等により心身に有害な影響を受けた児童の保護のための措置等を定めることにより、児童の権利を擁護することを目的とする。

【要約】児童ポルノ駆逐せよ

(明らかに)未成年をモデルにした卑猥な写真や動画に援助交際、その闇の深さは計りしれません。

日本で最初に制定された1999年から重なる改正法案が出され、漫画・アニメ・二次創作の同人誌もその摘発対象にあげられましたが、創作表現に対する規制は日本国憲法21条「表現の自由」に反するのではないか、同意のない形でAV主演した人を防ぐ法律『AV出演被害防止・救済法』と同様に法の厳罰化など2023年の現時点でも、その“正しい解釈と定義”について常にニュースとなっています。

もちろん防犯目的の規制について大いに賛成です。

けれど、あまりにいきすぎた定義で本来問題のなかった自分の好きな作品が不本意に消されるのは嫌だし困ります。

人類よ、いったい何回魔女狩りを繰り返すんだ。

今読んでいるあなたも、もしそうなったら困りませんか?

少なくとも私は困ります。

そもそも、この争点の根本的な問題はどこでしょう?

答えは大変シンプル。

キャラクターが未成年

そこ言ってしまったらおしまいですが、要するに作中のキャラが未成年だから、違法問題など延々に終わらないのだと思います。

ならば、すぐに対策案は出ます。

《2:平和のための内国民対偶》

早い話、

未成年から《一番遠いもの》に
変えれば即解決じゃない?

ここに児ポ摘発から防ぐ合法化のヒントが隠されています。

「絶対離さない!」と意固地になるから現状は何も変わらない。

たとえ「必要」だと心の底から願っていても、そういうものほど遠く離れて初めて見えてくるものがある。

生命と生命、恋と愛、まさにエロマンガと同じです。

こういう摘発対象になりそうな作品でヒロインとなる回数が一番多いキャラクター「美少女」を今回の基準として、美少女から一番遠いもの……

中高年のおじさん

つまり、まとめると……

自分を《美少女》だと
心から信じている
中高年の痛いおじさん

この相当痛いおじさんこそ児ポ解決を握るカギとなります。

《3:あいつが変わるか わたしが変わるか》

それがどれほどの合法性があるのか、今から美少女をおじさんに変えていくわけですが、ここで検証するのはエロマンガではなく……

ここで説明するまでもないですが、僕は10歳でエロ本を買うことができないし、そもそも資金もありません。

一人っ子で親戚にも友だちにもお兄さんがいないから内緒で手に入れる術がありません。

もしかしたらお父さんが持ってるかもしれませんが、見つかったら見つかったで何だか家族内の関係が危なくなる気がするので、やはり手に入れる術がありません。

手に入らない、たったそれだけで、誰かを救う自由研究を道半ばに棄ててしまっていいものか…。

いやっ!

手に入らない、だからこそ育てられる、別ベクトルのアプローチを考えました。

その名も……

《チェンジ・ザ・ボイス・イン・ザ・ドラマ計画》
①ネットで配信されている音声を入手する
②それっぽい音声にエフェクト(加工)をかける
③ビフォーアフターを聴き比べることで合法を強調する

これならば資本主義の醜い格差が生まれません。

そして当初に立てた企画が求める結果が得られます。

ただ、名義のある同人系の販売・配布物だと著作権とか再配布禁止とか権利面で色々厳しいので、どこか無名義で販売・配布している暗い基調の怪しいサイトから入手するのが望ましいです。

※これは伯父さんのブログをモザイク加工したイメージ図

ですが、販売者と同様に購入者も、その違法行為に献金するとほぼ同じこと。

そういうサイトでそういう音声を買った時点で僕も、

性犯罪者の仲間入りです。

ここはまず、全年齢対象な音声から検証して、それで有効だと分かったら本番を試します。

ということで、今回は高品質な音声と効果音のフリー素材サイト『効果音ラボ』さん協力のもと、企画に適応した台詞を探します。

もちろん今から探すわけではなく、事前にこちらで用意しましたので、まずは音源の台詞を聞いてみてください。

聞きたい台詞を押すと再生されます。

《サンプル:元気な女の子》
「おはよう!」
「頑張って!」
「ありがとうございます!」
「ごごご、ごめんなさ~い!」
「もう知らない!」
「くふふふっ、ふふっ」
「だって…だって~…(ヒック)」
「キャー! やだぁー恥ずかし~!」
「や、やだな~本気にしないでよぉ」
「ス~…ス~…(寝息)」

