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読んだ本「作家の口福 おかわり」

今年60冊めの本である。

表紙にあった「朝井リョウ ほか」という著者欄に惹かれて手にとった本。中身は見ていないけれど、タイトルからして「作家さんの食のエッセイを集めた本だな?」と分かる。図書館の食のエッセイの棚で見つけたのだし。

朝井リョウさんの作品は「桐島、部活やめるってよ」と「正欲」を読んだことがある。どちらも衝撃的に好きな文体で、めちゃくちゃに共感が湧く気がするのにめちゃくちゃ遠い世界に感じる読後感がたまらなく好きだ。

どちらかというと「切れ味鋭め」の印象が強い朝井リョウさんが、食をどんなふうに表現するのか興味があった。

ワクワクしながら読み始めると、あの朝井リョウが私が今朝食べたロイヤルホストのモーニングを絶賛している。ていうか、ロイヤルホスト、モーニングビュッフェをやっている店舗があるの?めっちゃ行きたい。

こんな感じで、名だたる作家さん方の食の体験が綴られる。もちろん料亭でのお話もあったけど、ずーーーっと回転寿司のことしか書いてない作家さんもいたりと、庶民的な話が多いのもおもしろい。

私が今食べたごはん、あの作家さんはどう表現するんだろう。そんなふうに思いを馳せると、目の前の食事への感覚が倍増していく。

胃袋も感受性も刺激される、素敵なエッセイ集だった。

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