黙れ。

私は喧騒が嫌いだ。

うるさいと集中することさえままならなくなってしまう。
そう、例えば夜の街。

夜の街には、本来夜にあるべきミステリアスな雰囲気、静寂の欠片さえ宿っていない。
ネオンライトで灯された道路の元、車はせわしなく行き交う。
エンジン音、時々通るひどく煩いバイクの爆音。

その全てが鬱陶しい。
そう、例えば真昼。

子供達の遊ぶ声、鳥の鳴き声、どこからともなく聞こえる人の話し声。
うるさくて堪らない。
私はそういったことが嫌いなのだ。

そう、例えばnoteの有象無象。
実際に音として現れるわけではないが、
大して面白くもないものは基本的に嫌いだ。
眼に煩い、とでも表現したものだろうか。

noteの書き込みは色とりどりで鮮やかで、しかも文字のフォントや大きさまで違っていたりする。
これがどうにもうるさくて堪らない。



なら見るな、聞かなければいい、そう思うだろう?
なら、私がなぜ今noteを書いているか考えてみるといい。

美しい記事を作るため、そうだろう?
私の記事は美しいのだから、
皆から求められているから、
書いているの。

***

自分の発する音は綺麗な旋律になりますが、
他人の発する音は汚い雑音にしか聞こえない。

そんなジレンマの中で生きるある身勝手な女の子、H.C.のお話。

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