深夜枠アニメの設定によくある「学園系」に登場する「主人公の同級生(幼馴染)」をコンセプトに、この10本の台詞から加工していきますので、よく覚えといてください。

次は音声加工するソフトですが、そういう専門ソフトも技術も持っていないので、今回は『ボイスチェンジャー』という無料スマホアプリを利用します。

正直どのアプリでも良いのですが、星4.3なら大丈夫だと思います。

食べログ基準なら鎌倉にある完全予約制の中華料理店『イチリン ハナレ』と同じ評価ですし。

《イチリン ハナレ》
電話:0467-84-7530
〒248-0011神奈川県鎌倉市扇ガ谷2丁目17-6

ついでにメニューを見てみましたら、

◆平日ランチメニュー
『季節のおまかせコース』8800円:16500円
◆ディナーメニュー
『季節のおまかせコース』16500円
※サービス料:各メニュー料金の10%

と、カナダのイヌイット民族の言語「イヌクティトゥット語」を初めて見たときのような感情を抱きました。

東京外国語大学の第二外国語で選択必修した頃に行ってみようと思います。

一方、日本産の日本語で書かれた『ボイスチェンダー』では、全部で50種類以上のエフェクト・メニューが用意されています。

すでにこちらで全パターンの検証が済みましたので、ここから先は僕が厳選したエフェクトをレベル別で5つ紹介します。

もし今読んでいるあなたが加工した音声に「合法」を感じたら、心の中で僕のことを竹槍でメッタ刺しにでもしてください。

ある程度ミンチにされるのは承知の内です。

僕がまだ存命の間に、まずは《レベル1》。

《第3章:オール・バッド・セレクション5》

《レベル1:老人》

《レベル1:老人》
「おはよう!」
「頑張って!」
「ありがとうございます!」
「ごごご、ごめんなさ~い!」
「もう知らない!」
「くふふふっ、ふふっ」
「だって…だって~…(ヒック)」
「キャー! やだぁー恥ずかし~!」
「や、やだな~本気にしないでよぉ」
「ス~…ス~…(寝息)」

一応言っておきますが、まだレベル1です。

ここから先まだエフェクトが続きますか……いやいやっ読むの諦めないで!

まだ検証は続きますから、もうしばらく付き合いを…。

ほんとに、本当にお願いします!

そう、そのまま。

そのまま下へスクロールしてください。

ということで、次は《レベル2》。

《レベル2:巨人》

《レベル2:巨人》
「おはよう!」
「頑張って!」
「ありがとうございます!」
「ごごご、ごめんなさ~い!」
「もう知らない!」
「くふふふっ、ふふっ」
「だって…だって~…(ヒック)」
「キャー! やだぁー恥ずかし~!」
「や、やだな~本気にしないでよぉ」
「ス~…ス~…(寝息)」

お孫さんが使う言葉を必死に覚えようとするおじいちゃんならば、まだご愛嬌。

ですが、ご愛嬌ではない事態には作成者の私ですら地雷を踏んだと思います。

それを当記事では「合法」と判定します。

検証成功だよ、やったね!

ただ成功したとはいえ、「ス~…ス~…」なんか普通におじさんの寝息にしか感じない。

イヤホンで確認するたびに深く寝ているおじさんが顔面の目の前にいるのが分かります。

鼻息が当たりそうなぐらい近い。

世界一楽しくないASMR体験…。

【ASMR】脳が心地よいと感じるVR的な効果音

これが同じ家の中にいると思うと、思春期の娘も父親が嫌になります。

しかし、ベースは可愛い女の子だから、今お父さんがウザいと思う君も大して差に変わりないよ!(きゅるん♡)


……ヒュンッッッ


今、喉元の横に吹き矢がかすったので《レベル3》に行きます。

《レベル3:六フッ化物》

《レベル3:六フッ化物》
「おはよう!」
「頑張って!」
「ありがとうございます!」
「ごごご、ごめんなさ~い!」
「もう知らない!」
「くふふふっ、ふふっ」
「だって…だって~…(ヒック)」
「キャー! やだぁー恥ずかし~!」
「や、やだな~本気にしないでよぉ」
「ス~…ス~…(寝息)」

【六フッ化物(XF6)】ヘリウムガスの正反対みたいな、空気よりも重たい気体。正確には六フッ化硫黄(SF6)を指す。

正直《巨人》がおじさんの最底辺だと思いました?

