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森や木材と調和したライフスタイルの再発見に向けて②皮剥き間伐材での挑戦

日本の国土の67%、およそ3分の2が森林で占められています。
林業従事者が数を減らし、中山間地域の過疎化が進む中、山の手入れもままならず、荒れ放題になってしまっている人工林は少なくありません。

一度、人間の手が入った森林は、手入れをし続けなければ維持できないと言われます。
自然林・原生林と違い、杉・檜などの数少ない植物で構成される森林は自然環境の中で弱点を抱える存在となります。

山の手入れ、と言っても、経験のない一般の人にとっては非常に難しく危険な行為です。
そんな中で、一般の人にも取り組みやすい間伐の手法として「皮剥き間伐」が挙げられます。
間伐の対象となる木の樹皮を剥き、立ち枯れさせる手法です。

人が滅多に入ることのない山林と明確に解っている場合には、そのまま、自然に倒木させることもあるようですが、危険が伴うので、一定期間後には、伐採するのが望ましいでしょう(環境や目的によって適切な方法は様々かと考えます)

今回、お客様の特別なオーダーをいただき、皮剥き間伐した木材を利用し、キットガレージ「木のこころ」の製作をスタート致しました。

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皮剥き間伐の実施から3年余り。伐倒を依頼した、常陸太田市里美地区で夫婦2人3脚で小規模林業を営むLittle Free Foresters
奥さんは3年前に、実際にこの皮剥き間伐に参加していました。

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現実問題として、皮剥き間伐材が製品に使用できるか否かは、立ち枯れの期間や、その間の自然環境によっても左右されます。

傷んでしまい、芯に近い部分しか使えない、という事実も否めません。

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一本ずつ、職人の手によって、板に製材されます。
間伐材は、どうしても活用の効率としては良くない、という事実もあります。

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皮剥きの実施から3年の月日を経て、効率・採算といった価値観だけではなく、多くの年月と人の手をかけた間伐材で、キットガレージ「木のこころ」を手掛けられることを、非常に誇らしく、大切に取り組んでおります。

一般オーダーのキットガレージ「木のこころ」
https://washinkaden.shop/





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