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山里舎「山のcafe sasahara」様 × 和眞嘉傳 SDGs協力事業②皮剥き間伐の実施

和眞嘉傳ではSDGs事業の1つとして、他社様の継続可能な商品・サービス開発の支援を実施しております。
その一環として、林業だけでない山づくりや山の活用のお手伝いも行なっております。

手付かずになってしまった人工林の山林を手入れし、地域の役に立てたいと、山のcafe sasahara運営されている山里舎様との打ち合わせを重ね(参考:打ち合わせ・フィールドワークの模様)昨日2021年8月30日、地域の山主さんや、ひたちなか市で「きらめ樹」で森を守り地球の環境保全活動をされている「きらめ樹常陸」様の技術協力を得て、「みんなでつくる森プロジェクト」として、きらめ樹手法での皮剥き間伐を実施致しました。

「みんなでつくる森プロジェクト」の模様をYouTubeでみる

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プロジェクトは、大切な仲間たちの協力をいただいて、第一歩を踏み出しました。ありがとうございます…!

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「みんなでつくる森プロジェクト」は、自分や仲間たちで山の手入れを行い徐々に広葉樹を育て、ゆくゆくは人の手を必要としない森に成長させながら、間伐材を利用し、環境を守りながら、材を活用し、環境をよくし、地域を豊かにしていく試みです。

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間伐は、林業の特殊な機械と技術が必要とされていますが、皮剥き間伐は一般の方にも実践可能な手法です。
間伐が必要な森で一定の面積に対し、適切な本数の木を残して、樹皮を剥くことで立ち枯れさせ、およそ1年後、乾燥したところで切り倒します。
切り倒すまで時間がかかる手法ですが、乾燥させた状態で木を切ることで、生木の伐倒と比較しても切り倒しやすく、運び出しやすい状態となります。
また、木材は天然乾燥となり、木本来の香りや質感を楽しめる材となります。(※ 立ち枯らししている間の環境によって、材の状態は変動しますので、この限りではありません)

今回は、皮剥き間伐の皮剥きの段階を実施しました。
皮剥き間伐の手法を広く知っていただくためにお客様を募りたいところでしたが、今回の実施は、コロナの感染拡大を懸念し、関係者のみでの開催となりました。

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きらめ樹手法による皮剥き間伐の手法説明(解説:きらめ樹常陸 様)

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木の樹皮に鎌で切り目を入れ、そこに竹ベラを差し込み、木槌で叩いて皮をぐるりと剥いで行きます。

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ぐるりと剥いだら、みんなで樹皮を掴んで一斉に、一緒のペースで剥きます。

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綺麗に剥けると気持ちいいです!

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剥いた樹皮は、虫や微生物などの分解者によって分解され、栄養になるよう残された樹木の根本に積み置きます。

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皮剥き間伐を行った区画。白っぽい樹が皮剥きされた樹木です。

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このように広く樹皮を剥くことで、立ち枯れさせる期間、虫の侵食を防ぎ、皮剥き間伐材としての活用を実現することが可能になります。

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過密な状況で地面に光が届かなくなった人工林。
立ち枯らしの期間中から、皮剥きされた木の葉が枯れ、落ちることによって光が差し込み、これまで成長を阻まれていた広葉樹が育ち始めるのだとか。

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これから1年、森の経過を見守って行きたいと思います。

1年後、皮剥きした木を伐採し、材として活用して参ります。
どうぞ、お楽しみに。

皮剥き間伐材を使用した製品(特別オーダー品)の記事はこちらから。
森や木材と調和したライフスタイルの再発見に向けて②皮剥き間伐材での挑戦
森や木材と調和したライフスタイルの再発見に向けて③山林との付き合い方

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