残念でした、エフェクトの最底辺はマリアナ海溝よりも深いですよ。

そのかわり私たちの日常に生きるおじさんを越えて、ニュース番組の特集内に生きる「共感度1%未満の顔面モザイク系男子」に近いかもしれません。

このレベルになると、別の違法性が出てきます。

Q.「どんなの?」 A.声のイメージそのまま。

でもね、ベースは可愛い女の子だから、今お父さんがウザ(ヒュッッッ)


……《レベル4》に行きます。

《レベル4:怖い映画》

《レベル4:怖い映画》
「おはよう!」
「頑張って!」
「ありがとうございます!」
「ごごご、ごめんなさ~い!」
「もう知らない!」
「くふふふっ、ふふっ」
「だって…だって~…(ヒック)」
「キャー! やだぁー恥ずかし~!」
「や、やだな~本気にしないでよぉ」
「ス~…ス~…(寝息)」

もう、ね、アイコンからお分かりでしょう。

このおたふく風邪っぽいジグ的なソウさんが「喉が絶不調な女子」を演じています。

自身がマネージャー務める陸上部のエース選手(2年生)を応援するノリで「頑張って!」と言うのは、デスゲームで心身が蝕まれるチャレンジャーをさらに追い詰める作戦なのだろうか。 

このエフェクトをポジティブに捉えたらそうなりますが、何十回も試聴を繰り返した僕には、ただ酒飲んだ後のカラオケで声潰したおじさんにしか聞こえません。

どうでしょう?

そう思うことで、このエフェクトに対する不快指数が高まりませんか?

カラオケ帰りの泥酔した知らないおじさんが、あなたの耳元で「くふふふっ」と笑っています。

いざ大声で怒っても「ごめんなさ~い!」「本気にしないでよぉ」と、あなたの神経を逆撫でます。

仕舞いには「ス~…ス~…」とあなたのベッドにまで入り込んできます。

「やだなー、こわいなー、おかしいなー」と稲川JUN二のナレーションが流れてきそうです。

そしてあなたは、この酔っぱらいを部屋にある凶器で片づけたいと思い始める……その芽生えた感情はあなたの中の誰が植えつけたのでしょう?


お待たせしました、《レベル5》です。

《レベル5:悪魔》

《レベル5:悪魔》
「おはよう!」
「頑張って!」
「ありがとうございます!」
「ごごご、ごめんなさ~い!」
「もう知らない!」
「くふふふっ、ふふっ」
「だって…だって~…(ヒック)」
「キャー! やだぁー恥ずかし~!」
「や、やだな~本気にしないでよぉ」
「ス~…ス~…(寝息)」

あなたの奥底で眠っていた危険な感情を引き出した《悪魔》こそ、(このアプリ内で)史上最悪のエフェクトとして認定しました。

マンガやゲームでラスボスになることが多い《悪魔》。

過去四つに比べると、何か次元の違うものを感じます。

きっと、この声の持ち主は、移動中の街中にいる明らかに目を合わせてはいけないモノでしょう。

(『雨の日はお化けがいるから』諸星大二郎:小学館)

お父さんが大ファンで集めている『諸星大二郎作品』をこうふざけたアテレコに使いたくないのですが……児ポ法の定義から見たら、たぶんこのエフェクトが一番健全でしょう。

だって、明らかに人外だから取り締まる法律がありません

そういえば殺害の凶器が「呪術」と立証された事件は、刑法では想定していないため「無罪」だと以前どこかで聞きました。

その一点を踏まえたら、もしかしたらおじさんより合法的かもしれません。

ここでそろそろ、ひとつの結論を出しましょう。

みんなー!

異世界転生系!!

読もう観よう聴こう!!!

異世界イズ正義!!!!

