見出し画像

「一瞬は永遠」 4年・金田拓海

「永遠は一瞬で、一瞬は永遠である。」


昨年の関東リーグの優勝が決まったあの瞬間。

あの観客席からの歓声、みんなが泣き崩れる姿、みんなが抱き合う姿、みんなで歌った紺碧の空。

素晴らしい光景だった。

ずっとそんな光景を観ていたい。感じていたい。

でも、そんなことはできない。
時間は過ぎ去っていくから。

しかし、自分はあの一瞬の光景を永遠に忘れることはない。

確かにあの一瞬が永遠となった。

画像1


サッカーというスポーツは一瞬で勝敗が決まる。

一瞬のチャンスを仕留められるか。
そのチャンスを逃すのか。

一瞬の相手の隙をつけるか。
一瞬の隙を相手につかれてしまうのか。

一瞬が勝敗を分ける。
そしてそんな一瞬が永遠に語られる結果となり、永遠に後悔することになる。


今年は一瞬の勝負に負けた。

自分に訪れるチャンス。
そのチャンスを決めることができない。

1つのスローイン。
足が止まる。その隙をつかれて失点。

1つのフリーキック。
準備している間にシュートを打たれて失点。

キーパーとディフェンダー。
どちらがボールを触るのか。迷っている間に相手に触られて失点。

1つの集中力を欠いた不用意なパスミス。
その隙をつかれて失点。

サッカーは90分。

しかし、勝負が決まるのはその一瞬だと感じた。


それは人生も同じだ。

一瞬が人生を変え、

その一瞬が永遠になる。

一瞬を大切に出来ない、
一瞬を頑張れない人間が目標や夢を叶えることはない。

人間は弱い生き物で、楽な道を選びたがる。

強い意志を持ち、
一瞬を大切に出来る人間が誰も見たことない景色を見ることが出来るのだろう。
その景色は自分で作り出すものなのだろう。

目標や夢があった自分は
そんな一瞬にこの大学生活でこだわれていたのか。一瞬を大切に出来ただろうか。


大学1年

怪我をして早稲田にきた。
リハビリに専念させてくれるような環境はなく、求められるものから逃げた。

なんのためにこんなことするんだろう。と思うことがたくさんあった。
そんな疑問を持ちながら、適当にこなした。

復帰してからも何も楽しくなかった。
高校の時とはかけ離れたサッカー。
違うスポーツをしているのかなとまで思った。

なんでフリーなのに前にボールを蹴ってしまうんだろう。
ボランチをしている自分の空中をボールが飛んでいくだけ。
味方の選手からのパスが足元にくるなんて90分のうち数回あるかどうか、あとはセカンドボールを自分で拾うしかなかった。

