見出し画像

妬みのコントロールと付き合い方

本日は「妬みのコントロールと付き合い方」というテーマでお話ししようと思います。「妬み」は結構難しいんですよね。


僕らはあまり妬みという言葉を語らないんですよ。精神科医はあまり語らないなと思いますね。

色々な精神病理の中心にあるんだけれど、語ることがはばかられているというか。
恐ろしくて僕らは語ることができないんですね。
きついんだよね、これを語るのは。

まず医師というのは妬みの対象だよね。

対象でもあるのと同時に、診察の場に持ち込んでしまうと色々なものが破綻してしまう可能性があるということでもある。

だから妬みの対象なんだよね。社会においても。
それを自分たちから「そうだよね」と言うと問題があるじゃないですか。
そこを空気を読まずに言うのが益田のスタイルですけど、まあそういうもんなのですよね。

ただ、僕らは僕らで妬みます。自分たちよりもお金持ちになった人たち、同級生でね。医者はそうなんですよ。妬むんですよね。

同級生が出世したとか教授になったとかも妬むし、言ってしまえば受験の時に自分より成績が悪かった奴が企業へ行ってお金持ちになったというと、またこれも僕の中の妬みが出てますけど。

負けず嫌いだから故に妬みとかそういうのがあったりします。
負けず嫌いじゃないと医学部なんか入れないんですよ。入れないですよ。

だからある意味才能だけで受かっちゃいましたと言ってますけど、そんなことはなくてめちゃくちゃ負けず嫌いで勉強してきた人たちなので、すっごい妬むんですよね。

そういう存在なので。自分たちの弱さも扱わなきゃいけないから結構言いにくかったりする。

■人間は憧れる

人間というのは、精神分析の世界での話にはなるんですけど、憧れるんですね。憧れる。

昔は父親、母親に憧れる。憧れるから真似るんですよね。これが学びなんですよ。
真似る、学びになる。

これが成長なんですよね。
そして真似ることで、諦める。その人になりたいと思うんだけど、どこかで諦めて自分の道を行くという成長と諦め。

こういうことが起きます。
僕らはミラーニューロンというものがあるので、何かすごくこう対象に対して、憧れることで成長していくというのがあります。

だから、子供を見ていても思いますけど、どうでもいいものに対して嫉妬したりとかずるいとか言ったり、兄弟げんかしたりとか、何かそういうのですよね。

その中で何か争うから、それが成長になったりするし、争う中で諦めを覚えたりするというのがまああります。

妬みと同化と真似るはどうやって区別するのと言うと、結構難しいんですよね。
うまく言えないんですけど。

嫉妬するとか憧れるが故に成長していく。このどこからが健康的な妬みでどこからが不健康な、病的な妬みかというのは、説明するのは結構難しかったりします。ただそれだけと言えばそれだけの話ですけどね。

■憧れと攻撃性

相手に憧れるということは、物理学みたいなことが起きるんですよ。
強く憧れるということが、同時にこれと同じだけ自分に返ってくるんですよね。
これが時に攻撃性として理解されることがある。

自分が本当は憧れている嫉妬しているのにもかかわらず、嫉妬しているという事実は忘れ去られて、攻撃されている、バカにされているという風な見え方をすることもあります。

あとはナルシシズム。

自分の中のこうナルシシズムが大きければ大きいほど、自分は素晴らしいんだと思いたければ思いたいほど、対象がいることで妬んでしまうし、妬みは攻撃性に変わるということですよね。

そういうことが起きます。だから何て言うんだろうね、身近にいればいるほど妬んでしまうし、真似たくなればなるほど妬んでしまうというのが人間はあるなと思います。

■妬みのコントロール

妬みのコントロールはどうしたらいいのか。

何で腹が立っているのだろう、何で悲しんでいる、何で自分のことをこんなにダメなやつと思ってしまうんだろうという時に、掘り下げていくと、これは妬みだったということに気付く。

気付いた上で、じゃあ自分のどこが足りないんだろうとか、どういう要素がストレスなんだろうということをもう一回分解していく作業になります。

妬みの原因は、例えば人間関係が下手だから相手を妬んでしまう、自分が出世していないから妬んでしまう、仕事ができてないからできるやつを妬んでしまう、お金を自分は彼ほど稼いでないから、持ってないから妬んでしまう。何でもいいんですよ。

色々な意味でそういうところを一個一個分解していき、一個一個解決していくということになっていきます。

■相手の妬み

今度は逆に、相手の妬みにどうやって対応していくのかということになります。

人間の社会は羊の社会と言ったりしますけど、皆が1日の中で何回も妬んだり妬まれたりを繰り返してるんですね。この中でぐちゃぐちゃぐるぐるとしています。

出る杭は打たれるとか隣の芝は青いなど色々なことを言われたりしますけど、能ある鷹は爪を隠すとかね、色々な言葉があります。

だからできるだけ目立たないというのが妬まれない特徴でもあるし、自分の弱みを見せて、私は弱い人間ですよと相手に見せるということが、羊の群れの中で生きる時にはそれが得策ということにはなりますよね。

でも大事なのは、妬まれている時に妬まれているなと気づき、相手に気付いているぞとバレると相手を傷つけることにもなるので、攻撃性に転じるので、気付かないフリをしつつ、妬みの対象をかわすことになるんですけど、かなり応用編という感じにはなります。

精神医学というのは、前半はこのセルフケアなんですよ。自分の妬みというものをどうケアしていくのか、コントロールしていくのかが前半戦。

後半戦は組み合わせの問題。
相手の妬みとどう付き合っていくのかが後半戦となります。

でも、こういう自分の中の妬みに気付けば、相手の妬みのコントロールをしやすいので、そういうことになります。今回は妬みのコントロールと付き合い方というテーマでお話ししました。

■本日の宿題

宿題は、自分の中の弱さとか、妬みについて語ってみてください。
妬まれた時の対応法ももし良かったらコメントをいただけると、良いディスカッションになるのかなと思います。

【取材対応。テレビや雑誌、Webメディアの人へ】
気軽にご相談ください
toiawase@wasedamental.com

▼オンライン自助会/家族会の入会方法はこちら
https://crimson-panda-f74.notion.site/db1a847cd9da46759f3ee14c00d80995
▼iPhone(Safari)からのメンバーシップ登録方法
https://youtu.be/_49prDk9fQw?si=BMjBO1CyXlhq7BaI
▼iPhone(Google Chrome)からのメンバーシップ登録方法
https://youtu.be/38zE3uwcPgg?si=XE2GJ8hWI-ATjjGe

オンライン自助会について不明点・疑問点等ございましたら、
こちらからお問い合わせください。
運営スタッフより、返信いたします。
onlineselfhelpsociety@gmail.com

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?