企画をきっかけに全エフェクト聞き比べて分かったことは、このアプリでは大まかに

◆音程の変化
◆速度の強弱
◆エコーの加減
◆音質のざらつき
◆他エフェクトとのコーラス

の5段階で音声加工していました。

その組み合わせの中には「これ良さげじゃない?」というエフェクトも、もちろんありました。

不快なエフェクトばかり続き、耳がお疲れだったと思います。

ここからはおまけで、私が厳選したベスト・エフェクトをレベル別に3つ紹介します。

《第4章:オール・グッド・セレクション3》

《レベル1:合唱》

《レベル1:合唱》
「おはよう!」
「頑張って!」
「ありがとうございます!」
「ごごご、ごめんなさ~い!」
「もう知らない!」
「くふふふっ、ふふっ」
「だって…だって~…(ヒック)」
「キャー! やだぁー恥ずかし~!」
「や、やだな~本気にしないでよぉ」
「ス~…ス~…(寝息)」

アイコンを見て、もうお気づきでしょう。

バッドの《レベル1:老人》がメンバー入りしています。

それなのに醸し出すハーモニーは、少年マンガによくある「女友達が多い主人公」の気分が味わえます。

学生時代、ずっと女子とかかわりのなかった男性にとって、これはとてつもないASMR体験だと思います。

アオハルがなかった者に、このエフェクトを捧ぐ。


あ、まだ続きますよ。

《レベル2:電話》

《レベル2:電話》
「おはよう!」
「頑張って!」
「ありがとうございます!」
「ごごご、ごめんなさ~い!」
「もう知らない!」
「くふふふっ、ふふっ」
「だって…だって~…(ヒック)」
「キャー! やだぁー恥ずかし~!」
「や、やだな~本気にしないでよぉ」
「ス~…ス~…(寝息)」

ここ数年のスマホに比べると、音が小さく不鮮明で大変聞き取りづらい。

なのに、どこか懐かしい雰囲気があります。

それは今みたいにスマホがまだなくて、クラスの同級生と連絡取るには家の固定電話を使わないといけなかった時代の不便さを思い出させるでしょう。

昔あった学校の連絡網を見ながら、何か理由をつけて好きな女の子の家に電話します。

最初に出た好きな子の家族に緊張して、好きな子の下の名前を初めて呼んで、好きな子と運良く話が弾む中での受話器から聞こえる、先ほどの台詞たち。

そして向こうの電話機がコードレス型だから、好きな子が自室で話していて、いつの間にか寝落ちして微かに聞こえてくる「ス~…ス~…」

エッッッッッロ!!!!!

よく言い表せないけどエッッッッッロ!!!!!

僕もその不便さ体験したいよエッッッッッロ!!!!!

アオハルがなかった者に、このエフェクトを捧ぐ。

文章が乱れました。


いよいよ最後です。

《レベル3:酔っぱらい》

《レベル3:酔っぱらい》
「おはよう!」
「頑張って!」
「ありがとうございます!」
「ごごご、ごめんなさ~い!」
「もう知らない!」
「くふふふっ、ふふっ」
「だって…だって~…(ヒック)」
「キャー! やだぁー恥ずかし~!」
「や、やだな~本気にしないでよぉ」
「ス~…ス~…(寝息)」

バッドの《レベル4:怖い映画》で、さんざん酔っぱらいのことをディスりました。

しかし、それは酔ったおじさんを前提に書いただけで、こちらの酔っぱらいは紛れもない女性です。

高校卒業後、別々の進路で長らく疎遠だった憧れの女の子と同窓会で久々に再会して、お互い成人してから初めて一緒にお酒を飲むけれど、彼女の酒癖の悪さに付き合わされる羽目になる。

「おはよう!」、完全に酔ってる。

「頑張って!」、職場の後輩と間違えてる。

「ありがとうございます!」、今度は上司かな。

その後も怒って、笑って、泣いて、叫んで、入れ替わる感情の潮騒で突然に「実はね、昔あんたのこと好きだったんだよね」と彼女が言って、互いに思わず黙ってしまいます。

「や、やだな~本気にしないでよぉ」

何も行動せずに卒業したことが当時の心残りで、そのまま引きずっていた気持ちが今では原動力になって、そしてコップ置いて覚悟を決めた瞬間に――。

「ス~…ス~…」

まだまだ彼女に振り回される、と寝ている姿に当時を重ねた…。

もう「エロい」を通り越して「尊い」。

自分で妄想を書いて「尊い」と言うなんて地産マスター地消ベーション以外の何物でもないけど別に良いです、尊い。

こんなのドラマだったらよくある場面だけど、だからこそ普段の日常では出会えない。

その非日常感を、このエフェクトから味わってください。

そして卒業後に非情な運命を辿る人たちに贈りたい。

同窓会に呼ばれたことがない者に、このエフェクトを捧ぐ。

《さいごに:僕らの未来は僕らの手の中》

僕の自由研究を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

些細な思いつきから始めた今回の企画が……はぁ、終わりですけど?