そんなサッカーを受け入れることが出来なかった自分は
スタッフから試合前に
「今日はちゃんと前にボールを蹴ってくれよ」
とまで言われたことがあった。

もう終わったと思った。
こんなのサッカーじゃないと思った。

何も自分で変えようとせず、環境だけのせいにし、その1年はなんとなく適当に過ごした。


大学2年

だんだんと生活にもサッカーにも慣れてきた。

1年の時に感じた疑問さえもなくなり、訳も分からずやってることが当たり前なことになった。

サッカーも楽しいという感情を持ってするものではないという認識に変わり、試合にも少しずつ出られるようになったから、みんながやってることを同じように頑張った。

何のために、
誰のためにサッカーをしていたのだろうか。

誤魔化しながらのサッカーをしていると、身体がとうとうおかしくなった。悲鳴をあげた。
身体だけは正直だった。

大好きなはずのサッカーが出来なくなった。
身体がサッカーをさせてくれなかった。
練習が始まると、試合が始まると、吐き気が止まらなくなった。

そしてサッカーが出来ない自分を責めた。
ここで逃げたら永遠にサッカーが出来ないのではないだろうか。
余計に自分を苦しめた。

夏からの半年間、まともにサッカーが出来た日はなかった。

こんな苦しい日々はもう二度とないと思う。

そんな状況をまたア式蹴球部のせいにした。
自分からなにもしようとせずに、環境のせいにした。

全て自分次第だって頭の中では分かっていたのに。
適当にみんながやってることを同じようにやってた自分が悪いのに。
楽な道に逃げただけなのに。


大学3年

もう周りのこととか、チームがどういうことをしてるとか考えるのをやめた。

自分がやりたいことをやろうと決心した。

自分が楽しむために何をしようか、自分の目標を達成するために何をしたらいいだろうか。

そう考えるとサッカーも楽に出来るようになった。

リーグ戦20試合に先発出場し、関東リーグを優勝した。

自分のためにすることが、チームのためになることを知った。

3年の終わりには、チームのためにプレーする喜び、楽しさというものも知った。

しかし、この1年は自分がなにかをしたわけではなく、4年生や周りの人たちにやりやすい環境をつくってもらっていただけだった。


大学4年

もう終わりに近付いている。

結果が出ない。

何をすればいいのか。

求められるもののギャップ。

そして自分を見失ったこともあった。

コンディションも上がらない。
思い通りに身体が動いてくれない。

調子が良い時は誰でもできる。
調子が悪い時に何が出来たのか。

本当に弱い人間だと痛感させられた。

自分を信じることが出来なかった。

結果だけにとらわれずに自分に出来ることを本気で取り組めばいいのに。

自分は自分なんだ。

人から無理と言われようが、
否定されようが、
それを決めるのは自分なのに。

これまでの大学生活で学んだことさえも忘れていた。

そんな簡単なことさえも出来ない時もあった。

でももう迷うことはないし、悩んだ時間というのは決して無駄ではなかった。



大学生活を振り返れば振り返るほど、弱さが見えた。

自分は弱い人間で

時に自分を見失い、

楽な道を進んできた。

一瞬の判断、行動、言動

それらの積み重ねが今の自分を作っている。

時間というのは、誰にでも同じだけある。

何か行動しても、それを諦めてやらなくても。

同じことをするにしても、

適当にこなすのか、自分の目標のために考えながらするのか。

どんな過ごし方をしても

時間は過ぎ去っていく。

もう二度と訪れることはないその一瞬一瞬

その一瞬を大切に出来るか。

弱い自分に打ち勝てるか。

自分を信じられるか。


強い人間というのは、

一瞬一瞬を大切に出来る人。
自分に打ち勝てる人。
自分を信じられる人。

だと思う。


もう迷いません。

そんな強い人間に自分はなります。

まだまだ人生は続きます。

これからの金田拓海に期待してください。


そして、

長い人生の中で
一瞬とも言える早稲田大学で過ごした4年間を永遠に忘れません。
こんな経験を出来たのは世界で自分だけです。
苦しくて、そして本当に楽しかったです。
ありがとうございました。


11月23日(土)
関東大学サッカーリーグ最終節
vs専修大学
@早稲田大学東伏見サッカー場

画像2


絶対に勝利し、残留を成し遂げ、早稲田の歴史を変えてみせます。
90分という一瞬の時間です。
そんな一瞬の時間が歴史を変えます。
見に来てくれた皆様の、記憶に永遠に残る試合をします。
是非見に来てください。

画像3


一瞬を大切に。
一瞬が永遠となるから。


金田 拓海(かねだ たくみ)
学年:4年
学部:社会科学部
経歴:ヴィッセル神戸U-15(神戸市立本山中学校)→ヴィッセル神戸U-18(神戸学院大学附属高校)
この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?
気軽にクリエイターの支援と、記事のオススメができます!
29
「日本をリードする存在になる」というビジョンのもと日々活動する部員の「心の内」を明かしていきます。

こちらでもピックアップされています

部員ブログリレー2019
部員ブログリレー2019
  • 97本
コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。