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突然、食事が飲み込めなくなった時の話#4


・騒ぎ


私が働いていた店がオープンして1年半が経とうとしていた。

これまでに辞めた社員は10人。

その中に、お局様と大きな騒ぎを起こした人がいた。

その人は私が入社する前にいたBさん。お局様と同じオープニングスタッフとして雇われた人だった。


Bさんとは一度会って話をしたことがある。

Iさんの知り合いとして来たのだ。


Bさんもまた、入社すぐからお局様からの陰湿ないじめにあっていた。

何か月も続くいじめに耐えかねたBさんは、ある日お局様と口喧嘩を始めたそうだ。

2人しかいないバックヤードで、罵倒し合う声が響いた。

それを聞いてびっくりした上司が駆けつけて、喧嘩を止めたらしい。


上司「一体なにがあったんですか?」

Bさん「お局様から聞いてください!!もうこんな所で働けません!!」


そう言ってBさんは店を出ていき、2度と戻らなかった。

Bさんの辞め方は非常識だが、そこまで追い込んだのは間違いなくお局様と取り巻きたちなのだ。


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・上司


はっきり言って、上司はポンコツだった。

店の問題から目を背けていた。

普段から人の目を見て話さない人なのでお察しだ。


上司は、実力で上がった人ではなく、親の七光りで上がった人だった。


最近、お店のレビューを見たが、お局様の体系的な特徴の従業員のクレームのオンパレードとなっている。これはサクラではなく、お客様からの声なのだ。

そしてその中に、上司へのクレームを何個かあった。


お客様はしっかり見ている。その通りだなと思えるクレームでいっぱいなのだ。


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・飲み込みにくくなってからの変化


ある日突然、食事が飲み込めなくなって、4か月が過ぎようとしていた。

私の体重は10kg以上減り、スマートになっていった。

症状としては、大きな薬を飲むときに身構えてしまう感覚で飲み込む準備をしてしまい、上手く飲み込めず詰まりそうになるのだ。

飲み物は、これまでよりも飲み込みにくいが、詰まることはない。

食道がんなどだと、徐々に飲み込みにくくなり、良くなることはないそうだ。

私は、主治医から漢方薬をもらって飲んでいた。


半夏厚朴湯。ツムラの16番


のどの違和感がある人に処方される漢方薬だ。

長期間飲むものではないようだが、主治医は大丈夫だよというので、もう2年ほど飲用している。

のどの異物感や嚥下障害にも効くらしい。

そして何よりも、心を落ち着かせてくれる成分もある。

今の私にもってこいの漢方薬である。


10kg以上痩せて、体重は40kg台になった。

これまで着ていた服が全く合わなくなった。

私は少し・・・いや、かなり嬉しかった。

私の場合、30歳をすぎると中々痩せることも難しい体質になっていたからだ。


飲み込みにくいから、ひとくちのご飯を100回は噛んだ。

口の中のご飯は重湯のようになった。

それでも詰まりながら飲み込んだ。

お茶碗1杯のお粥を1時間半かけて食べていたのだ。


お局様からのストレスはかなりのものだった。

自分では平気だと思っていた。

しかし、Iさんも鬱病になった社員の彼女ももう退職してしまった。

新人さんは入っては辞めるを数人繰り返していた。

オープン1年半で10人が辞めた。

11人目は私だ。


これ以上お局様と一緒に働いていたら死ぬな。

そう思っていた矢先、お局様と私が同じ商品の担当者となった。



私は退職を決意した。


つづく

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