はい、はい、ええ。

“「バッドボイスが50本」に対して「グッドボイスが40本」は不公平だ”と?

わぁー…かりました。

ここまで読んでいただいた皆さまのために、特別に『裏ラインナップ』を用意しました。

実は音源となる《元気な女の子》の台詞を選ぶついでに、引用元の『効果音ラボ』の別ページに「本来は普通の台詞だけど、解釈によってはエロく聞こえる台詞」というものをいくつか見つけまして、その中でも至高10本を紹介します。

こちらはレベル別ではないので、純粋にお楽しみください。

《見習いの女の子(15歳)》
「よ、よろしくお願いします」
「心の準備をしないと…!」
「お手柔らかに…」
「いたっ!」

《真面目な女子(17歳)》
「きゃっ!」
「いやっ!」
「ダメ、力が入らない…」

《高飛車な女性(23歳)》
「軽くひねってあげましょう」
「少しはできそうですわね」

《幼女(10歳)》
「誰か…助けて…」

いかがでしたか。

え? “音声すべて加工されてるじゃねぇか”って?

ちょっと、もう忘れちゃったんですか。

企画説明の途中で書きましたよね。

“ここはまず、全年齢対象な音声から検証して、それで有効だと分かったら本番を試します。”

【第1章《3》】より引用

先ほどの10本が、その本番です。

私は何も騙していません。

むしろ「何かを期待した」あなたの問題です。

まあ深くは訊きませんが、幸いにも音源は『効果音ラボ』にて公開中ですので、気になった方はぜひ聞きに行ってみてください。

オチが丸く収まったところで、自由研究の《まとめ》を出しましょう。

せ~のっ……


あれ?

用意してたフリップと違う。

「合法化!大成功!」入れてたはずなのに「警告」って何だこれ。

バタンッ

うわっ! びっくりした!

どうしたのお父さん、怖い顔で部屋に突然入って。

後ろの人、誰?

“警察の人”…?

みんな何なの…?

えっ、グッドの《レベル3:酔っぱらい》で未成年に飲酒させた疑い!?

いやいや待って。

その下の解説で「高校卒業後、お互い成人して」と書いてるでしょ!?

あー…まぁー…たしかにアイコンの女の子は制服着てますけど、それは声のイメージであって、本当に女子高生ってわけでは……はい、はい、はあ……未成年者飲酒禁止法違反に加えて、『裏ラインナップ』で未成年に卑猥な発言させた強制猥褻容疑!?

「裏」といっても加工音声だし、音源は全年齢対象のフリー素材だよ?!

それに今の刑法では僕のこと逮捕できないし……はぁ?

“児童ポルノ法では、自己の性的好奇心を満たす目的で児童ポルノを提供または所持した者は、1年以下の懲役または100万円以下の罰金に処せられ、この罰則は児童であっても適用される。”!?

だから僕は未成年で無罪、せいぜい家庭裁判所で「保護処分」だろ? な?

“仮に家庭裁判所が保護処分ではなく刑罰を科すべきと判断した場合、検察官によって刑事裁判所に起訴され、刑事裁判で有罪となれば刑罰が科される場合もある”…?

おい嘘でしょ…こんなふざけた話あってたまるか…。

お父さん何か言って! 今息子が捕まりそうなんだよ。

僕は消えた伯父さんが家に帰れるように、一家の名誉を取り戻せるように僕ら家族を守るために作っただけなんだよ。

頼むよ、たかが小学生の自由研究なんだしさぁ、お父さ……おい親父、何だよ、なんで息子にそんなこと言うんだよ。

僕が言ったら怒ることを怒りながら言うんじゃねぇよ!!!

たとえ児童でも許されないのが「児童ポルノ禁止法」だなんて……。


ということは……


僕は……


性犯罪者……。





( ↑↑↑ 部屋で押収された未公開音声 ↑↑↑ )

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