初めての沖縄でホームシックになった
今年の3月に、初めてひとりで飛行機に乗って、沖縄(こちらも初上陸)に来た。
旅暮らしは、やっぱり「暮らし」だから、その土地での過ごし方がスッと肌に馴染む瞬間がある。逆に、知らない土地に対して用心深くなり、ずっと緊張がつづくときもある。
沖縄に来て、2日目。わたしはぐったり疲れていた。頭も痛い。あんなに焦がれた初めての沖縄滞在なのに、本州に帰りたくなっていた。宿は2週間分取ってるのに…。
沖縄は、わたしにとって、緊張しまうタイプの土地だったようだ。
「なんでこんな気分になっちゃってるんだろう」と振り返ってみる。一つ思い当たるのは、散歩中の景色だ。
わたしは散歩のとき、植物をよく見ている。街路樹の名前を知ろうとするし、足元の雑草も季節によって花が咲いていないか確かめる。
沖縄には、見慣れた街路樹が一つもなかった。
大きくなったガジュマルはラピュタの樹みたいに絡み合ってるし、名前もしらない濃いピンクの花が元気よく咲いているし、葉は濃い緑色で水分をたっぷり貯めてつやつやしているし。
そんな感じで沖縄の植物は全体的にめちゃくちゃ生命力がありそうで、気圧されてしまった。
建物も見慣れなかった。四角いコンクリート製の住宅で、窓は格子で覆われている。普通は鉄やプラスチックでできていそうな手すりも、模様も含めて器用にコンクリートで作られている。
調べてみると、昔は木造建築だったのが戦中に焼き尽くされ、復興時には台風に見舞われたので、コンクリート建築が多くなったそうだ。
本州では見慣れない建物たちが「沖縄に来た!」という高揚感とともに「知らない土地だ」という警戒心も連れてくる。
つまり、思った以上に沖縄の自然と文化の個性が強く、外国のように感じられて、国内旅行のノリで来たわたしはビビってしまったのだ。
(国内なのですが)
普段の旅暮らしの散歩は、新しい土地にワクワクしながらも、今までの土地との共通点を見つけて安心していく儀式だったのかもしれないなと思った。
3月の沖縄は天候も良く、気温は感謝の念が出てくるほどに暖かかった。「思ったより自分にとって未開の地」というのを実感したので、これからは外国の気分で好奇心をもって沖縄を過ごしたい。
▼旅暮らしのきっかけを書いた記事はコチラ
▼現在は京都在住。社会人大学生の日常を投稿中
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?