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「わせコマ1万ダウンロードの達成に隠された、地道な努力(後編)」熊谷豪晃さん_早稲田生インタビュー#048

前編に引き続き、早稲田大学の総合情報アプリ「わせコマ」を開発した熊谷豪晃(くまがい たけあき)さんにインタビューしました。
前編はこちら

わせコマについて、詳しくはこちらから☟
わせコマ公式HP

後編では、アプリ開発の裏側や熊谷さんの普段の生活について深掘りしました!

ーーー「始まりは『あったらいいな。』」ーーー

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熊谷さん:もうひとつは1番最初に思ったことで、サービスって何でもスタートは「こういうのあったらいいな」っていう、ちょっと妄想みたいなところがあるじゃないですか。で、実行して、失敗することもあれば成功することもあるし。

立石:そうですね(^^)

熊谷さん:今、他にもサービスを提案してますけど、やっぱりつぶれているものもあるんですよ。そういう面では、「成功するのと失敗するのとで、考え方とかにそんなに大きな間違いはなかった」ということは確かですね。

立石:確かに「あったらいいな」と思っても、自分じゃなくて「誰かが作ってくれたらいいな~」とか思っちゃうから、そこの差なんだなって凄い感じました。

熊谷さん:いろいろ踏み出すには割とハードルがありますからね。これめっちゃいいじゃんと思っても、面倒くさくてやる気失せる時もあれば、気づいたら似たようなサービスが出てきたっていうのもあるし。

立石:似たようなサービスが出てきたっていうのは例えばどんなサービスですか?

熊谷さん:自転車のレンタサイクルあるじゃないですか。

立石:あ、ありますね。あれ旅先とかで便利だな~って思います!

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↑今では一般的なレンタサイクルのサービス

熊谷さん:自分がまだ小学生くらいの時なんですけど、駅と家が遠かったので「そういうのあったらいいな」って考えてて。

立石:そんな小さい時から!笑

熊谷さん:でも別にお金もないし、そこまでやる気もなかったので。ブームになったときに「あーもうやるかやらないかなんだな」って思いました。悔しさもあったけど、やんなきゃわかんないんだなって思ったので、アプリのサービスを思いついた時は、今言ったことを思い返して「とりあえずやってみよう」みたいな。いい意味で思考が停止していましたね(笑)

立石:それが良い結果に(笑)

熊谷さん:アプリは元手がかからなかったという点ですごくいい形だったなっていうふうに思いますね。それから、一緒にやっている彼の支えもすごく大きいです。彼は対等に接してくれるので、仕事もしやすかったから上手くいきました。

立石:その人はどこでどういう経緯で知り合ったんですか?

熊谷さん:わせコマが企画段階だった時に、企画書を手書きでメモしてそのまま早稲田の情報企画部にメールで送ったんです。

熊谷さん:行動力すごいですね!

熊谷さん:大学側はリスクや責任を負いたくないので公式では認めてくれないですし、その気持ちもわかるので、当然だなと思ったんですけど。でもそこで「理工にアプリ作れる子いるらしいよ。」ってたまたま噂で聞いて(笑)

立石:へ~!

熊谷さん:それから名前を聞いてTwitterでアカウントを見つけて、「ちょっと会いたいです」って連絡したんです。そしたら会ってくれたので、企画書見せて熱意を伝えてたらすごい優しい方で「いいですよ、一緒にやりましょう。」って。

立石:まっすぐな姿勢が伝わったんですね!

熊谷さん:時間割のアプリの骨組みはもともと作ってくれていたので、これに肉付けしていけば自分の考えている良いサービスになるだろうと思って。その時断られていたら今はないですから、本当に感謝です。

立石:そうなんですね…ほんとに良い出会いができたんですね(^^)

ーーー「肉体労働を知るために」ーーー

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立石:先ほど清掃のアルバイトをしているとおっしゃっていましたが、いつから始めたんですか?

熊谷さん:去年の9月頃だったかな…

立石:何がきっかけだったんですか?

熊谷さん:時給を重視したというよりは、 1回肉体労働がどれぐらいのものなのかっていうのを知ろうと思って。部活やってたんである程度きつい環境というのはわかるんですけど、いざその現場というのはどういうものなんだろうと思って
もちろん肉体的にキツイですし、「自分が汚していないものをきれいにする」っていう面では精神的もきついんですが、単純に物を綺麗にするっていうのはいいことだと思いますし 1回やってみようっていうことで。

立石:確かに掃除ができるって人として基本的なことだけど意外と難しいし、大切なことですよね。

熊谷さん:まあ自分の部屋は散らかってますけど(笑)

立石:あれ(笑)
そのバイトを通して日常のいろんなことに気づいたり感謝できそうですね。熊谷さんは地道に努力するのが得意な風に感じました!

熊谷さん:どうだろう…自分が仮に早稲田の法学部とか入ってたら無理だったと思います(笑)法学部は物凄い勉強量なので(^^;)普通の人間だから、バランスをとりながら適度にやってます(笑)

立石:いやいやそんな(笑)

ーーー「社会に貢献できることを」ーーー

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↑ベトナムへボランティアに行った際のお写真。
熊谷さんは背が高いですね!

立石:大学生活で、これから頑張ろうと思っていることがあったら教えてください。

熊谷さん:わせコマを通してサービスの根幹とか、サービスがどうあるべきかというのは分かったしそれを元に社会に貢献できるような取り組みをしたいですね。
お金儲けしたいっていう欲が出てしまうとはおもうんですけど、欲が優先するといろいろと支障が出るのでそこは抑えようと思います。
友人に高田馬場のロータリーをきれいにする活動をしている人がいて(次回登場します!)、彼らは「今自分たちにどういう問題があって、どうすべきか」をすごくわかっているし、それを最優先して、それで最終的にお金が回ってくればいいや~ぐらいの感じで。

立石:そういう方がいるんですね!

