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『「仮面浪人説話集」(生方聖己とされる)』 第11章




もう今回は魔王とか悪魔とか天使とかしょーもないのは無しで話す。
とりあえずひたすら書く。


この時期の進度について

ちょうどセンター試験本番まで2週間となったところであろうか、一般の対策をしながら、 センター対策を本格的に始めた。
1年前に立てた計画では早くて2ヶ月、遅くても1ヶ月前には始める予定であったのだが、ただでさえ予定通り動くのが苦手から生じる嫌いな上に(いつかは予定を立ててそれ通りに動くことを好きになる気がしてならない)、いろいろなハプニングもあったのでこの時期になってしまった。
それでも自分の計算では、本番前には英語・国語ともに過去問25年分を解き終える予定であった(最初はセンターの赤本や黒本も3周ずつ取り組もうと思ったが、あの解説の感じでは3周やっても新しく得れるものが少ないうえに、自分も分かる問題がほとんどであったので、間違えたところだけをやればいい、と思ったので慣らすことを第一目標に取り組むことを決意)。


この時期の心配事は2つ。

1つは古文・漢文のできがいまいちであったこと。古典はマック延長戦のおかげで順調に早稲田ルートまで終わっていたのだが、センター試験特有の古典にかなり苦戦していて、センターにしては難関大学に負けないくらい難しい年もあった。
特に、物語が出てきたときはヤバい。だって主語がめっちゃ省略されてるから。「なんで今藤原道綱出てきてるんだよ」「逆になんで急に道綱の母出てきてるんだよ」。センスがない。センスのなさを埋め合わせるだけの時間も足りない。こんな感じで古典が自分の身体に合ってないことも半年かけて理解できたので、もうある程度割り切っていた。まずは物語が出ないことを本気で祈る。物語が出た時はどうにか気合で30点は取る。それ以外なら45点は取る。

問題は漢文だった。漢文を始めたのは、今まで後回しにしていたせいで3週間前。本番まで1ヶ月ちょっとというところでようやく始めた。始めたというより、取り掛かることができた。漢文の必要参考書は他に比べて圧倒的に少なかったため、無事にルートは本番2週間前には終えることができた。文法から必要最低限の単語、実際の文まで一通りやった。文法なんかはほとんど古典と同じであったのですぐにいけた。ただ、なんかいまいちしっくりこなかった。情けなくも、センター試験2週間前にして実は未だにセンター漢文を本気で解いたことがなかった。形式は模試を受けていたのでなんとなく分かっていたが、なんせ本格的に取り掛かれたのが最後の模試の1週間前であったので、模試で本番さながらに受けることができなかった。
前にも言ったが、最後の模試の漢文は散々なものであったのだが、これはやってないからできないのであって、ルートを完成させるであろう1ヶ月後には完璧にこなせている自分がいる、と自信のある根拠をもって確信していた。だって今まで(古典は例外、あれはだめだ)現代文も小説も英語もできるようになったから(日本史の流れも例外、あれは天性のもの)。

あともう1つ、おまけの根拠を。受験漢文界の巷の噂に「漢文は1ヶ月あればできるようになりますよ。特にセンターは点取り分野です。」 というものが流行していてそれを信じてる自分がしっかりと存在していた。


なんかデジャブ・・・⇐???


そう、古典で聞いたな。古典で痛い目たんじゃないのか、と思ったかもしれないが、その時の自分は「漢文は古文と違う」と思っていた。というより、そう思わざるを得なかった。
10月・11月の時点で「古文、全然1ヶ月じゃ終わらないじゃん。誰だよ古文は1ヶ月あればいけるって言ったの。どんだけそいつ才能あるんだよ。1ヶ月丸々古典しかしてないやつ説。俺は相当古典の才能無い説。シンプルに勉強時間足りない説。ン、てことは漢文も1ヶ月じゃ無理なんじゃないか。漢文と同じルーツを持つ古文でこんなかかってんだから、いくら量が少ないから といって・・・」みたいな感じの見るも恐ろしい考えがすでによぎっていた。
かといって、 漢文を予定より早く取り掛かろうなんてことができるはずもなかった。そんな調子で最後の模試もほぼ手付かずで受けていた。

そして、いつしか自分の中でその噂は事実となっていた。
成人式マジックならぬ、“追い込まれた受験生マジック”である。


そんな感じで何とか順調にルートを終わらせ迎えた2週間前。
なんかしっくりこなかった。

それは・・・





第12章へと続く…

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