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【6】漫画に出てくる能力の考え方を考えてみる

こんにちは
皆さんは漫画読んでますか?
漫画読んでたらよくあると思います
「能力漫画」
なんの変哲もない普通の人間だけど常人にはない特殊能力をもっている。

「スタンド」「念能力」「個性」「呪力」

作中用語だとこんな感じで言われてますね。

で、能力ってのは何でもありにするとストーリーを崩壊させます。「その能力さえあれば全部解決するじゃん。」となるわけです。誰も勝てない能力というのは物語をつまらなくしてしまう。なのでどの漫画でも能力ってのには制約を設けるのが普通です。何でもは出来ないわけですね。

仮にそんなトンデモ能力者が出てきたとしても、大抵は途中で封印されたり退場されたりします。強すぎる能力は作者にも扱いきれないのですね。五条悟とかフーゴとか。五条悟はよ出てこい。

(出典:呪術廻戦11巻から)

ということで漫画家が物語を面白くするために能力設定と制約はどうやって設けるのかを考えてみようかなと思います。

今回はよくある「瞬間移動(テレポート)」とかにしますか。テレポートする原理にもよりますが制約なしのテレポート能力だとどうなるんだろ。世界中宇宙中どこでも行き放題でクールタイムもラグもない。他物質までテレポートさせられる場合、敵を危険地帯に落とせるしなんでも取り寄せることができるでしょう。しかし、そんな万能な能力であることは少ないですよね。

瞬間移動能力にはパターンがあります。

・A地点とB地点を門で繋ぐ
・A地点とB地点を座標で入れ替える
・A地点とB地点の移動時間を0秒にする

【A地点とB地点を門で繋ぐ】
APEXの「レイス」、ヒロアカの「黒霧」、ポケモンの「フーパ」、妖怪ウォッチ「うんがい鏡」。
能力者というよりはアイテムの方が多いかも。ドラえもんのどこでもドアや通り抜けフープなど道具や施設として自然にあるパターンも多い。

【A地点とB地点を座標で入れ替える】
とある「白井黒子」、仮面ライダーWの「ゾーンドーパント」、ジョジョ7部の「チョコレート・ディスコ」。エスパー魔美「佐倉魔美」、ワンピースの「トラファルガー・ロー」もこれに近いんじゃないかな。いやテレポートとアポートを組み合わせてる複合能力と考えてもいいかも。

【A地点とB地点の移動時間を0秒にする】
ジョジョ5部「キングクリムゾン」、ワートリの「テレポーター」とか。正直あげたらキリがない。

あとは単純に移動手段や技術としてテレポートはフィクションの世界で普遍的な能力ですよね。戦闘だけではない。むしろ移動手段がメインですらある。



じゃあ、実際に制約を考えてみます。
今回はA地点とB地点の移動時間を0にするパターンにしてみます。

まずは、瞬間移動範囲をよくある目線の先のみにしてみます。これで目潰しや目の前に障害がある場合の瞬間移動が不可能になります。次に転送できる存在を自分自身だけにします。目線の先の物を動かせてもいいのですがなんかズルい気がする。そして能力のクールタイムを設けます。うーん10秒とか
………ん?これって………………


困った…
この時点でつまらない能力になってしまった…


キャラクターは能力だけで決まる物じゃないけどこれは既につまらない…コイツでストーリー書ける気がしない………能力ってあくまで物語の舞台装置なのでこれだと面白くないな…

この辺りで能力と能力を合わせた複合能力を生み出して新しい能力を考えた方が面白そうだなと思い始めました。そこで瞬間移動と分身能力を合わせた複合能力を考えてみました。

まず、目線の先にテレポートできます。しかし、移動する前の地点に瞬間移動する前の自分のコピーが残留するという能力です。

なんか安直すぎる気もしてきた。

クールタイムをコピーの死亡もしくは消滅にすることでクールタイムの制約を自然に与えられるだけでなく、キャラクター性に深みを与えられる気がします。それかコピーは時間制限で自然消滅するとかにしてコピー視点の思考を描くのも面白そうです。この能力を使うと同じ人間が2人いるという奇妙な状況になるので、読者に双子設定としてミスリードを与えるのも面白そうですね。懸念点は、オリジナルとコピーが存在していてオリジナルが死亡した場合コピーも消滅するのかということです。これは作者次第かなとは思いますが。RPGみたいにコピーオリジナル2人同時に倒さないと死なない敵みたいなのもありかも。

これならストーリーを展開しやすく強すぎない能力だといえるのではないでしょうか。


今回の記事は僕の昔のツイートした内容を元にして書きました。
普段からこんなことばかり考えてます。

小説家や漫画家はこういうのを無数に考えていると思うと凄いなぁ。
あと、既にこういうキャラが居たら教えてください。僕は認知してないので。



おわり






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