熊谷さん:彼らは別にお金儲けをするつもりは絶対無いですし、それくらい純粋な心でやっているんです。なんかそういう姿をみていると、「自分はこういう側に行きたいな」って。ボランティア精神とか、正義感とか…そういうものが欲しいと思って。
こういう方は多分何をしても成功すると思うんです、絶対に。純粋性を保てば成功するだろうと…もしかすると彼らは別に成功を念頭に置いてないかもしれないですけど。
そういったことを自分の信念として持って、残りの大学生活を終えて社会人になりたいなという風に思いますね。

立石:素敵ですね。ちゃんと自分の根っこにしっかりしたものがあって、しかもまわりの人の良いところに気づけるってなかなかできないと思います!
相手が純粋な心を持っていて、接する中で垣間そういうのが見えたらその人をすごく信頼したくなりますよね。

熊谷さん:そうですね。そうやってついて回ってくることだと思います。お金儲けが100%悪だと言い切れないけれど、まあどうお金を儲けるかってことにもよりますよね。
わせコマは1万ダウンロード達成して5ヶ月ぐらい経ってるけど、まだそこに浸って抜け出せていないっていうのがあるので、そこから抜け出して今後は後輩にもちゃんと引き継ぎたいし、またゼロから違うことをやってみようかなとも思ってます。

立石:ありがとうございます。この経験から得たサービスのこととかって、今後本当いろんなことに使えそうですね。

ーーー「大学の全ての教室を回って作り出した機能」ーーー

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立石:次の質問です。早稲田大学や高田馬場でオススメの場所ってありますか?

熊谷さん:打ち合わせする時に使う場所があるんですけど。どうやって見つけたかというと、アプリの機能にある、キャンパスの「空き教室検索」を作るときに見つけて。
あれ実は、早稲田大学の全部の教室を歩いて回って作ったんですよ。

立石:ええ!

熊谷さん:その時に 1個、誰も来ないけど1日中居られるとこを見つけて。そこが凄くいいので、キャンパス入れなくなるまでずっとそこで打ち合わせしました。大声で喋っても良いし、話も聞かれないし時間も気にしなくていいし…文キャンなんですけど、戸山アリーナのどこかです(笑)

立石:あ、どこかで(笑)秘密ですね(^^)
自分で歩き回ったからこそ見つけた場所ですもんね。その「空き教室検索」って全部自分で回ってたんですか?すごいですね…。

熊谷さん:例えば3号館だったら、14階建てとかだったんですけどまず1階には101~103ってあるじゃないですか。それを全部記録して行きました。
早稲田にはキャンパス内の見取り図が ないので、1個1個歩き回って教室の存在を確かめないといけないんですよ。
1個1個目で確かめなかったら、「実は空き時間には面談で使われていた」とか不手際が起きかねないので、 「この教室は使える、この教室は使えない」って確かめましたね。

立石:そういう事態にもちゃんと注意を払ったんですね。徹底してますね!

ーーー「自ら自立の道へ。」ーーー

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↑ピン写をお願いした際に頂いたお写真。
入ったらだめな所に入ったそうです(笑笑)

立石:では次の質問です。出身は東京だそうですが、今は1人暮らしですか?

熊谷さん:そうですね。親に面倒見てもらう年ではないと思ったこともあって。アルバイトで毎月12~15万働いているんですが、別に15万全部遊びに費やすわけじゃないんです。自分の身の回りの生活を自分でやらないといけないから、というわけで(笑)

熊谷さん:えー、自分でやりくりしているなんてえらいですね!!確かに掃除とか料理とかって自分でやってみて初めてこう親の大変さがわかりますよね。

熊谷さん:あれを毎日やってたのは本当に素晴らしかったと思います。
その清掃のバイトを始めたのも、1人暮らしを始めたのも、アプリの開発も去年の9~10月だったので、本当にその時期は気分が高まっていたのか自分でもよくわからない時期でした(笑)

立石:ちょうどその時期のことだったんですね(^^)

立石:最後の質問です。自分の部屋のお気に入りの場所を教えてください。

熊谷さん:ベッドです。今はコロナもあって正直言って前より忙しくないので、出歩いたりもあまりしていなくて。何もないときは基本的に1日の2/3ぐらいベッドの上で過ごしてることもあります(笑)

立石:あっ、同じくです~笑笑

熊谷さん:ですよね、ベッドが1番居心地がいいですね。

立石:暇なときは何をしてますか?

熊谷さん:寝るかネットフリックス見るか(笑)

立石:あ、同じです~~(笑)
なんか安心しちゃいました(笑)

熊谷さん:それぐらいですかね。海外ドラマが好きでよく見ています。

立石:そうなんですか!オススメあとで教えてください(^^)
では、質問は以上となります。本日はありがとうございました。

熊谷さん:はい、ありがとうございました!

熊谷さんの常にまっすぐで謙虚な姿勢、そして物事や人に対する態度の1つ1つに丁寧さや感謝の心が強く感じられました。
だからこそ、わせコマの成功と信頼に繋がったのですね。
たくさんの大切なことを伝えてくださったので、本当に貴重なインタビューとなりました。ありがとうございました(^^)

インタビュアー:立石恵梨奈
構成・編集  :立石恵梨奈
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