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何が揃ったら旅に出れるのか

人生の余白が欲しくて、仕事を辞めることにした。

そう伝えると、「そっかあ。疲れたんだね。頑張ったね。」というお声をいただくことが多い。そう言われたらその通りなんだけど、急に労働を辞めたくなってしまった資本主義の外れ者に同情してもらうのは申し訳ない。

だから最近は「プロニートになりたくて」と話している。
自分の造語だが、今までもおそらく何度も何人もの口から生まれただろう。カジュアルに自由を表す言葉が便利で丁度いい。

さて、私は旅に憧れがある。かっこよくない?

さかのぼって子供の頃。
魔女の宅急便の荷造りのシーンを真似て荷造りごっこをする幼児だったし、ハリーポッターと同じ学校への招待状が届くのを内心期待していた小学生だった。

児童書の物語はなぜあれほど旅をしているのだろう。旅というシチュエーションなら、話のネタに困らないからだろうか。とにかく旅とか独り立ちとかに憧れを抱かずにいられない環境だったと思う。

ライトノベルだとキノの旅が好きだった。
そして何より永遠のバイブル、ポケットモンスター。
いつだって旅をする物語がそばにあった。

そんな私は大学生になり、当然バックパッカーに憧れた。ただ、バイトにハマりすぎて1週間の休みが最長だった。

短い休みを利用して、青春18きっぷと鈍行とフェリーで大阪から北海道まで、リュックひとつで旅をした。当時はちょうどオリンピックがやっていたので、日本代表戦の日を狙ってサッカー観戦友達に泊めてもらっていた。他はホテルを利用した。

(外国は勇気が出なかった。)
(国内も野宿もする勇気はなかった。)

でも、旅の経験はそれくらい。
家を持たない旅人をしたことは結局ない。

さて、来月からは無職である。今住んでいる場所に定住する理由はなくなる。旅、するなら今な気がする。

時代が令和になったので、旅のハードルが下がっている。ADDressやHafHのように、住む場所がサブスクリプションになっているし。

いやあ〜、でも軍資金が心許ないし。
数ヶ月旅して、その後のイメージ全く湧いてないし。
アドレスホッパー生活、自分に合うか分からんし。

なんてグダグダ、悩んでいる。
まさか「住む場所」から生活を悩める時が来るとはなあと、楽しくもある。

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